小松未歩3rd〜everywhere〜
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | 最短距離で | 小松未歩 | 小松未歩 | 古井弘人 | 8thシングル 最高16位 売上3.7万枚 アルバムバージョン |
2 | BEAUTIFUL LIFE | 小松未歩 | 小松未歩 | 葉山たけし | |
3 | As | 小松未歩 | 小松未歩 | 葉山たけし | 10thシングル『あなたがいるから』C/W(カット) everyplace ver.としてリアレンジしてシングルカット |
4 | 風がそよぐ場所 | 小松未歩 | 小松未歩 | 古井弘人 | 9thシングル 最高9位 売上5.9万枚 |
5 | sickness | 小松未歩 | 小松未歩 | 葉山たけし | |
6 | No time to tell | 小松未歩 | 小松未歩 | 古井弘人 | |
7 | Holding.Holding on | 小松未歩 | 小松未歩 | 古井弘人 | |
8 | BOY FRIEND | 小松未歩 | 小松未歩 | 古井弘人 | 7thシングルC/W アルバムバージョン |
9 | さよならのかけら | 小松未歩 | 小松未歩 | 古井弘人 | 7thシングル 最高17位 売上5.9万枚 アルバムバージョン |
10 | 夢と現実の狭間 | 小松未歩 | 小松未歩 | 尾城九龍 | |
11 | 雨が降る度に | 小松未歩 | 小松未歩 | 北野正人・ 尾城九龍 |
リリースデータ
2000年2月16日 | 初登場5位 | 売上10.7万枚 | produced by ROCKAKU(WEEZ) komatsu miho self-directed |
GIZA studio |
小松未歩3rdアルバム。前作から1年2ヶ月ぶり。前作以降の3シングルとC/W1曲を収録。シングル「最短距離で」からGIZA studioへ移動。これに伴い事実上の小松未歩の専属レーベルになっていたAmemura O-town Recordは消滅した。また「さよならのかけら」で1度マキシシングルになったものの、「最短距離で」「風がそよぐ場所」は再び8センチシングルで発売された。「最短距離で」は主にリズムパートを大幅に変更したアルバムバージョン。「BOY FRIEND」「さよならのかけら」も若干ミックス変更されている模様。今作収録の3シングルではコナンタイアップが無く、さほどヒットしなかったため、60万枚を突破した前作から一転して前作初動の半分程度まで激減した。「As」はこの次のシングル「あなたがいるから」C/Wでeveryplace ver.として尾城九龍によるリアレンジでシングルカットされた。『lyrics』に収録された「As<lyrics ver.mix>」は葉山たけしアレンジによる今作のバージョンのミックス変更となる。
前2作と次回作以降を繋ぐ過渡期的なアルバム。メロディー面では急にインパクトが落ちたわけではないが、作風にやや変化がみられて少し落ち着いてきた。アレンジ面で完全に軽めのGIZAサウンドに移行しているわけではなくて、前作までの勢いもまだ残ってはいるものの、前2作よりはやや薄めで抑えられている。正直なところまあこうなると売れなくなるよなぁ…と妙に納得できてしまう。
地味に聞こえる要因の1つとしては抑えめのアレンジ以上にどういうわけか音量が妙に絞られているというのも大きい。特に前2作に慣れている程、今作収録の楽曲に関してはわざと地味に抑え込んだような印象が強くなる。今作での変化に良さを見出すには聞き方を変える必要があったが、もっと本質的に歌を重視して世界観そのものに魅かれて聞いていればすんなり良さを感じられるのかもしれない。小松未歩に一連のヒット曲のようなアップテンポでキャッチーなヒット曲を求めるか、じっくりと聞き込めるしっとりとした歌を求めるか、今作以降はそれにより印象がハッキリ分かれるところだと思う。個人的には圧倒的に前者だったので、今作には一定以上の良さを感じるだけでも最初に聞いてから数年の時間を要した。1st2ndでファンになっていた当時の友人は今作でくじけて次回作で聞くのを止めてしまったようで、実際のところそういうリスナーが大半だったんだろうけど、一方で現役活動当時にはそこそこの数があったGIZA系のレビューサイト・ブログでは今作以降の方が評価がべらぼうに高くなる傾向があった。今作からが小松未歩の本当の始まりとするリスナーもいたくらいなので、ついていけるファンとライトリスナー止まりになるかの境目でもあるのかもしれない。
あと大黒摩季と共にビーイングを離脱する直前の葉山たけし、初期の愛内里菜に関与する尾城九龍、ZARDへの曲提供などもあったが2年後にエイベックスからday after tomorrowとしてデビューする北野正人など今作にしか出てこないアレンジャーが参加していたりとレアな人選も見られる。これはビーイング自体がGIZAへ移行してアレンジの方向性をガラッと変えていった過渡期らしい。特に尾城九龍が関与しているラスト2曲は一気にGIZAっぽい軽い打ち込みサウンドに変わるので、今作は旧ビーイングからGIZAへ移行していくアルバムという印象も強い。
印象度★★★☆☆
開設当時の感想を2014年頃1度修正、2022.8.30修正