倉木麻衣×名探偵コナン COLLABORATION BEST 21-真実はいつも歌にある!-

リリースデータ

倉木麻衣4thベストアルバム。アニメ『名探偵コナン』において「同じアーティストにより歌われたアニメシリーズのテーマソング最多数」として17年7月にギネス世界記録に認定されたことを受けて、ここまでのOP/ED/劇場版主題歌21曲全てを収録。DISC 01は古い曲から時系列、DISC 02は最新曲から遡る逆時系列で収録されている。「渡月橋〜君 想ふ〜」がアルバム初収録。「Time after time〜花舞う街で〜」はシングルではなくアルバムに収録されたtheater version、「Growing of my heart」はアルバムバージョンが採用されている。「風のららら」はC/Wに小林哲が編曲を担当した別アレンジのTV on air versionが当時音源化されていたがTVサイズの1コーラスしかなかったためか、普通にシングルバージョンが収録されている。リマスターは島田勝弘が担当。初回盤は21曲のOP/ED/劇場版使用映像をノンテロップで収録したDVD付。実際にOAされていた音源はそちらで聞くことができる。

2019年1月2日には倉木麻衣20周年ありがとうメッセージ付きのスペシャルパッケージバージョンとしてジャケットデザインを一新してメッセージを見れる特典カードが付属した初回盤DVD付の復刻発売がされた。こちらは何故か合算集計されずに別集計されてしまい、引っ張られて通常盤の売上も再度伸びたため、2種同時にトップ100にランクインする事態となった。

21曲というのは現世紀に合わせたとか、アニメが放送開始21周年、映画がちょうど21作目が最新作だったというのもあるが、まあ「渡月橋〜君 想ふ〜」の久々のヒットに便乗してギネス認定を受けてといったところがやはり大きそう。過去3作のベスト盤やコナン主題歌集(『劇場版 名探偵コナン 主題歌集〜“20”All Songs〜』は今年出たばかり)もあるので、倉木麻衣のアルバム初収録は「渡月橋〜君 想ふ〜」1曲だけ、コナン主題歌集としてのアルバム初収録は「無敵なハート」〜「YESTERDAY LOVE」までの4曲しかないが、これも6th主題歌集が出れば収録されるだろうから、今作はあくまで倉木麻衣の歴代主題歌だけを一挙聞くための企画作といえる。

00年の初起用から主題歌起用が無かった年は02年、04年、07年、15年と4年あるけど04年以外の3年は前年使用開始の曲を年をまたいで使用していたので、倉木麻衣がコナンで1回も使用されなかった年は2004年の1年間だけ(この04年は元旦に初ベストを出した後はシングル1作しか出さなかった1年だった)。B'zはそこまで頻繁に担当しないし、愛内里菜やGARNET CROWが続いていれば同じように今も起用されていたとは思うけど、いつの間にか同僚たちもみんないなくなっていたな…。

こうして並べてみるとやはり初期のヒット曲が倉木麻衣のイメージとして強く、「渡月橋〜君 想ふ〜」は久々にその初期の延長にある倉木麻衣っぽい曲だったなと思う。なので1枚目が時系列、2枚目は最新作から遡っていくという構成はどちらも倉木麻衣っぽいところから始まる。1枚目は徐々に方向性が広がっていく感じ、2枚目は直後にイメージからは離れるが倉木麻衣を聞き続けているかコナンを見続けていたなら比較的記憶が新しいので、けっこうしっくりくるところがある。2枚目の後半にかけてはどうにも当時の時流を取り入れようとして独自性が失われちゃった感じもあって微妙なところがあるけどこれが2枚目の前半で出てくる時系列よりも流れがいい気がした。

主題歌としてはアニメ版を普段見ていないのでほとんど親しみは無かったけど、15周年のベスト盤の時よりも直近でヒットが生まれたことで改めての紆余曲折、歴史を感じられる1作だった。

初回盤DVD付　　通常盤　初回盤DVD付再発(20周年スペシャルパッケージバージョン)

印象度★★★★☆

2017.12.31更新

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