X-MEN:ファーストジェネレーション

2011年公開。映画『X-MEN』シリーズ5作目。初期3作のスピンオフ作品となっており、初期3作では老齢だったプロフェッサーX、マグニートーの若い時代を描いている。このためシリーズの中では『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』よりもさらに時代が古い。これまでの主演だったウルヴァリンは出番が無く、被っている出演者も全て若い時代なのでメインの役者は全て初期3作とは異なっている。ただしプロフェッサーX(チャールズ)とマグニートー(エリック)が仲間を集めるために各地の能力者を勧誘するダイジェストシーンで、ウルヴァリンが断るという1シーンにヒュー・ジャックマンが出演しているのと、ミスティークの変身パターンの1つに初期3作でミスティークを演じたレベッカ・ローミンが一瞬だけ出演している。

ナチスドイツの収容所で迫害を受けていたエリックは両親と引き離された瞬間に金属を曲げる能力を発動。これに目を付けたシュミット博士はこの能力を発言させようとエリックの母親を殺害。エリックは怒りで力を解き放った。その頃、チャールズは自宅に忍び込んできた変身能力を持つレイヴンに自分も同じ「能力者」だと明かし、妹として迎え入れた。

青年となり、シュミットを追っていたエリックと、CIAから異能力者について相談を受けたチャールズとレイヴンは出会い、ショウと名乗るシュミットがキューバ危機を引き起こし、異能力者の世界を作ろうと画策している事を知る。共通の敵であるショウの野望を阻止するために仲間を集めたチャールズとエリックは友情を深めるが、異能力者としての立場や人類に対する考えで徐々にズレが生じていく。

冒頭はかつての映画でも描かれたエリックの過去が流れ、そこを広げた内容。2人が決別した過程や、X-MEN結成の経緯、ミスティークの心変わり、ビーストが青くなった経緯やプロフェッサーXが車いすになった理由などが描かれた上に、初期シリーズで当たり前のように登場していたセレブロや戦闘機の雛形も登場する。初期3作を見ていれば話が繋がっていくのでかなり楽しいストーリーだった。単発で見てももちろんシリーズ共通の「偏見」を軸にして話が進んでいくので、色々と矛盾の方が増えてしまった『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』よりも面白かった。

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印象度★★★★☆

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