2024年4月28日
初登場51位 売上0.05万枚
2004年4月28日発売のメジャー4thシングルの発売20周年記念8センチCD。配信においては『GO!!! リリース20周年記念エディション』というタイトルになっているが、公式及び実際のパッケージは『GO!!!』のみとなっている。
8センチCDは80年代末期にレコードからCDの時代になってからのシングルCDの基本フォーマットになっていたが、1990年代末期から徐々にアルバムと同サイズかアルバムより薄型のケースを使用したマキシシングルへと移行が進み(当初はケースだけマキシで中身は8センチというのもあった)、2000年序盤を境にほぼ切り替わった(Mr.Children『口笛』、サザンオールスターズ『TSUNAMI』(初回はケースだけマキシ)辺りが8センチCDでの最後の大ヒット作)。その後、2003年にMONGOL800が初シングル『ヨロコビノウタ』を8センチCDで出してO社1位を獲得、2013年にゴールデンボンバー『Dance My Generation』初回盤Aが8センチ盤(Bと通常盤はマキシ)の1位が複数商法の1つに8センチが含まれる形で1位を獲得するなどしていたが、これ以降1位を獲得するようなヒット作は無かったはず。2015年にDEENがやっていて一時品切れにはなったがヒットはしていない。
FLOWがインディーズでCDを出した2001年時点で既にマキシシングルの時代になっていたので、FLOWは8センチCDだった時代が無く、今回が初の8センチCDとなる。またリリース元のSACRA MUSICレーベルも2017年発足以来初の8センチCDとなるため、第1号品番「VVDL-1」となった。CSCL、SRCL、ESCBといったソニー系の品番は8センチCDではCがDに変わるCSDL、SRDL。ESDB品番を当時使用していたが、SACRA MUSICでもこのルールに従いVVCL→VVDLと変わっている。
今やすっかりアナログ化がブームであり、再発盤がアナログオンリーになってしまった山下夫妻を始め、アルバムだけでなく過去ヒットシングルのアナログ化企画も頻繁に行われるようになってきていて、20周年でアナログ化!とか言ってO社2位の代表ヒット「COLORS」との両A面で7インチシングルをリリースするなんて企画の方が当然通りそうなものだが、8センチCDでわざわざ出すなんて酔狂な真似をするなんてなんというジャスゴーマイウェ~。2024年に初の8センチCDを出す勇気がファイティンドリーマー!
という事で1stベストとここ数年の配信シングルくらいしか聞いていないが、曲自体はその中で1番好きだったのでFLOWのCD買ったことなかったけど、初購入となった。
新録音源は無く、オリジナル音源と過去に発表されたバージョン違いの中から4バージョンの合計5バージョンを収録。20分53秒とほぼ8センチCDの限界容量まで収録された。
20周年ピタリ記念日の4月28日発売となったが、日曜日だったため26日金曜フラゲで3日集計で初登場となった。
1.GO!!!
2004年4月28日、メジャー4thシングルオリジナルバージョン。アニメ『NARUTO -ナルト-』4代目OPとして2004年4~9月まで使用された。2003年にインディーズでリリースした海援隊の「贈る言葉」をパンク調にカバーしたのが青春パンクブームに乗っかって大ヒットし、続くオリジナル曲の「メロス」もトップ10ヒット、夏にメジャーデビューしてここまでに3枚のシングルがいずれもトップ10前後のヒットを記録していた中で今作がメジャーデビュー以降での最大ヒットを記録。「贈る言葉」の半分以下ではあったが一般的にも代表曲として認知されているのはこの曲が筆頭だと思う。次の2シングルでは30位前後まで沈み、当時のソニーアニメ典型パターン(アニメタイアップじゃないと売れない)に陥るが、人気アニメタイアップになるとトップ10ヒットする事を繰り返し、一般的なソニーアニメ典型パターンは徐々にアニメドーピングが弱まると同時に効果薄めのアニメしか回ってこなくなって消えていくが、FLOWの場合はアニメタイアップバンドとして開き直り、過去担当したアニメとの縁も大事にしてイベントやコラボも積極的に引き受けた事で現在も存在感を維持し続けている。
という事でFLOWとアニメの始まりとも言える重要曲にして代表曲。当時の青春パンクブームに乗った若さ溢れる勢いとキャッチーなメロディー、サビの後に挟まるミクスチャーロック的なラップといいトレンドを抑えたヒット曲。やや色あせた時期もあったが20年も経つと妙に懐かしく、今でも良曲として聞ける。20年のうち17年くらいはあんまり聞いてなかったんじゃないかと思うんだけどほぼ歌詞もメロディーも覚えてるくらいなので思った以上に強い1曲だったのかもしれない。いろいろなバージョンがあるが基本にしてベストである。
★★★★☆
2.GO!!!~15th Anniversary ver.~
2017年6月28日、デビュー15周年記念ミニアルバム『Fighting Dreamers』1曲目収録バージョン。2003年のメジャーデビューから15年目14周年を迎えた時のもので、この時は前倒し周年商法であった。20周年アニバーサリーバージョンと今作の20周年はきっちりやっているのでややこしい。
やたら知らない声が大量に入っていて後半は彼らのソロ歌唱も聞こえてくるが、これは声優11名によるもの。
杉山紀彰 「NARUTO –ナルト-」:サスケ役
中村千絵 「NARUTO –ナルト-」:サクラ役
森久保祥太郎「NARUTO –ナルト-」:シカマル役
福山潤 「コードギアス 反逆のルルーシュ」 ルルーシュ・ランペルージ役
三瓶由布子「交響詩篇エウレカセブン」:レントン・サーストン役
名塚佳織 「交響詩篇エウレカセブン」:エウレカ役
増田俊樹 「サムライフラメンコ」:羽佐間 正義役
梶裕貴 「七つの大罪」:メリオダス役
豊永利行 「デュラララ!!×2 結」:竜ヶ峰帝人役
谷山紀章 友情参加
とされる。元々のタイアップ先のNARUTOキャスト陣だけでなく、「DAYS」のエウレカセブン、「COLORS」のコードギアス、「愛愛愛に撃たれてバイバイバイ」のサムライフラメンコ、「7 -seven-」の七つの大罪、「Steppin’ out」のデュラララ…と歴代主題歌タイアップ作の主要キャスト陣勢揃いという事だったようだ。1人だけ友情参加扱いってナンダソレと思ったら、主題歌アニメに声優としての出演は無かったが『七つの大罪』タイアップの「7 -seven-」「Howling」の2シングルはFLOW×GRANRODEOのコラボ名義で、GRANRODEOのメンバーが谷山紀章という縁だった。単なるソニー典型アニメパターンとしてタイアップを受けていただけではこうはいかず、タイアップ先アニメとの関係をより深めていたFLOWだからこそ実現できた企画だったといえる。
間奏だけでなく大挙して参加した声優陣がサビをソロ歌唱で回していくパートが収まりきらないのでサビを繰り返す事になり全体に長めだが、アレンジ自体はあまり変わっていない。しかしこの時点で原曲から13年も経過しており、FLOWボーカル2人の歌い方がだいぶ変わっている。割と素直に勢いで歌っていた原曲に対して重ねた経験がそうさせたのかちょっと陶酔気味にカッコつけた歌唱やラップに変わっていてこれは少し違和感…。声優陣も歌唱力にかなり差があって凸凹とした印象。
★★★☆☆
3.GO!!!-TeddyLoid Remix-
2022年4月27日、メジャー38thシングル『GOLD』通常盤(初回仕様限定盤)のみC/Wに収録されたTeddyLoidによるリミックスバージョン。期間生産限定盤(アニメ盤)には当時の楽曲データを再ミックスした「GO!!!-New Mix-」が収録されていたが、今作には未収録となっている。
FLOWもやってたか電子変換リミックス…といった感じの電子音全開の加工リミックス。
★★☆☆☆
4.GO!!!(20周年アニバーサリーバージョン)
2023年6月26日に単独配信、2023年8月30日カバーアルバム『FLOW THE COVER~NARUTO縛り~』に収録されたデビュー20周年のセルフカバーバージョン。15周年と異なり、20周年はきっちり2003年からピタリ20周年の2023年に掲げられていた。
15th Anniversary ver.が1年前倒しなので5年ではなく6年後のセルフカバーという事になる。さらに年齢を重ねて40代半ばとなりいい意味で丸くなった事でカッコつけ気味になっていた歌唱が落ち着いて、自然体の現在が感じられる仕上がりに。MVでのメンバーもみんな渋いイケオジになっててこっちの方がカッコいい。
★★★★☆
5.GO!!!~VOCALLESS MIX~
メジャー4thシングルに収録されていたカラオケバージョン。コーラスは残っている=サビのファイティンドリーマーやBANG!などみんなでシンガロングしているようなパートもコーラス扱いで全部残されている。
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