2025年12月3日
2025年11月26日(悲願 GLAY×世武裕子 feat.小田和正)
初登場6位 売上1.8万枚
GLAYは1996年度以降毎年必ずシングルトップ10ヒットを出しており、連続トップ10入り年数記録で歴代1位となっている。これは「毎年欠かさずシングル1作トップ10入り」という条件であり、シングルを出さない年があれば記録は終わる。昔から大御所ほど毎年シングルは出さなくなる、出してもトップ10までは入れなくなる、近年は配信以降でシングルCD撤退となる…などの事情からみんな脱落していく中でGLAYはこの記録を継続していた。公式も把握言及していたようにメンバーもかなり意識して近年も年1で必ず出すようにしており、しかしあり得ないミスの多い公式がチェックを怠った結果、シングルのつもりがアルバムになってしまった珍例もあった(この時はその前のシングルで記録達成済みだったのでセーフ)。
しかし今年はベストアルバムリリースで30周年展開を完結。ベスト盤に来年発売予定の新曲デモを収録するなど完全に2025年はベストで終わったつもりになっていたっぽく、今作も急に発売を告知して2025年度集計ギリギリで出してきたのでマジでちょっと忘れてたっぽい…。
過去の反省を生かしてか新曲は2曲、残りはリメイクやライブ音源、リミックスで埋めてシングル基準もしっかり満たした内容となった。初登場6位となり、2025年度も記録は無事達成。なおこれより上位の”連続1位年数記録”を持つKinKi KidsはDOMOTO改名後も2025年度内にCDリリースが無く、1997年度~2024年度で途絶えることが同時期に確定した。
CD+Blu-ray、CD+DVDは表題曲MV、メイキング、「GLAY 30th Anniversary DOCUMENTARY -GLAYは終わらない-」、ライブ映像「誘惑 feat. HYDE(from GLAY 30th Anniversary GLAY EXPO 2024-2025 GRAND FINALE in Tokyo Dome)」「悲願 GLAY feat. 小田和正(from GLAY 30th Anniversary GLAY EXPO 2024-2025 GRAND FINALE in Kyocera Dome Osaka)」「軌跡の果て(from GLAY 30th Anniversary GLAY EXPO 2024-2025 GRAND FINALE in Kyocera Dome Osaka)」を収録。3600円。
CD Onlyは2200円。
1.Dead Or Alive
作詞作曲は:TAKURO。アニメ『終末のワルキューレⅢ』オープニングテーマ。公式が“HISASHIのアレンジによる鋭いサウンドが曲全体を包み込んでいます”と書いたためHISASHIの単独アレンジかのようにニュースでも紹介されたが、実際には編曲はいつも通りGLAY&亀田誠治表記。HISASHI本人は車用語を交えた長文で説明しているので“一速からのギアチェンジを担当”と表現していて余計ややこしいが、HISASHI中心となってアレンジしたのは確かなようではあるが、自分の曲で単独名義で編曲した事もあるので今回は編曲を単独名義にするほど全部やったわけではないという事だろう。
同じメロディーをサビで繰り返すので比較的覚えやすい曲。TAKURO曲だがアレンジの雰囲気は確かに完全にHISASHIなのでHISASHI曲っぽい。ある程度GLAYを聞いたリスナーなら、ああHISASHIだねって言うだろうなという。ただベスト盤にHISASHI曲が選曲されないという衝撃の事態になっただけにいきなりHISASHI全開な曲をシングルにしたのは意外だった。
★★★☆☆
2.Unleashed feat.安達祐人
“アーティストの安達祐人(ex.PENTAGON)をフィーチャーし、ラップとボーカルの掛け合いが絶妙なバランスを見せる意欲的なナンバーとなっており、GLAYとしても新たな挑戦を感じさせる一曲”とされている。PENTAGONは2020年のベスト『REVIEWⅡ-BEST OF GLAY-』の新曲「I’m loving you」で招いた韓国のグループだったが2023年に韓国恒例のメンバー契約終了に伴って活動停止となっていた。公式には解散とは言ってないようだが、メンバー唯一の日本人ユウトも契約終了したメンバーの1人で(なので(ex.PENTAGON)表記か)安達祐人としてソロデビュー、今回その安達祐人個人とのコラボとなる。
作詞作曲:TERU。説明にはそれしか書いていないが正式なクレジットは“Rap Lyriced by YUTO ADACHI、Arranged by GLAY & Sakuraikenta”と続いていてラップ詞は安達祐人、アレンジはいつもと違う2度目のサクライケンタ(シングルのつもりがアルバム扱いEPになってしまった事で有名な『HC 2023 episode 2 -GHOST TRACK E.P-』収録曲「Pianista」が1度目)。曲自体は「限界突破」や「Pianista」の時に制作していたものを完成させたとされ、新規での書き下ろしではないらしい。この時期を最後に昨年のインタビューでは「衝動がないと曲が書けない」と発言しており、まだその時は来ていない様子である事が最新のTAKURO証言でも明かされている。
かなりメロディーが良い曲で王道アレンジならけっこう近年の中でもトップクラスの曲になりそうだが、終始ボソボソラップが絡んでくる上にトラックメイカー色の強いアレンジでアングラに落とし込まれているのがどうにもしっくりこない。惜しいっていうかなんかもったいないな。
★★★☆☆
3.悲願 GLAY×世武裕子 feat.小田和正
『DRIVE 2010〜2026 -GLAY complete BEST』収録の新曲に世武裕子によるピアノを加えた新バージョン。元々GLAY側は小田和正の単独パートも用意していたが、現場に来た小田和正が「ここはTERU君に譲ってだね…」と予定されていたソロパートをTERUに歌わせてコーラスでの参加を提案した様子がメイキング映像として特典映像に収録されていた。
オリジナルのサポート演奏表記は小田和正のコーラスと豊田泰孝のプログラミングしか無く、ピアノの音色は入っていたがプログラミングに含まれていたものと思われる。今回ピアノイントロ追加と元々あったフレーズが生ピアノっぽい演奏に差し替えられたといった具合。たぶん元の音源にピアノ足しただけっぽい。生バンド演奏に差し替えて演奏を全面的にリメイクするとか、打ち込み排除してピアノだけにするとかならもう少し違いも出ただろうに足すだけなんだったら最初からこれでやれば良かったのに…。小田和正とやるのはTAKUROの”悲願”だったっぽく、もう一手打ちたい、世の中にもアピールしたいとかなり率直に語っているので、思ったほど反響が無かったのだろうか。
★★★☆☆
4.南東風 feat.YUKI (from GLAY 30th Anniversary GLAY EXPO 2024-2025 GRAND FINALE in Tokyo Dome)
2004年の8thアルバム『THE FRUSTRATED』収録曲、31stシングル『Blue Jean』C/W「南東風~PEACEFUL SESSION~」。オリジナルの時点でくず(HIRO&ANIKI=山口智充と宮迫博之)、YUKIがコーラス参加していたがあまり目立たない扱いで、PEACEFUL SESSIONではくずとYUKIが一部メインで歌う形に改変していた楽曲。今回そのライブバージョンでYUKIが参加。構成としてはPEACEFUL SESSIONのくず抜きバージョンといった装い。
YUKIの声を聞くのは相当久々だったが、だいぶマダム化していた。NOKKOに近い変化をしてきている印象だが、2015年にREBECCAが復活した時のNOKKOよりも既に年上になってきているのを思うと現役最前線で活動し続けているだけあってまだまだ声は出ているようには思う。
★★★★☆
5.Dead Or Alive (BUNNY Remix)
6.Dead Or Alive (KSUKE Remix)
7.Dead Or Alive (関口シンゴ Remix)
『G4・2020』で見たような同じ曲のリミックス3連発。あの時は最後に登場したBUNNY Remixが最初に登場している。BUNNY Remixはアレンジは原曲よりもどっしりしているが部分もあるがサビ以外のボーカルが平坦なお経のように強制修正加工されている。KSUKE Remixは別の電子リミックスといった感じ。関口シンゴ Remixはリズム周りが軽めに変わっている。
原曲3分19秒に対して3分28秒、4分10秒、3分25秒と原曲よりは長いが極端に長くはないのでダレる事は無かった。ただどれも電子加工具合の差ぐらいしかなく、関口シンゴ Remixこそビートを抑えているものの3連投するならもう少し違いがあっても…とは思った。
★★☆☆☆
★★☆☆☆
★★☆☆☆


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