五月雨よ/櫻坂46

2022年3月30日(先行配信)
2022年4月6日
初登場3位 売上0.4万DL(Special Edition、アルバム扱い)
初登場18位 売上0.3万DL(単曲)
初登場1位 売上43.9万枚

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半年ぶりのシングル。

Type-A,B,C,D,通常盤の計5種でC/W3曲目が異なり、A~DのBlu-rayは表題曲MV以外の内容が異なる。

Sony Music Shop限定で通常盤に渡邉理佐絵柄のスペシャルスリーブケースとスペシャル抽選応募シリアルナンバーが封入された特別仕様盤も用意された。特殊形態盤が用意されるのは初だが内容自体は通常盤と同じ。

渡邉理佐、原田葵が卒業を発表していて最終参加シングル。他の48や46と異なり、欅坂46時代から卒業生に特にこれといった演出をしないというのが何故か慣例となっていたが、今作では「Documentary of Risa Watanabe」制作、特別仕様盤が渡邉理佐仕様、ついには卒コン開催と渡邉理佐のみグループ史上初の卒業特別演出がされている。ただし卒業ソロ曲は無い

原田葵には何の卒業演出も無く慣例通りとなっている。

また渡邉理佐は表題曲と自身センター全員曲「僕のジレンマ」参加のみ。ユニットや他のエイトシステム曲にも不参加。一方で原田葵はBACKSメンバー曲と全員曲「僕のジレンマ」以外にもエイトシステム曲「車間距離」にも普通に参加。

舞台出演のスケジュールの都合でキャプテン菅井友香は今作不参加となり、唯一全員曲の「僕のジレンマ」のみ参加。

前作から2人減った上に、2人の参加が限定的となったため、BACKSメンバーを3分割する事が難しくなった事情もあってか今作でのエイトシステムは2パターン2センターしか無く、3作続いていた3パターン3人センターではなくなった。

B,C,Dに分割収録された「Sakurazaka46 3rd Single BACKS LIVE!!~Center Performance Collections~」は前作時の櫻エイト以外のメンバーによるライブとなるため、櫻エイトだった菅井友香、渡邉理佐、小林由依、土生瑞穂、山﨑天、田村保乃、森田ひかるは不参加。3rdシングルで卒業した渡辺梨加は櫻エイトだったため最初から対象外、守屋茜は参加対象メンバーだったが渡辺共々年内で卒業したため年明けの開催だったこのライブには参加していない。

1.五月雨よ

武元唯衣、松田里奈、井上梨名、土生瑞穂、関有美子、上村莉菜、大園玲
守屋麗奈、小池美波、渡邉理佐、小林由依、藤吉夏鈴
森田ひかる、山﨑天、田村保乃

2019年にEPICからメジャーデビューしたセンチミリメンタルの温詞による曲提供(編曲はTomoLowとの共同)。ほぼ初の外部提供(タイアップ先のアニメの劇中バンドへの提供はよくしていたようだが)でこのまま立て続けに次の日向坂46のシングル表題にも採用されている。

初の提供者ではあるが、非常に乃木坂46っぽいしっとりメロウな楽曲。「Actually…」に欅坂っぽさがあったのでイメージを入れ替えるような選曲を意図的にやって変化をつけようとしたのかもしれない。しかもその上で振付師はそのままにすることで乃木坂とは差別化されている感じ。改名後もどこか険しさを残さないといけないかのように鋭い感じの曲が続いていたので今作での柔らかさ、ようやく櫻坂46として欅坂を昇華させたようなそんな1つ高みに達したような美しき1曲だと思う。欅坂46は個人的にベスト盤をもって封印して聞いていないので好きな曲も残っておらず(「二人セゾン」くらいか…)、櫻坂改名後もどうもC/Wの区別がつかない感じがしていてこれという曲が無かったが、今作は初めて明確に好きな1曲になった。

何となく今作と前作はイメージ的にセンターが逆(今作の方が田村保乃には合っていて、前作の方が山﨑天っぽい)のようにも思うが、でもこの曲で山﨑天がセンターというのも感慨深い。以前も書いたように加入直後の冠番組ではメチャメチャ無邪気な子供キャラではしゃぎ回って、速攻で天ちゃん呼びが定着したほどだったが、既にグループは暗黒化しており、すぐに闇堕ちしてしまい、司会の澤部が天ちゃんどう?と振っても曖昧な態度しかとらなくなった。不愛想で全然「天ちゃん」とちゃん付けされるようなキャラではなくなり、ついには平手をトレースしたような闇ポエムブログを更新した事で闇堕ちは決定的に。そこから徐々に持ち直してきて、最近ではスパイダーマンの恰好をしてノリノリで動き回るほどにまで回復。成長して戻ってきて、無邪気な側面も大人っぽい側面も見せるようになったこのタイミングでこの曲でセンターというのは確かに意味がある事のような気がする。

ただこのシングル、この曲が1強すぎて残りの曲が全然残らないという弊害が…。
★★★★☆

2.僕のジレンマ

武元唯衣、松田里奈、井上梨名、関有美子、上村莉菜、尾関梨香、齋藤冬優花、増本綺良、幸阪茉里乃、大沼晶保、遠藤光莉
藤吉夏鈴、守屋麗奈、土生瑞穂、原田葵、小池美波、山﨑天、大園玲
森田ひかる、小林由依、渡邉理佐、菅井友香、田村保乃

全員曲。舞台のため今作不参加の菅井も今作のみ参加で、渡邉理佐の最終参加曲でもありラストセンター。1~3列目まで中央に1期生を固めたフォーメーションになっている。

これも到達点感のあるやや壮大な楽曲。たぶんこれまでのシングルに入っていればもう少し目立ったんだろうけど「五月雨よ」と並んでしまうとかなり印象負けしてしまっている。7曲順番に聞いているとなかなか印象に残らなかったが、単独で聞いたらこれもけっこういいんじゃないかとようやく思えるようになった。
★★★☆☆

3.I’m in

Type-Aのみ

井上梨名、上村莉菜、遠藤光莉、大園玲、大沼晶保、尾関梨香、幸阪茉里乃、齋藤冬優花、関有美子、武元唯衣、土生瑞穂、原田葵、増本綺良、松田里奈

櫻エイトと「僕のジレンマ」のみ参加の菅井以外のBACKSメンバー曲

サビの4つ打ちに勢いを感じるアップナンバー。しかしどうも他の曲との差別化が無く、まとめて聞くとどれも似たようなクール系の曲に思えてしまって全然印象に残ってこない。特典のBACKS LIVE!!とか見てても思うんだけどどうも曲幅が他のグループに比べて狭いような…。一定のクールさが保たれているせいだろうか。
★★★☆☆

3.断絶

Type-Bのみ

小池美波、小林由依、田村保乃、藤吉夏鈴、森田ひかる、守屋麗奈、山﨑天

櫻エイトメンバーのみによる楽曲だが渡邉理佐が不参加のためそのまま1人少ない7人編成。

アコースティックギターを前面に出したスタイリッシュなナンバー。ソロパート回しが聞きどころではあるが、一定のクールさがどれも同じような感じでこれもやはり続けて聞くとアコースティックギターと平メロソロパートが多いという特徴以外が残ってこない。
★★★☆☆

3.制服の人魚

Type-Cのみ

武元唯衣、森田ひかる、守屋麗奈、山﨑天

2期生から4人のユニットで今作においては武元だけBACKSメンバーという組み合わせ。これにより森田ひかる、守屋麗奈、山﨑天の3名は「I’m in」以外の6曲に参加、BACKSメンバーは武元だけ1曲参加が多いという事に。

クールなラップ風のパートも導入し、今作もソロパートは多い。ブラス風のサウンドやチャッカチャカしたギターやリズムなどいわゆるフュージョン系っていうのか、オシャレな感じのアレンジが今作の中では印象的。ただ櫻坂全体に統一されているクールさが拭い切れていないのでもう1つ突き抜けるに至っていない感じ。
★★★☆☆

3.車間距離

Type-Dのみ

齋藤冬優花、幸阪茉里乃、尾関梨香、原田葵、増本綺良、大沼晶保、遠藤光莉
守屋麗奈、小池美波、小林由依、藤吉夏鈴
田村保乃、森田ひかる、山﨑天

いつもは3パターンあるが今作では2パターンのみのもう1つの櫻エイトシステム曲。前作までは櫻エイト8名以外を3分割していたが今作では2分割となった。MV制作曲。

森田センター曲で唯一全シングルでのセンター継続となった。これまたクールな感じのダンスナンバー。アレンジの感じは多少違うものの大枠での印象がほとんど同じでここまでくると区別が…。なんかもう少し違う感じの曲もやれないものなのか。
★★★☆☆

3.恋が絶滅する日

通常盤・特別仕様盤のみ

井上梨名、上村莉菜、大園玲、小池美波、小林由依、関有美子、武元唯衣、田村保乃、土生瑞穂、藤吉夏鈴、松田里奈、森田ひかる、守屋麗奈、山﨑天

渡邉理佐を抜いた表題曲と同じメンバー

これまた似たようなカッコいいクール路線。やはり曲幅狭すぎないか…。もっとアイドルらしく色々なユニットや曲調が入っている中であればどの曲もこれはカッコよくていいねみたいな印象になっているんだろうけど、こうもどれもクールな上にこのシングルでのウォウウォウこれで3曲目(「I’m in」に長いウォウウォウパート(表記はWoh…)、「車間距離」も短いオッオー連呼(表記はOh Oh Oh Oh3行が2つ、今作ではWow…表記が6個)ともなると…。1シングルで何回もウォウウォウするのはそんなに珍しくはないと思うんだけど(改めて数えた事無いから分からない)、曲幅が狭くて3曲もウォウウォウだと引っ掛かりポイント潰しでしかなくマジで区別が…。
★★★☆☆

Blu-ray

1.五月雨よ-MUSIC VIDEO-

MVも大自然をバックにMVも到達点っぽさのある内容。冒頭から空中浮遊したり、メンバーが次々仰向け飛行していく浮遊風の移動映像は若干滑稽に見えなくもない。

2.Documentary of Risa Watanabe

Type-Aのみ
40分程度の渡邉理佐ヒストリー映像で本人インタビュー+何人かのメンバーの個別インタビューを軸に渡邉理佐がどんな人だったのかを掘り下げていく内容。初期に冠番組で土田氏に志田とセットでザ・クールと呼ばれた影響もあってクールなイメージが強く、バラエティ的なノリを要求しても不愛想だったり、ノリが良くなかったりもしたのであまりいい印象を持たれなかったところもあるが、リアルにヤンキー気質で飛び出していった志田とは異なり、けっこう無邪気でふざけるし、ファンサービスもしっかりするプロ意識の高いアイドルだった事は徐々に見えてきていたように思う。このドキュメントではそれでも表には出ていないところでもっとムードメーカー的な人だったとして裏側でけっこう明るくメンバーを戯れているメイキング映像も多めに出しているのが印象的。ていうか欅坂→櫻坂のメンバーって全体にクールなイメージがあるので渡邉理佐に限らず一部のメンバー以外はメイキング映像の方が明るくてよく喋ってそうなメンバーが圧倒的に多いように思う。これは欅坂時代初期にけっこうはしゃいでいたらスタッフに派手に怒られて委縮してしまったのとグループ全体が闇堕ちしてお通夜化していったのが重なってのことだったのだろう…。

あと原田さん…あなた何故普通に送り出す側みたいな顔して渡邉理佐についてしれっと語っているんですか…あなたも同時に卒業されるのでしょう…何をやっているのですか…。

Sakurazaka46 3rd Single BACKS LIVE!!~Center Performance Collections~

Type-Bのみ

2.オープニングVTR
3.ソニア(小池)
4.BAN -Day1-(松田)
5.半信半疑(齋藤)
6.なぜ 恋をして来なかったんだろう?(藤吉)
7.最終の地下鉄に乗って(井上)
8.君と僕と洗濯物(原田)
9.Microscope(大園)

前作同様に1人1曲センターのライブ映像を収録。書き方からして2日目の模様を中心にしてダブり曲は1日目の映像を入れているものと思われる。基本的に前作と同じような感じで同じような演出なのでセンターが変わっていくのと増えた楽曲分以外にはそこまで代わり映えはしないか…。メンバーは多少入れ替わっているので前作からだと卒業メンバー以外でも土生がエイト行きになったので不参加になり、エイトからこぼれた藤吉が参加している…とかはあるけど。

2.僕のジレンマ-MUSIC VIDEO-

Type-Cのみ
全員参加で渡邉理佐を送り出す内容だが採掘場跡地や森の中でのダンスシーン中心で、ダンスの中にメンバー1人1人との絡みやラスト付近では2期生が横一線で見守る中で残った1期生で囲むという演出もあり感動的な旅立ちになっている。破格な待遇で終えたけどやはり思うのは…原田は…?

Sakurazaka46 3rd Single BACKS LIVE!!~Center Performance Collections~

Type-Cのみ

3.BAN(遠藤)
4.偶然の答え(守屋)
5.思ったよりも寂しくない(増本)
6.美しきNervous(上村)
7.Dead end-Day1-(幸阪)
8.流れ弾-Day1-(大沼)

改名したところでなかなか王道アイドルな曲がほぼ無いんだけどそれでも比較的明るい曲に当たった時に輝くメンバーというのはやっぱりいて上村なんかは本当に平手路線で埋もれているよりニコニコ王道アイドル適性が強いかわいい感じの人なのでもっと早くこういうのやらせてあげられていればなぁ…といつも思う。

2.車間距離 -MUSIC VIDEO-

Type-Dのみ
森田がホテル内で仲間たちと別れて部屋に入った後に謎の暗号と共に気絶。目を覚ますと他メンバーもホテル内の不思議な世界に引きずり込まれているというミステリアスな内容。様々な覆面を被ったメンバーも登場し、どうももう1人の自分と対峙する演出のようだが森田は覆面姿の自分に突き飛ばされるなど不穏。しかし終盤ではホテルを脱出、目を覚ました森田に覆面を被っていない鏡の中の森田はにこやかに見守る感じで終わっているので何か色々解決したらしい…と答えのない意味深演出が多い。撮影地は熱海のホテルのようだが休業を経てそのまま昨年閉鎖しているホテルとしては使われていないが廃墟にはしていない(何らかの管理はしている?)という場所のようだ。「車間距離」なのに車が一切登場しない、終盤のダンスシーンで熱海ビーチラインで踊っているがやはり車は出てこないという徹底した車スルー、「距離」の要素だけをもう1人の自分との距離に置き換えての演出は意図的か。

Sakurazaka46 3rd Single BACKS LIVE!!~Center Performance Collections~

Type-Dのみ

3.インタビューVTR-Day1-
4.インタビューVTR-Day2-
5.無言の宇宙(関)
6.Buddies(尾関)
7.Nobody’s fault(武元)
8.Dead end(藤吉)
9.流れ弾(小池)

前作同様にインタビュー映像も収録。どうもこうして連続で見ると似たようなカッコいい激しいダンス系が多くて同じように見えてきてしまうのとどうにもダンスが落ち着かない。振付師の個性なんて普段は分からないが欅坂時代からのこの振付師による欅・櫻坂の振付がどうにも苦手に感じてしまうようだ。以前と違って曲にもよるが(笑顔が無い曲も当然ある)、ある程度表情に余裕を感じられる曲もあるだけ幅は広がっているんだけど、そんな激しくなくてもいいのになぁ…という場面が多い。

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