Phoenix/sumika
2023年10月1日
作曲作詞:片岡健太、編曲:宮田‘レフティ’リョウ & sumika
活動を続けていく決意を込めた新曲と紹介されており、単曲配信にも関わらず特設サイトが作られて制作の経緯が明かされており、ストックではなく、10周年ライブを終えてから3人+宮田‘レフティ’リョウで制作された曲である事が明示されている。
sumikaらしい明るくポップな楽曲…というところで大きな変化はない。ただ元々ピアノもだいぶメインになっていたのでそこまで中心ではなかったとはいえギターの存在感が遠ざかった感じはあるか。遠ざかったっていうか華やかなブラスやピアノサウンドが中心でほとんど聞こえないっていうか。ボーカル片岡がギターを兼任しているだけになるがギター専任のメンバーが不在になるとまあ正しくこうなるのかな。
★★★☆☆
Fifty’s map~おとなの地図/Mr.Children
2023年10月3日
アルバム『miss you』発売前日(フラゲ日)に告知なしでの先行配信。これで先行配信は2曲となった。例によって圧縮音源でしか配信せず、アルバムの配信は約1ヶ月遅れの11月8日と明記された。
一応この曲がアルバムで1番バンドサウンドしてるし、結果的には今作が唯一外向けに紹介できるMr.Childrenの楽曲だった…という事ではあったのかなと。ストリングスも鳴っている…と思っていたんだけどクレジットによるとアルバムでストリングスが入っているのは先に配信されていた「ケモノミチ」だけだったので今作で聞こえるストリングスらしきラインはシンセの音のようだ。前作(とベストの新曲2曲でも)であまりにストリングス使い過ぎたのをさすがに気にしたのか、今回はストリングス中毒症状に耐えた模様(聞こえますか小渕〇太郎さん…貴方が尊敬していた桜井さんもついにストリングス中毒症状に耐えて減スト・禁スト(ストリングス使用を減らす事、ストリングス使用を禁ずる事)に成功しましたよ…次は貴方の番です…減スト始めてみませんかおっと誰か来)。
MVは冒頭で熟年リーマンのオッサンがスマホで見ている動画が2003年「くるみ」のMVとなっていて、「くるみ」MVがそのまま再利用されて流れる。曲は「くるみ」ではなく今作なので映像の中でMr.ADULTSのボーカルが桜井の歌唱物真似をしながら「くるみ」を熱唱している場面と口の動きは当然合っていない。途中で「くるみ」MV見ている熟年リーマンの映像が少し挟まれるものの一部引用どころかそのまま最後まで「くるみ」MVが”再放送”状態で流れ続け、新規撮影の「くるみ」MVを見ている熟年リーマンは曲の途中で満足して電車に乗り込んでいくが、その後も再放送は続いていく。
オイ…コレ…単なる手抜きじゃねーのか…と思い始めたところ、終盤に変化が生じ始める。本来はボーカルの人がバンド名をどうするか迷っているシーンで「Mr.ADULTS Mr.Children」とADULTSに〇をつけてバンド名を決定するシーンがあったのだがその部分の〇をつける手元の場面だけがしれぇっと「くるみ Fifty’s map」に変わっていてくるみに〇をつけるシーンに差し変わっている。この後「くるみ」ではボーカルのオッサンが投げ捨てたバンド名候補の紙を桜井が拾い、そこに書かれた「Mr.ADULTS Mr.Children」(ADULTSに〇)というバンド名からMr.Childrenが結成されたという1989年Mr.Children結成前日というオチがついていたが、今作ではオッサンが紙を捨てた瞬間に新撮映像に切り替わる。
紙を拾い上げた桜井の姿は明らかに加齢しており(現在)、紙に書かれている内容は先ほど出てきた「くるみ Fifty’s map」に変わっていて「Fifty’s map」に着目する桜井は先を行くメンバーに追いつき、Mr.ADULTSの最終カットとと全く同じ構図で現在のMr.Childrenが同じ場所の土手を歩いていくという新撮映像が展開する。この場面のMr.ADULTSは後ろ姿なので田原・中川・鈴木は後ろ姿のみの出演になってしまっているので似た雰囲気の影武者を立てても作れてしまうがさすがにこれはちゃんとメンバー本人だろう。Mr.ADULTSがいた土手は設定上は1989年だが撮影は当然2003年であり、20年経過した土手の風景はあまり変わっていないが、進む先に見える高層ビル群が増量している辺りには20年を感じる。
Mr.ADULTSを演じていた4人は網野あきら・飯田孝男・伊藤昌一・バイソン片山とされている。ボーカルを演じた網野あきら氏は1950年生まれで当時53歳(他の3人は1945年、1953年、1951年生まれ)現在のミスチルメンバーは53~54歳(54歳になる同学年)。3月生まれの桜井は現在53歳でMr.ADULTS当時のボーカル(網野あきら)と同い年。厳密にはベース役の人だけ少し年上だったのでまだ追いついてないがMr.ChildrenがMr.ADULTSの年齢を越えたという事での今回の企画と思われる。…ってやや老け気味に描かれていたので還暦前後だと勝手に思っていたけど、中の人がリアルに還暦間近だったのはベースの人だけだし、ボーカルに合わせた53,4歳くらいの設定だったのかMr.ADULTS…。
という事はMr.ADULTSを演じた4人は現在は70代(ベースの人は80近く)かぁ…。何気にボーカル役の網野あきら氏だけWilipediaのページも所属事務所のページもなく消息不明。他の3人は2023年時点で現役で存命である事が確認できるが、20年経ったんだなぁ。
★★★★☆
LOVELESS/LUNA SEA
2023年10月4日
11月29日2枚同時発売の『MOTHER』(1994年)セルフカバーからの先行配信。アルバム1曲目のリード曲的存在で『PERIOD』『COMPLETE BEST』『25th Anniversary Ultimate Best -THE ONE-』とベスト選出率も高く、シングルのみとかバラードベストを除くと「PRECIOUS…」「WISH」と並んで必ず選曲されており、ライブアルバム3作全てにも収録され、しかもほとんど1曲目に収録されるというくらい筆頭級なのでベストは『SINGLES』しか聞いたことない人以外、LUNA SEAを聞いたことがあればシングル以外では最も耳にするアルバム曲の筆頭がこの曲なんじゃないかと思う。
LUNA SEAもMr.Childrenと同じ1969~70年生まれ(学年ではRYUICHI、INORAN、Jは1970年度になるので1つ下)の53~54歳。一時復活した2007~2008年頃はまだ30代終盤で本格的に再結成した2010年に全員40代になり、前回『LUNA SEA』のセルフカバーを出した2011年は40代序盤だった。終幕前のRYUICIのボーカルは1997年の河村隆一ソロの感じが抜けきっていないままだったが、復活以降はRYUICHIを取り戻してよりロックバンドのボーカルとしてパワーアップした感があった。2度目の全盛期としては間違いなくこの時期に訪れていたと思われるが、近年は病気や加齢もあってさすがにちょっと全盛期は過ぎてきた感は否めないところではあった(ソロで出すって言ってた連続3枚目の”バラードアルバム”とやら途中まではレコーディング報告もブログに書いてたのにウヤムヤになったまま…)。それでも50代の貫禄、円熟味、まだまだ衰えてはいないぜ的な勢いは存分に感じられる。先のTourbillonの新曲がちょっとどうした…?って感じだったがあくまでそういう作風だっただけだったようで安心した。
★★★★☆
G./LUNA SEA
2023年10月4日
11月29日2枚同時発売の『STYLE』(1996年)セルフカバーからの先行配信。アルバム2曲目。ベスト盤にはまず選曲されず、『COMPLETE BEST-ASIA LIMITED EDITION-』でDISC-3が追加された際に唯一選曲された。ライブ盤では『NEVER SOLD OUT』には選曲されたのでシングル以外の選曲枠が2枚組以上になれば選曲されるといった位置づけ。
実験的ながら落ち着いた曲調の1曲目の「WITH LOVE」ではなく、アッパーな今作を出してきたという事で、まだまだアッパーな楽曲での勢いも衰えていないというところを存分に見せつけてくるような仕上がり。正直セルフカバー企画やるなら40代のうちだったのではないか、さすがにちょっと勢いは落ちるんじゃないかと思っていたんだけどこれはまだまだ行けそうだ。
★★★★☆
泣いていいんだ/flumpool
2023年10月6日
9日発売の『The Best flumpool 2.0~Blue[2008-2011]& Red[2019-2023]~』からの先行配信。アニメ「柚木さんちの四兄弟。」OP。専用ジャケットも制作された。
概ねイメージ通り王道の爽やかポップバンド然とした新曲。しかし今回のベスト盤、前ベストが2008~2014年なのになんでごっそり2012~2017の中間部分をごっそり排除してるんだろうか。2018年にボーカルの不調で休止になって再開した2019年以降だけでRedを構成したい意向なのは分かるが…。
★★★☆☆
あなたが毎日直面している 世界の憂鬱/SOPHIA
2023年10月10日
昨年活動を再開して初の新曲。2013年3月のアルバム『未来大人宣言』以来10年7ヶ月ぶりの新曲となる。9日にKアリーナ横浜で開催した大規模ライブ「SOPHIA LIVE 2023″獅子に翼V”」にて発表され、公式サイトが更新される前に翌日に配信されてニュースになった。トイズファクトリー→EMI→ユニバーサル→エイベックスと渡り歩いてきたが今回はデビューから2003年まで在籍していたトイズファクトリーへの復帰も発表された(トイズへの復帰は今年JUN SKY WALKER(S)も発表していた2組目)。会場ではCDを無料配布した模様。
休止前のSOPHIAがもう少し風通し良くなったようなSOPHIAらしい曲。冒頭からリフのように繰り返されるヘェ~イイェッ(ェッ)♪という掛け声(?)が正直かなり気になるというかなんかヘンテコな残響音でェッ♪が無駄に響く感じが変にインパクトポイントになってしまっているのがなんだかなぁ…。
★★★☆☆
BINKAN/家入レオ
2023年10月11日
2ヶ月ぶりの新曲。前作のKANA-BOONに続いて今作はBLUE ENCOUNTの田邊駿一による提供(作曲)。作詞は本人、編曲はBLUE ENCOUNT・Naoki Itai。
爽快バンド感全開のロックナンバー。なんだここに来て急に目の覚めたようなガツンとしたロックナンバー2連発になるとは思いもよらない。憂いのある聞かせる系統のライトな打ち込みポップスもいいんだけど、こういうガツンとした曲も映える。西尾離れを果たして覚醒した『We』以来の新たな覚醒になるか。
★★★★☆
あえたね/Galileo Galilei
2023年10月11日
新曲としては5月末のアルバム『Bee and The Whales』以来。
ゆったり始まって2番の平メロ部分のみテンポアップするやや特殊な構成。終盤のサビでは力強いドラムになっているがテンポアップ時のドラムが何故か打ち込みっぽい機械的な音色なのは何故なのか。全体には最近の作風っぽい感じではあるけど制作集団化しすぎないロックバンド感は一定以上キープされている印象。デビューからここまでの道のり、Galileo Galileiを復活させて戻ってきたファンへの思い、ライブや声出しが禁じられた数年間を経ての今の思いが綴られた歌詞は感動的でもある。特有の淡々とした雰囲気で一聴してのインパクトはあまりないものの、久々にシングルらしいシングル曲が出てきたように思う。
★★★★☆
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