勇気も愛もないなんて
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | フィロローグ | 光村龍哉 | 光村龍哉 | NICO Touches the Walls&浅野尚志 | |
2 | 天地ガエシ(Album Mix) | 光村龍哉 | 光村龍哉 | NICO Touches the Walls&浅野尚志 | 15thシングル 最高12位 売上1.7万枚 |
3 | まっすぐなうた(Album Mix) | 光村龍哉 | 光村龍哉 | NICO Touches the Walls&浅野尚志 | 17thシングル 最高16位 売上0.6万枚 |
4 | エーキューライセンス | 光村龍哉 | 光村龍哉 | NICO Touches the Walls&浅野尚志 | |
5 | ブギウギルティ | 光村龍哉 | 光村龍哉 | NICO Touches the Walls&浅野尚志 | |
6 | ローハイド(Album Mix) | 光村龍哉 | 光村龍哉 | NICO Touches the Walls&岡野ハジメ | ベスト盤『ニコ タッチズ ザ
ウォールズ ノ ベスト』収録曲 14thシングル(カット) 最高21位 売上0.5万枚 |
7 | ウソツキ | 光村龍哉 | 光村龍哉 | NICO Touches the Walls | |
8 | TOKYO Dreamer(Album Mix) | 光村龍哉 | 光村龍哉 | NICO Touches the Walls&浅野尚志 | 16thシングル 最高20位 売上0.6万枚 |
9 | 渦と渦(Album Mix) | 光村龍哉 | 光村龍哉 | NICO Touches the Walls&浅野尚志 | 18thシングル 最高11位 売上1.0万枚 |
10 | ニワカ雨ニモ負ケズ(Album Mix) | 光村龍哉, 対馬祥太郎 |
光村龍哉 | NICO Touches the Walls&岡野ハジメ | 13thシングル 最高13位 売上1.3万枚 |
11 | 勇気も愛もないなんて | 光村龍哉 | 光村龍哉 | NICO Touches the Walls&浅野尚志 |
リリースデータ
2016年3月16日 | 初登場5位 | 売上1.3万枚 | Ki/oon Records |
メンバー
Vocal,Guitar | 光村龍哉 |
Guitar | 古村大介 |
Bass | 坂倉心悟 |
Drums | 対馬祥太郎 |
NICO Touches the Walls6thアルバム。14年にベスト盤、15年にアコースティックアルバムを挟んで『Shout to the Walls!』以来3年ぶりのオリジナルアルバム。『Shout to the Walls!』以降の6シングルが全てAlbum Mixで収録された。「ニワカ雨ニモ負ケズ」はベスト盤に先に収録、「ローハイド」はベスト盤からのシングルカットだったが、今作にも収録された事でオリジナルアルバムを辿ってもシングルの抜けが発生しないようになった。初回盤は2016年1月8日に日本武道館(3度目)で行われたライブ映像(抜粋とダイジェスト)&ドキュメント「Live and Documentary of “渦と渦〜東の渦〜” 2016.1.8 日本武道館」を収録したDVD付。CD、DVDそれぞれが薄いデジパックケースに収納、分厚いブックレットと合わせて3つがBOXケースに収納されているという初回盤の仕様は『ニコ タッチズ ザ ウォールズ ノ ベスト』とほぼ同じフォーマットになっている。
2014年の初のベスト盤で昔の曲よりもこの先のNICO Touches the Wallsに期待を抱いたものの、その次の作品がまさかのベスト盤収録の新曲「ローハイド」のシングルカット。改めて手に取るのもなんだかなということでこれをスルーしてしまい、そのまま次のオリジナルアルバム待ちにすることにしたんだけど…まあ…出ない。1年後の2015年には何故かアコースティックアルバムなんていうベストでの新規リスナーにはあまり興味のわかない企画作品が出るし、この頃にはすっかり関心が冷めてしまった。それでもシングルは定期的に出ていたようだけど今作の最新シングルが15年9月。そこから半年も空けてオリジナルアルバムリリースして新曲が5曲…と熱心なファンでも不満が出そうなこの計画性の無さはなんなのかと思ったけど、ブックレットにはメンバー直筆の今作へ向けてのエッセイのような文章も記載されていてこれによると3年もかかったのは次へ進むのに必要な時間だったようだ。
迷いというか曲自体に暗黒な気配や迷っているような雰囲気はほとんどない。明るく勢いのあるポップロックナンバーが並んでいて自分と向き合っていても考えすぎるよりも全体に陽の空気に溢れている。ボーカル光村は音楽で生きていきたいという思いをデビュー前になかなか周囲に言えず自信を持てなかったような事も書いている。今作でたどり着いた境地が「勇気と愛」という自分と同い年である彼らなら恐らく幼少期見ていた頃の末期にメロンパンナが初登場してロールパンナとかクリームパンダはもう見なくなってからなので知らない世代な「アンパンマン」から散々教わった事シンプルなものなので、今作まで時間がかかったのは揺るぎない自信を得るのに必要な時間だったのかもしれないとそんな風に感じた。
そんなわけでシングルが多いけど全体にはポップロックで統一感があり、「フィロローグ」「勇気も愛もないなんて」などの新曲ではシングルとは少し違う事もやってバンドの幅も見せていてよくまとまった好感触な作品。2015年でメンバーが一斉にOVER 30'sということで、C/W曲では「僕は30になるけれど」なんていう曲も発表していたくらいなので意識はしているようだけど、良くも悪くも"ネクストブレイク候補の若手バンド"といったイメージもあまり変わらない(さすがにやや中堅イメージにはなってきたか)。かなりいいんだけど、優等生すぎるというかもう1つ何か足りないところもある。
必然的に音楽を聞き始めた10代の頃はミュージシャンみんな遥か年上なわけで、ずっと年上のバンドを人生の先を行く先輩としてメッセージを受け止めながら聞いてきた側面もあるので、同い年以下のバンドになるとどれも大好きとまではいかない傾向がある。これはこの10年くらいで徐々に大きな自覚になってきている。彼らより数歳年下だったらもう少し響いたと思うし、これはもう仕方ない事なんだろう。
印象度★★★★☆
2016.6.12更新