オフ・コース1/僕の贈りもの
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | 僕の贈りもの | 小田和正 | 小田和正 | オフ・コース、重実博、矢沢透 | 4thシングル 記録なし |
2 | よみがえるひととき | 小田和正 | 小田和正 | オフ・コース、重実博、矢沢透 | |
3 | 彼のほほえみ | 鈴木康博 | 鈴木康博 | オフ・コース、重実博、矢沢透 | |
4 | 水曜日の午後 | 小田和正 | 小田和正 | オフ・コース、重実博、矢沢透 | |
5 | 地球は狭くなりました | 小田和正 | 小田和正 | オフ・コース、重実博、矢沢透 | |
6 | でももう花はいらない | 鈴木康博 | 鈴木康博 | オフ・コース、重実博、矢沢透 | |
7 | 歩こう | 鈴木康博 | 鈴木康博 | オフ・コース、重実博、矢沢透 | |
8 | ほんの少しの間だけ | 小田和正 | 小田和正 | オフ・コース、重実博、矢沢透 | |
9 | 貼り忘れた写真 | 鈴木康博 | 鈴木康博 | オフ・コース、重実博、矢沢透 | |
10 | 静かな昼下がり | 鈴木康博 | 鈴木康博 | オフ・コース、重実博、矢沢透 | |
11 | さわやかな朝をむかえるために | 小田和正 | 小田和正 | オフ・コース、重実博、矢沢透 |
補作曲:重実博(3)
ストリングス・ブラス・アレンジ:青木望(全曲)
リリースデータ
1973年6月5日(LP) 1983年11月21日(初CD化) 1985年9月28日 1991年6月7日 1992年6月24日 1998年2月25日 2001年6月27日(リマスター) 2005年3月24日(紙ジャケリマスター) 2009年1月21日(SHM-CD) 2019年9月25日(MQA/UHQCDリマスター) |
記録なし | EMI |
メンバー
小田和正 |
鈴木康博 |
オフ・コース1stアルバム。70年4月にジ・オフ・コースとしてギターの地主道夫を加えた3人グループとして1stシングル「群衆の中で」でデビュー。ベースに小林和行が加入して地主が脱退後、71年10月に2ndシングル「夜明けを告げに」、72年4月に"ジ"を外したオフ・コースに改名して3rdシングル「おさらば」をリリースしたが、小林も脱退して結局メンバーは小田・鈴木の2人となった。ここまでの3作は自作ではなく提供曲だったが、73年になってリリースした4thシングル「僕の贈りもの」からは自作となった。デビューから3年経過してのようやくの1stアルバム制作は自作体制となり、提供曲の1st〜3rdシングルは全て未収録となった。小田はピアノ、ギター、鈴木はギターが担当楽器でアレンジャーとして参加した重実博がベース、矢沢透がドラムで基本的にこの4人のバンド形態の演奏で制作されている。
CD化以降、EMIによるLP時代の作品のCD化復刻シリーズである音蔵やQ盤シリーズ等で再発されてきたが、01年のExMF Seriesと題されてのリマスター再発では、アナログからどのように処理を行ったのかの長い解説文をブックレットに掲載している。05年には紙ジャケリマスター、09年リマスターではSHM-CD仕様で再発されている。2015年にハイレゾ用にリマスターされたのが最新音源で2019年にはEMI時代のアルバムがこの2015年ハイレゾマスターを使用(192kHz/24bitマスターを176.4kHz/24bitに変換)したMQA/UHQCD仕様で再発。入手したのは01年盤。
なんとなく往年のリスナー間でも「僕の贈りもの」が1stシングルのような印象が持たれているのは自作第1弾シングルが「僕の贈りもの」である事と1stアルバム1曲目がこの曲である事、それ以上に前3作を半ば無かったことにしてベスト盤でも長年スルー(今作を起点)していたからだろうか。
今作はシンプルなフォーク調のアルバム。小田和正の済んだ歌声はさすがに後々とは違うもののこの頃から健在。楽曲の雰囲気もフォーク色が強いとはいえ、案外そこまで大きく変わってない。少なくとも「ラブ・ストーリーは突然に」以降の小田和正のイメージで持って聞いても誰だこれ?という感覚にはならない。
後追いで注目すべき点は脱退以降その知名度と活躍が大きく分かれることとなった鈴木康博の存在だ。正直途中で辞めた人という認識でしかなかったし、散々ベストが出た中でも全シングルA面を集めた唯一のアルバム(非公認だけど…)『オフコース・グレイテストヒッツ 1969-1989』で分かるように表題曲ほぼ全部小田曲で鈴木曲は1曲ポッキリ。後のCHAGE and ASKAやいきものがかりよりも露骨だ。正直当時を知らないリスナーどころか当時は知っているけどそこまで熱心には聞いておらずあくまでヒット曲をヒット曲として認識している程度のリスナーにとってはオフコースは小田和正のワンマンバンドだと思っている人も多いんじゃないかと思う。
なかなか有名曲以外のオフコースを聞くに至らなかったので鈴木康博がどのような存在だったのかずっと分からなかったが、今作を聞いてみると少なくともこの頃2人のソングライティングにそんなに差は無いように思う。ボーカル面においてもリードボーカルをそれぞれが取った曲もあるが、基本は2人でボーカルを取っていて、2人とも対等な印象。しかもバンドアレンジよりも正直コーラスに1番力入れたんじゃないかというくらい2人のボーカルが今作の要になっている。小田和正・鈴木康博、2人のボーカリストによるアルバム。それが今作の1番の印象になった。
19年MQA/UHQCD 09年SHM-CD盤 05年紙ジャケ盤 01年リマスター盤
印象度★★★☆☆
2018.7.3更新