i(ai)

DISC 1
No タイトル 作詞 作曲 編曲 備考
1 愛を止めないで 小田和正 小田和正 Off Course 15thシングル 最高31位 売上9.8万枚
2016年CD再発盤 最高61位 売上0.08万枚 
2 Yes-No 小田和正 小田和正 Off Course 19thシングル 最高8位 売上35.4万枚
3 言葉にできない 小田和正 小田和正 Off Course 23rdシングル(カット) 最高37位 売上3.6万枚
4 秋の気配 小田和正 小田和正 Off Course 11thシングル 100位圏外
5 さよなら 小田和正 小田和正 Off Course 17thシングル 最高2位 売上71.7万枚
6 めぐる季節 小田和正 小田和正 Off Course 9thシングル 100位圏外
7 水曜日の午後 小田和正 小田和正 Off Course 1stアルバム『オフ・コース1/僕の贈りもの』収録曲
8 僕の贈りもの 小田和正 小田和正 Off Course 4thシングル 100位圏外
9 別れの情景(2)〜もう歌は作れない 小田和正 小田和正 Off Course 5thシングル 100位圏外
2ndアルバムでのタイトル表記(シングル時のタイトルは「もう歌は作れない」)
10 愛の唄 小田和正 小田和正   3rdアルバム『ワインの匂い』収録曲
11 眠れぬ夜 小田和正 小田和正 Off Course 7thシングル(アルバム同発) 最高48位 売上4.6万枚
12 夏の終り 小田和正 小田和正 Off Course 6thアルバム『FAIRWAY』収録曲
13 風に吹かれて 小田和正 小田和正 Off Course 16thシングル 最高41位 売上3.7万枚
14 思いのままに 小田和正 小田和正 Off Course 7thアルバム『Three and Two』収録曲
15 私の願い 小田和正 小田和正 Off Course 8thアルバム『We are』収録曲
16 心 はなれて 小田和正 小田和正 Off Course 9thアルバム『over』収録曲

 

DISC 2
No タイトル 作詞 作曲 編曲 備考
1 僕等の時代 小田和正 小田和正 Off Course 20thシングルC/W(カット)
2 YES-YES-YES 小田和正 小田和正 Off Course 24thシングル 最高6位 売上19.4万枚
3 時に愛は 小田和正 小田和正 Off Course 20thシングル(カット) 最高35位 売上7.0万枚
4 愛の中へ 小田和正 小田和正 Off Course 22ndシングル(アルバム同発) 最高23位 売上7.0万枚 
5 哀しいくらい 小田和正 小田和正 Off Course 9thアルバム『over』収録曲
6 せつなくて 大間仁世・
松尾一彦
松尾一彦 Off Course 8thアルバム『We are』収録曲
7 一億の夜を越えて 安部光俊 鈴木康博   8thアルバム『We are』収録曲
8 いくつもの星の下で 鈴木康博 鈴木康博 Off Course 8thアルバム『We are』収録曲
9 Christmas Day 小田和正・
鈴木康博
小田和正・
鈴木康博
  22ndシングルC/W
10 I LOVE YOU 小田和正 小田和正 Off Course 21stシングル 最高6位 売上18.3万枚
11 君が、嘘を、ついた 小田和正 小田和正 Off Course 25thシングル 最高2位 売上31.6万枚
12 夏の日 小田和正 小田和正 Off Course 26thシングル(カット) 最高15位 売上6.9万枚
13 緑の日々 小田和正 小田和正 Off Course 27thシングル(カット) 最高14位 売上8.3万枚
14 君の倖せを祈れない 小田和正 松尾一彦 Off Course 26thシングルC/W
15 君住む街へ 小田和正 小田和正 Off Course 34thシングル 最高11位 売上3.8万枚
16 生まれ来る子供たちのために 小田和正 小田和正 Off Course 18thシングル(カット) 最高48位 売上3.7万枚

 

DVD
TRACE THE HISTORY OF Off Course 1969-1989
No タイトル 備考
  BIOGRAPHY 年表+ジャケ写+各出来事時の写真表示機能あり
  DISCOGRAPHY 全シングル・アルバム・映像作品
1 愛を止めないで 15thシングル 1982.6.30 武道館LIVE映像
2 さよなら 17thシングル 1982.6.30 武道館LIVE映像
3 Yes-No 19thシングル 1982.6.30 武道館LIVE映像
4 言葉にできない 23rdシングル(カット) 1982.6.30 武道館LIVE映像

リリースデータ

2006年12月6日
2009年1月21日(SHM-CD)
2022年11月16日(リマスターSACDハイブリッド)
初登場9位、最高5位
-
初登場96位
売上27.7万枚
-
売上0.03万枚
東芝EMI

メンバー

Keyboards 小田和正
Guitars 鈴木康博
Electric Bass 清水仁
Drums&Percussion 大間ジロー
Guitar&Harmonica 松尾一彦

オフコース公認ベストアルバム。全メンバー公認によるレーベルの域を越えたオールタイムベストアルバムとして、ファン投票を基に選曲された。公認とはいえ特にメンバーが関わった形跡は無く、単に知らされて了承しただけと思われる。解散以降(というかファンハウス移籍以降)にも数多くベスト盤はリリースされてきたが、21世紀以降はベスト乱発が停止していて今作は00年のレコード会社の企画シリーズ『2000(ミレニアム)BEST』以来となる。01〜02年にはEMI時代のアルバムをリマスター再発、05年には35周年記念と称してこれらを紙ジャケ化して発売していた。最初からDVD「TRACE THE HISTORY OF Off Course 1969-1989」が付属する。

初回盤は三方背BOX&デジパック仕様。通常盤はプラケース仕様。2009年にはSHM-CDで再発されこの際もDVD付属だった。2022年のSACDハイブリッド盤ではDVDは付属せずCD2枚のみへと変更され、2022年DSDマスター、CD層もそれを16bit/44.1kHzPCMにコンバートした最新リマスター音源となっている。

結果的に今作は自作曲になった73年以降(4thシングル、1stアルバム以降)の選曲となっている。レーベルの域を越えた選曲は初めてであるかのように宣伝されたが98年には『オフコース・グレイテストヒッツ 1969-1989』がリリースされており、EMI・ファンハウス双方からの選曲は2作目となる。『オフコース・グレイテストヒッツ 1969-1989』がファンハウス側からのリリースだったので、正確にはEMIから出るのは初、となる。前回同様にDVDタイトルの年号が1969年以降となっているが、デビューは1970年であり、バイオグラフィーにはこれ以前の経歴にも触れており、何故1969年を起点としているかは不明。

小田・鈴木の2人体制になる前のメンバーは73年より前に辞めていて参加曲が選曲されていないこともあってか表記されていない。5人がメンバーとしてクレジットされていてそれ以外は特に表記されていないが、清水・大間・松尾はそれぞれ1976年に相次いでサポートとして加入、固定サポートとなって1979年8月1日で正式にメンバーとなった。鈴木康博は83年に脱退したため、DISC-2の「君が、嘘を、ついた」〜「君住む街へ」は4人になってからの楽曲である。そしてレーベルの域を越えたといってもファンハウス時代は結局この5曲だけである。

90年代半ば以降やや大御所化しつつあった小田和正だったが、02年の『自己ベスト』が特大ヒットを記録。新たな世代のファンが増加し、また『LOOKING BACK』シリーズ2作においてオフコース時代のセルフカバーも積極的に行って『自己ベスト』にも収録していたため、オフコース時代のヒット曲も小田和正の曲として認知されつつあった。こうした状況の中で、オリジナルであるオフコース需要もかなり高くなっていたようで、久々にして今作こそが決定版ベストとして積極的なプロモーションが行われた事もあって、今作はオフコースとしては88年の最後のオリジナルアルバム『Still a long way to go』以来のトップ10ヒットを記録。12〜1月の間トップ10に居座るロングヒットを記録した。2009年にはSHM-CD仕様で再発された。2022年には21作の決定盤ベストアルバムをオリジナルアナログマスターテープからの最新DSDマスタリングでハイブリッドSACD化するユニバーサルの企画の1作として発売された。SACDハイブリッド仕様のため、SACD非対応でも通常CD層を再生可能。通常CD部分もSACD用のDSDを16bit/44.6kHzPCMにコンバートした最新リマスター音源で収録している。

 

オフコースの決定版ベストアルバムとしての地位を築いた今作は小田和正からオフコースを知ったリスナーは今作を聞けばソロで歌っていた曲の大半の原曲が聞ける。実際当時の代表的なヒット曲はほぼ網羅されているし、アルバムからも代表的な曲が選ばれているので今作を聞けばオフコース全期のおいしいところは全部聞ける

…のは確かなんだけど、実際のオフコースのアルバムは小田と鈴木がほぼ半々で曲を書いていたシングルA面は1曲以外全部小田だったのがまず大きいが、現在人気曲・代表曲とされている曲は小田和正ソロの影響も強く、ベスト盤としてこうして選ぶと見事なまでに小田のワンマンバンドのようになってしまう…という…。小田以外のメンバー曲はとりあえずDISC-2中盤に数曲まとめて置かれていてまるで余技みたいな扱いになってしまっている。松尾や清水のボーカル曲も特に4人時代には多かったが、その時代のファンはあまり多くなく、やはり鈴木在籍時のファンは最大値いるだけにこういった点はリアルタイムで応援していたリスナーほど複雑なところがあるようだ。

このような扱いはあんまりだと思う反面、そう思ったのはオリジナルアルバムを聞いたからであって、小田和正からオフコースを知った段階ではこれらの曲がオフコースというイメージだったし、実際いい曲が多い。リアルタイムでヒット曲として親しんでいてもそんなに熱心だったわけではないヒット曲しか知らない程度のライトリスナーであればやはり問題なく今作の選曲でも十分に楽しめると思う。

また今作の特徴は06年当時のJ-POPにおいて負けないくらいに音圧を上げまくった気合の入ったリマスター。これは先のリマスター盤同様に行方洋一によってされており、2006年10月に改めて今作用に新規リマスターを行ったようだが、01〜02年に発売されていた各アルバムのリマスターよりも随分ガツンとした感じになっている。低音は持ち上げまくっているし、ギターも随分とガツンと突っ込んでいるような印象。「愛を止めないで」とかギター強すぎて他のアルバムで聞くよりもあまりクリアに聞こえないところもあるので、ちょっとやりすぎたようにも感じる。時流に合わせて少し無理に突っ込みすぎたのではないか…。この印象は9年経過した『ever』でのリマスターではだいぶ改善されているように聞こえる。

DVDにはバイオグラフィー、ディスコグラフィーが収録されているがこれは静止画。適宜選択することでかなり多くの写真を見ることができるが、DVDで画面選択をしていくのは機能上どうしても動作がもたつきまくりなので、同様のコンテンツがあるならインターネットで見た方が圧倒的に早い。むしろこれはブックレット掲載でも良かったのでは…。なおブックレットのディスコグラフィーはオリジナルアルバムのみだが、DVDのディスコグラフィーでは公式ベスト3作(『SELECTION』シリーズ)と、非公認とされていたはずの『YES-YES-YES』『君住む街へ 1984→1988』の2作は掲載されていた。

ライブ映像4曲は既にDVD化も完了していた過去の作品からの抜粋映像。あくまでオマケ程度ではあるが特に有名なヒット曲が4曲並んでいてお手軽に当時のライブの雰囲気を味わえる。バイオグラフィーとかディスコグラフィーはいいからライブ映像をもう少しサービスしてくれても…とは思うが06年当時はまだここまで特典DVDを豪華に盛りまくる情勢ではなかったのでまあこんなものだろう。

i (ai) (DVD付)2CD+DVD   i(ai)(DVD付)09年SHM-CD盤(DVD付)  B0BD4RQM4Z2022年SACDハイブリッド盤(DVDなし)

印象度★★★★☆

2019.3.21更新

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