PROJECT 2002"The Monsters"
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考(日本アーティストのみ) |
1 | サウダージ/ポルノグラフィティ | ハルイチ | ak.homma | ak.homma | 00年のヒットシングルをそのまま収録 |
2 | I LOVE SOCCER/キム・ゴンモ | Kim-Taeyun | Yoon-ILsang | Yoon-ILsang | 韓国人アーティスト |
3 | DEEP DEEP〜Over The Rainbow Mix〜/小柳ゆき | 小柳ゆき | NS2 | KANAME・中塚武 | 同年発売のシングルを今作のみ収録の別バージョンで収録 |
4 | THE UNWRITTEN LEGEND/シン・スンフン | Shin-Seungun | Shin-Seungun | Shin-Seungun | 韓国人アーティスト 全英語詞(英訳:Ashy) |
5 | FOR YOU/SHU&Position | SHU,Yang-Jaesun | Kim-Hyungsuk | Kim-Hyungsuk | 日韓コラボ 新曲(今作のみ収録) DEENボーカル池森とポジションのデュエット |
6 | With You/ピンクル | Lee-Heeseung | Ann-Jeonghoon | Kim-Jiwoong | 韓国人アーティスト |
7 | Rising Sun/TUBE | 前田亘輝 | 春畑道哉 | TUBE・池田大介 | 同年発売のシングル『初恋』C/W TUBEのアルバムには未収録 |
8 | 11(イレブン)/ジャウリム | Kim-Yuna | Kim-Yuna | Jaurim | 韓国人アーティスト |
9 | アジアの純真〜English Version〜/Puffy | 井上陽水 | 奥田民生 | 奥田民生 | 96年のヒット曲の英語詞セルフカバー(英訳:Cara
Jones) 当時初収録 翌年のシングル『赤いブランコ/Planet Tokyo』C/WでPuffyサイド初収録 |
10 | 跳躍/ユ・スンジュン | Jo-Eunhee | Kim-Hyungsuk | Kim-Hyungsuk | 韓国人アーティスト |
11 | Bridge〜愛の言葉 愛の力〜/DEEN | 池森秀一 | Kim-Hyungsuk | Kim-Hyungsuk | 新曲 このバージョンは今作のみ 翌年のアルバム『pray』ではDEEN名義のリアレンジで収録 |
12 | 二人じゃない一人/ポジション | Lee-Heeseung | Yoo-Heungyeon | Yoo-Heungyeon | 韓国人アーティスト |
13 | Dream of Asia/TUBE&Shin-Seunghun | 前田亘輝、 Shin-Seungun |
春畑道哉 | TUBE | 日韓コラボ 新録バージョン 同年のアルバム『Soul Sufin' Crew』でDEEN池森とデュエットしていた曲のリメイク 翌年のシングル『風に揺れるTomorrow』C/WとしてTUBEサイド初収録 |
リリースデータ
2001年10月24日 | 初登場64位 | 売上0.4万枚 | ソニー |
翌2002年に控えていたサッカー日韓ワールドカップに向けて日韓アーティストの楽曲を収録した合同コンピレーションアルバム。これまで韓国では日本語CDの発売が禁止されていたため、韓国で日本語詞楽曲発売第1号となる歴史的アルバムとされている。この公式文章では7月25日に日韓同時発売とされているが、日本での発売は10月であるため矛盾している。また韓国での日本文化解禁は段階的に行われていったため、日本のCDが完全に解禁されたのは3年後の04年からとなっている。日本人アーティストはDEENとボーカルの池森秀一のソロ名義SHUのみが完全な新曲で参加。それ以外は既存曲か、既存曲を今作用に手直ししたバージョンで収録している。
当時も今も何が何だかよく分からない1作。モンスターなんていうタイトルがついているのでジャケットやブックレットには妖怪のイラストが大量に掲載されていてシュールすぎるが、日韓コラボに関係があるとは思えない。また参加アーティストも当時の人気を考えるとかなり微妙なメンツで客寄せ用にポルノグラフィティを1曲目に置かせてもらったという感じ。実際ポルノグラフィティだけが今作用の変更を何もしていない。Puffyもこれは別に韓国向け新録音ではなく、アメリカ進出用の英語バージョンだろーが!とツッコミを入れたくなる。基本的に交互に日韓アーティストが登場するが、DEENとTUBEだけが韓国アーティストとコラボ。TUBEの方は当時の新作アルバムでDEEN池森をゲストに呼んでデュエットしたばかりの曲を使いまわして該当箇所を韓国語で作詞し直してシン・スンフンとデュエットした形だが、DEENだけは制作の段階から韓国人作家とコラボして完全な新作を作り上げている。何故DEENだけがこんなに気合入っていたのか?そして何でこんなわけのわからないコンピ盤が出来上がったのか?というかDEENは当時まだソニー外部アーティスト扱いだったのでDEENを外部から呼ばなかったら締めにTUBEとスンフンがコラボするだけになっていたわけで、ますます分からない。曲も別に悪くは無いけど、韓国も随分打ち込みばかりだなぁとかそのくらいしか感想が出てこなかった。
小柳ゆきリスナーにとってもどうやら「DEEP DEEP〜Over The Rainbow Mix〜」が今作でしか聞けないようなのでこれが聞きたいなら入手すべき1作だが、TUBEやPuffyは今作初収録だったバージョンも自分の作品にそのまま収録している。1番重要なのはやはりDEENリスナーだ。「FOR YOU」は完全に今作以外では聞けず、「Bridge〜愛の言葉 愛の力〜」もバージョンが異なる。「Bridge〜愛の言葉 愛の力〜」に関しては『pray』でのBoogie woogie StyleではDEENも編曲にクレジットされていたが今作収録のオリジナルでは作曲したKim-Hyungsukの単独アレンジ。まさかこんな打ち込み全開で超絶に軽いスッカスカな仕上がりになっているとは思わなかった。DEENにとってはデモ段階みたいなレベルじゃないか。Boogie woogie StyleでDEENが行ったのは基本アレンジは尊重しつつもドラムを生に差し替えるなど、デモみたいだった楽曲を完成させたことだったのか…。どのみちかなり変なノリの曲だが、ある意味このオリジナルは必聴。Boogie woogie StyleでDEENの行ったアプローチの素晴らしさをより実感できる。
そして01年はDEENとしてのリリースはバラードベスト1作のみ。バラードベストでの新曲1曲と新録音3曲、SHUとしてのソロシングルの中に3曲、TUBEの『Soul Sufin' Crew』収録の「Dream of Asia」での前田とのデュエット加えて今作での2曲を加えた10曲が01年に発表された音源となる。翌02年以降は著しく声が変わり、過去曲のキー下げが始まったので01年に何かが起こったわけでまさに過渡期といえる。10曲もあるが今までとは曲調の段階で異なる曲ばかりなので単に曲に合わせて歌い方を変えているようにも聞こえるが(R&Bっぽいアプローチとか裏声連発とか)、SHUとして歌っている「FOR YOU」は比較的王道的なバラードタイプの曲。これやTUBEの『Soul Sufin' Crew』収録の「Dream of Asia」では00年とも02年とも異なるいかにも過渡期っぽい感じの歌声が聞けてなかなか貴重な音源だと思う。
印象度★★★☆☆