pray
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | magic | 池森秀一 | 山根公路 | DEEN | |
2 | Birthday eve〜誰よりも早い愛の歌〜 | 池森秀一 | 山根公路 | DEEN&時乗浩一郎 | 24thシングル 最高11位 売上2.3万枚 |
3 | i... | 池森秀一 | 土田則行 | DEEN&大平勉 | |
4 | 空もハレルヤ | 池森秀一 | 池森秀一 | DEEN&時乗浩一郎 | |
5 | We can change the world | 池森秀一 | 田川伸治 | DEEN | |
6 | Call your name | 池森秀一 | 鈴木寛之 | DEEN&鈴木寛之 | |
7 | I say to my love | 池森秀一 | 時乗浩一郎 | DEEN&時乗浩一郎 | |
8 | Take your hands | 池森秀一 | 鈴木寛之 | DEEN | |
9 | Tears on Earth | 池森秀一 | 入日茜 | DEEN | |
10 | Break it! | 池森秀一 | 池森秀一 | DEEN&時乗浩一郎 | 24thシングルC/W |
11 | Bridge〜愛の言葉 愛の力〜<Boogie woogie Style> | 池森秀一 | Kim-Hyungsuk | DEEN&Kim-Hyungsuk | コンピ盤『PROJECT 2002 The Monsters』収録曲 リメイク |
12 | もみの木の下で… | 池森秀一 | 伊澤ビンコウ | DEEN | |
Bonus Track(初回盤のみ) | |||||
13 | Christmas time<a capella> | 池森秀一 | 山根公路 | Classics One WHITE『Christmas time』メイン曲 アカペラでリメイク |
Horn Arrangement:山根公路(1,11)、田川伸治(5)、時乗浩一郎(4)
Strings Arrangement:山根公路(12)、田川伸治(6)
Background Vocal Arrangement:時乗浩一郎(1,6,11以外)、Gary
Scott(1)、池森秀一(6)、Kim-Hyungsuk(11)
リリースデータ
2002年11月20日 | 初登場12位 | 売上2.4万枚 | Produced by DEEN Co-Produced by 時乗浩一郎 |
BMGファンハウス |
メンバー
Vocal,Background Vocal&Blues Harp | 池森秀一 |
Keyboard&Background Vocal | 山根公路 |
E.Guitar,A.Guiar,Background Vocal&Percussion | 田川伸治 |
DEEN5thアルバム。『和音』から8ヵ月、オリジナルアルバムは2年半ぶり。先行シングル「Birthday eve〜誰よりも早い愛の歌〜」とC/W「Break it」を収録。「Bridge〜愛の言葉 愛の力〜」は当時日韓W杯の流れで音楽交流も盛んになっていた時期に日韓の合同制作のコンピレーションアルバム『PROJECT 2002 The Monsters』に収録していた曲のリメイク。原曲ではKim-Hyungsuk単独編曲でリズム隊が打ち込みだったものを生音に差し替えてアレンジし直している。初回盤のみ「Christmas time<a capella>」収録(歌詞カードも別に付属)。また購入店舗特典としてスリーブケースも付属した。今作は10th Anniversary Albumともされているが、これは10年目(9周年)を意味している。O社では12位から翌週94位に超大幅ランクダウンを記録。当時はまだ珍しかった完全に固定ファンオンリーの閉鎖的な状況となった。20周年BOX『PERFECT ALBUMS+1 20th Anniversary』は通常盤準拠のため「Christmas time<a capella>」は未収録。
ライブを行わずバラードベスト発売のみだった01年、カバー展開の02年前半を経て久々に通常モードでの新作となったが、音楽性及び池森のボーカルまでもが大激変した衝撃作。個人的にもDEENを聞かなくなるタイミングがあったとしたら今作が出た頃だったと思う。DEEN'S AORを掲げ、管弦含めたゴージャスな生音、メインのサポートドラムに沼澤尚を迎えて上質かつDEENらしいポップ性と融合させた新たな方向性へ舵を切った。当時のインタビューでは3人の共通の音楽性であるAORを全面的に導入したような事を語っていたが、後に池森は山根と違ってAORにどっぷり浸かった時期は無かったとも発言している。
また今作では再度メンバー以外の作家の起用も目立つが、今までのようなビーイング関係者ではなく、事務所・メンバー主導で"良い曲ありき"の精神で作家の曲をチョイスしていたらしく、今作で参加した作家や演奏陣の多くはAOR路線を続けていた04年まで継続して関わった。コーラスで参加しているko-saku、入日茜に関してはサポートコーラスとして02〜03年のツアーにも帯同している。一方でドラムの沼澤尚はライブには参加せず、ライブでは『和音』のツアーで初参加したHIDEが引き続きサポートドラムとなった(今作では「Break it!」のみ演奏)。以降04年まで大半のレコーディングのドラムは沼澤尚、ライブはHIDEという状況が続いた。
1曲目の「magic」のイントロからして誰のCDをかけたのか分からなくなる勢いだったが、続けて聞こえるボーカルもこれまでのような高く力強い歌声から低くややくぐもった感じの低音寄りの歌い方になっていたり、今までよりコーラスが厚めだったりして驚く。これまでのような正統派のロックナンバーやポップスが無くなり、ややファンクなノリや、演奏含めたトータルで聴き応えのある曲が増えたため、当時あまりの激変っぷりにしばらく良さが分からなかった。繰り返し聞くことで個人的にもいいと思う音楽の幅が広がったと思う。これまでのDEENのイメージから大きく変えすぎたのは否めず、一気に離れたファンが出てきたのも確かだが、逆にここからの3作を絶賛する新たなファン層もいて、実際当時はAOR期のDEENだけを取り上げているファンサイトが出現したりもした(06年にAOR路線を完全に離れると同時に更新されなくなり現在は消滅している)。現在は非常に好きなアルバムに変わっているし、DEENの歴史の中でも最も大人っぽいことをしていたのがここからの3作だったんじゃないかなと思う。初期のヒット曲で知られるDEENのイメージしか受け付けないのであればどうなるかは分からないが、いずれにせよDEENってこんなこともやっていたのかと驚くことは間違いない1作。
印象度★★★★☆
2019.2.15全面修正