Jewels
No | タイトル | 作詞作曲 | 備考 |
1 | I was born to love you ボーン・トゥ・ラヴ・ユー |
Freddie Mercury | 15thアルバム『Made in Heaven』収録曲 フレディの85年のソロアルバム『Mr. Bad Guy』収録曲をフレディ死後にメンバー3人でリメイクしたもの |
2 | We Will Rock You | Brian May | 6thアルバム『News Of The World(世界に捧ぐ)』収録曲 |
3 | We Are the Champions 伝説のチャンピオン |
Freddie Mercury | 6thアルバム『News Of The World(世界に捧ぐ)』収録曲 |
4 | Don't Stop Me Now | Freddie Mercury | 7thアルバム『Jazz』収録曲 |
5 | Too Much Love Will Kill You | Brian May, Frank Musker, Elizabeth Lamers |
15thアルバム『Made in Heaven』収録曲 ブライアンのソロアルバム『Back To The Light』収録曲のリメイク(死後のリリースだがフレディが生前録音していた) |
6 | Let Me Live | Queen | 15thアルバム『Made in Heaven』収録曲 フレディ死後のリリースだがフレディが生前録音していたボーカルを使用して制作 |
7 | You're My Best Friend マイ・ベスト・フレンド |
John Deacon | 4thアルバム『A Night at the Opera(オペラ座の夜)』収録曲 |
8 | Under Pressure | Queen,David Bowie | 10thアルバム『Hot Space』収録曲 |
9 | Radio Ga Ga | Roger Taylor | 11thアルバム『The Works』収録曲 |
10 | Somebody To Love 愛にすべてを |
Freddie Mercury | 5thアルバム『A Day at the Races(華麗なるレース)』収録曲 |
11 | Killer Queen | Freddie Mercury | 3rdアルバム『Sheer Heart Attack』収録曲 |
12 | Another One Bites the Dust 地獄へ道づれ |
John Deacon | 8thアルバム『The Game』収録曲 |
13 | Crazy Little Thing Called Love 愛という名の欲望 |
Freddie Mercury | 8thアルバム『The Game』収録曲 |
14 | Flash フラッシュのテーマ |
Brian May | 9thアルバム『Flash Gordon』収録曲 |
15 | The Show Must Go On | Queen | 14thアルバム『Innuendo』収録曲 |
16 | Bohemian Rhapsody | Freddie Mercury | 4thアルバム『A Night at the Opera(オペラ座の夜)』収録曲 |
リリースデータ
2004年1月28日(CCCD) 2005年9月30日(期間限定1&2セット) 2008年12月10日(2009) 2013年12月14日(リマスター/SHM-CD) |
初登場1位 - 最高199位 最高11位 |
売上134.3万枚 - 売上0.05万枚 売上10.6万枚 |
東芝EMI 東芝EMI EMIミュージック・ジャパン EMIミュージック・ジャパン |
メンバー
Vocal,Keyboard | Freddie Mercury |
Guitar | Brian May |
Drums | Roger Taylor |
Bass | John Deacon |
Queen2nd日本独自ベストアルバム。日本独自の企画ベストアルバムとしては00年に発売された『Queen In Vision』以来となる2作目。公式ベスト盤としては『GREATEST HITS』がシリーズで3作出ており、通算5作目となる。木村拓哉主演の月9ドラマ『プライド』主題歌に「I was born to love you」が起用され、挿入歌としてもQueenの楽曲が使用された事に伴い、ドラマのサントラ兼入門用のベストアルバムとして企画された。予想をはるかに上回る大ヒットを記録し、当時3年ぶりのオリジナルアルバムとしてプロモーションを入念に行い1位を狙っていたZARDの『止まっていた時計が今動き出した』を押しのけて1位を獲得した(オリジナルアルバムでの連続1位継続がかかっていたZARDはまさかの2位となるも「邦楽1位」といった1位アピールをその後行っていたので1位を逃したのは予想外だった模様)。3週連続1位、ミリオンセラーを達成。日本ではダントツ最大のヒット作となった。一方でCCCDで発売されており、CCCDに対するファンの批判も大きく、日本のファンからそのことを伝え聞いたメンバーのブライアン・メイはCCCD反対の声明を発表している。
08年には『ジュエルズ2009 ヴェリー・ベスト・オブ・クイーン』として通常のCDでの再発&ボーナストラックとして新たに「イッツ・ア・ビューティフル・デイ」「フラッシュ〜伝説のヒーロー(2007・ハイ・オーケストラ・ミックス)」の2曲が追加収録された。
EMIがユニバーサルへ吸収されたことでQueen作品もすべてユニバーサルへ移動し、各アルバムが2012年にユニバーサルから再発された後で、今作と次回作もSHM-CD&新たなリマスタリングが施されて2013年12月に再発されこれが現行盤となる。ブックレットの解説もリメイクされているが、曲数は元の全16曲へ戻されている。この2013年再発盤は当初は300位圏外で2015年に284位、257位にランクインしたのみだったが2018年に映画『ボヘミアン・ラプソディ』が公開された際に急上昇してトップ10目前まで迫って最高位を更新、ロングヒットの末に10万枚を突破した。
ドラマ『プライド』はキムタクが1人視聴率で圧倒していた全盛期(ちょいすぎくらい)の時期で、「メイビー」という口癖を流行らそうとしたり、キムタクをひたすらカッコよくキムタクさせるキムタクドラマという印象しか残っていないが(終盤で何故かコーチの佐藤浩市が失明する展開になり、次の月9ドラマ『愛し君へ』の内容を先取りしたのが唐突過ぎて結末よりもインパクトだった)、主題歌となった「I was born to love you」はかなり鮮烈な印象だった。スポーツ関連でよく使用される「We Will Rock You」「We Are the Champions」辺りもなんとなく聞いたことはあったが、『プライド』でクイーンを知った、「I was born to love you」が筆頭の認知度になったリスナーも多かったと思われる。一方で当時の大学時代の友人は大ファンというわけではなかったが以前からクイーンを聞いていてドラマはあまり見ていなかったようで、このクイーンフィーバーにはやや冷めた姿勢だったのを記憶している。そもそも「I was born to love you」という曲はクイーンの曲では無くフレディのソロ曲だったというのも彼に聞かされた話だったが、死後にメンバー3人がボーカルだけ使用して再録音したもの(なのでフレディの意向が全く入っていない)であり、これがクイーンの最大の代表曲みたいな扱いになる事に複雑な既存リスナーは確かに多かっただろうなと思う(ほぼ当時のフィーバーへの既存ファンの不満が書き込まれているCCCD盤と状況が落ち着き今作がある程度入門ベストとして認知されてからの再発盤のAmazonレビューを見ると扱われ方の差が良く分かる)。
選曲はめっちゃベタなようで、ひとまず日本で知られているような曲、世界的にもトップクラスで代表曲とされているような曲を一挙詰め込んでいる決定盤的内容になっているようだ。これまでの世界公式ベスト盤の『GREATEST HITS』のシリーズ3作は前期・後期・フレディ追悼という内訳だったので、ひたすら代表曲を1作にまとめた今作は入門編に最適という書き方がされている。
実際ドラマで入った視聴者にはいきなり主題歌、そして確実にどこかで聞いたことがある2曲をいきなり一気に聞かせる構成になっていて掴みはばっちり。個人的に以降はあまり知らない曲ばかりで、世界的に有名でも世代が違ったり聞く機会が無いと無知は無知だな…とも思ったが、思っていた以上にオペラやゴスペル、クラシックの要素が融合したようなド派手な楽曲が多く、音楽性も幅広くて奥深いグループだったんだなと感じた。おいしいとこ取りすぎな今作ではクイーン本来の魅力は逆にあまり伝わらないのかもしれないが、曲単位で有名どころを抑えられるのはやはり大きな魅力だ。
2013年リマスター&SHM-CD 2009(2曲追加) 04年オリジナル(CCCD)
印象度★★★★☆
2017.2.17更新