Sora

※通常盤には13曲目に『Your Beat』収録

リリースデータ

河村隆一6thアルバム。前作から10ヶ月ぶり。05,06年に活動したTourbillonはエイベックスだったが、シングル「Brilliant Stars」からソロでもエイベックスへ移籍した。前作以降の2シングルを収録。押尾コータローによる提供という初コラボはあるものの、今作ではそれ以外の編曲が全面的に葉山拓亮となった。Guitarに足立祐二、嘉多山信、Bassに沖山優司、Drumsに沼澤尚、Keyboards&Programmingに葉山拓亮と演奏陣もほぼこれまで通りとなっているがやや人数が絞り込まれている。

初回盤には移籍してシングル「Brilliant Stars」をリリースする前にa-nationにシークレットゲストとして出演した際のライブ映像を収録したDVD付。通常盤は13曲目に「Your Beat」が追加収録されており、アルバムでは初めての複数商法となり、以降アルバムでの複数商法が恒例化した。

ソロでオリジナルアルバムを1年経たずにリリースするのは初めてとなったが、かなりしっとり落ち着いた前作から一転して今作ではヒット性のある煌めきが少し戻ってきた。移籍を機にまたヒット曲を出そうという意識があったのかは分からないが、CMタイアップとなった「Brilliant Stars」は明らかにここのところ全く無かったロマンティックなポップチューンだったし、「抱きしめて」もコロムビアで出していた落ち着いたバラードとは一線を画す97、01年にやっていたようなヒットバラードを彷彿とさせるところがある。アルバム全体にも勢いが戻っていて、多少のロック色を加味して適度に盛り上がりつつも、前2作で見せていた大人っぽさと融合させて、09、10年時点での河村隆一がもう1度今の状態で出せる煌めきを出してみたといった感じ。前2作がどうにも物足りないというか地味でとっつきにくかったのもあって、久々に聞きやすかった。絞り込んできたファン以外の外にも少し向いたアルバムだと思う。

DVDのライブ映像は思った以上に短く2曲でたった6分。シークレットゲストというか、メドレーゲストみたいな扱いだ。「I love you」はズバズバ曲の途中が削られていて構成がメチャクチャにされてしまっているし、「Love is...」はピアノ伴奏のみな上にこれまたバッサリ削りまくり…。とりあえず97年の大ヒット曲なので沸いてはいるもののこれでは…新曲が1曲多く聞ける通常盤の方が良かったか…。

またシングル「抱きしめて」の初回、通常、今作の初回、通常の合計4種の購入者応募特典があったが、これが抽選で10名様にCM着用モデルネックレスをプレゼント、Wチャンスで500名に特製クリアファイルプレゼントという特典はちょっと応募条件の割に当選人数がしょぼくないか。クリアファイルくらい4種買いしてくれたお客さん全員にプレゼントしてあげればいいのに…(2010年代半ば頃からレコード会社とクリアファイル会社(?)との間によほど格安の契約でも結ばれたかのようにやたらCD購入特典でクリアファイルが付属するという事が激増したが今作リリース当時はまだそこまででもなかった)。

初回盤DVD付　　通常盤(1曲多い)　

印象度★★★★☆

2018.12.7修正

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