VANILLA
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | SPOON(album mix) | 河村隆一 | 河村隆一 | 河村隆一 | 11thシングル 最高9位 売上2.7万枚 |
2 | 覚醒 | 河村隆一 | 河村隆一 | 葉山拓亮 | |
3 | CHANGES | 河村隆一 | 河村隆一 | 葉山拓亮 | |
4 | バニラのコート | 河村隆一 | 河村隆一 | 葉山拓亮 | |
5 | はね | 河村隆一 | 河村隆一 | 葉山拓亮 | |
6 | 傷 | 河村隆一 | 河村隆一 | 葉山拓亮 | |
7 | Melody | 永村かおる・ 河村隆一 |
河村隆一 | 河村隆一with His Band | |
8 | Missing you(album version) | 河村隆一 | 葉山拓亮 | 葉山拓亮 | 11thシングル両A面曲 |
9 | Days | 河村隆一 | 河村隆一 | 河村隆一with His Band | |
10 | 〔>_<〕 | 河村隆一 | 河村隆一 | 長岡成貢 | |
11 | チョコレートハート | 河村隆一 | 河村隆一 | 葉山拓亮 | |
12 | スクランブルマーチ | 河村隆一 | 河村隆一 | 葉山拓亮 | |
13 | あの日の忘れ物 | 河村隆一 | 山沢大洋・ 河村隆一 |
長岡成貢 | |
14 | おやすみ | 河村隆一 | 河村隆一 | 田屋雅章 | 初回限定盤のみ収録 |
リリースデータ
2004年4月7日 | 初登場12位 | 売上2.4万枚 | Planner:河村隆一 | コロムビア |
河村隆一3rdアルバム。03年はFC限定でのシングル発売はあったが、一般発売の新作が無く、04年になってコロムビアへ移籍して再始動した。3月にリリースした先行シングルを2曲とも収録(album mixとalbum version)。リード曲として「バニラのコート」がプロモーションに使用された。また98年以降ЯK名義でのクレジットになっていたが、今回の移籍を機に作詞作曲表記が河村隆一名義に戻った。初回盤はスリーブケース仕様、ボーナストラックとして「おやすみ」が追加収録されている。
「Missing you」はシングルリリース時には葉山拓亮の作曲としてクレジットされていたが今作の歌詞カードでは河村隆一の作曲となっている。しかしJASRACへの登録が葉山拓亮となっているため今作の表記が誤植と思われる。
アコースティックサウンドを軸にしていた土方隆行を始めとした今までのアレンジャー陣を一掃(土方隆行は「スクランブルマーチ」のギター演奏で参加)。今作でほぼ全面起用となった葉山拓亮は以降ずっとメインアレンジャーとなり、翌年にはTourbillonメンバーとしても活動を開始するなど河村隆一の音楽に欠かせない存在となっていく。これに伴いサウンドが大幅に変化。LUNA SEAと同じだと思われるのは嫌だということで避けていたロック系をソロで本格解禁し、全体的にギター主体のバンドサウンドが中心のこれまでに比べてロック色の強いアルバムになっている。また演奏陣もJ-POPのアルバムを聞いて演奏クレジットを見れば必ずどこかで見かけるようなベテランのメンバーが参加。キーボードは葉山拓亮、田屋雅章、ドラムに上領亘、湊雅史、沼澤尚、青山純、村石雅之、ベースに美久月千晴、後藤次利、岡雄三、中村きたろう、種子田健、五島圭介、ギターに嘉多山信、足立祐二、渡部充一、是永巧一、鈴木茂、土方隆行と錚々たる面々が並ぶ。今までよりバンド演奏が立っていてその中で河村隆一が伸び伸び歌っているのも今作の特徴といえる。
さらにいつまでも愛だ恋だ歌っているのもどうかという考えもあったようで歌詞のテーマも拡大、メッセージソングも増えて幅が広がった。もちろん今まで通りのイメージのラブソングやバラード曲も入っているが、序盤3曲を今までのソロでのイメージでは無かったロックサウンド、非ラブソングで攻めるなど、違う一面を強く打ち出していて新鮮。それだけに何故リード曲が比較的今まで通りのイメージのバラード「バニラのコート」だったのか…。とりあえず河村隆一っぽい曲で引っ張って、先行シングルやアルバム聞いたら驚くみたいな効果を期待していたのだろうか。
前半の意欲的な勢いに対して後半はややかったるさを感じるところが多くなってきて長さを感じてしまうところもある。バラード続きにはならないようにこってりとした濃厚バラードの前後には特にバラエティ豊かに曲が配置されてはいるんだけど「Missing you」以降でもう少しガツンと締まる曲があればなぁ…。個人的に最高傑作にはそこがもう1つ届かなかった。いずれにしても01年〜02年の商業的失敗とメディア出演の後悔など色々リセットしての音楽1本での再始動作、そしてもう1度ヒットシーンに挑むという意味では非常に吹っ切れた1作だったと思う。ヒットシーンに積極的に挑んでいこうとする野心を感じるのって今作が最後なんだよな…。
印象度★★★★☆
2018.10.6修正