新作シングル感想

晴々/コブクロ

2018年9月17日
配信限定

結成20周年を記念しての新曲。配信限定では6作目。先にベスト盤のリリースが発表され、さらに11月のシングル「風をみつめて」とそのシングル表題曲までがベスト盤に収録される事も発表されているが、今作に関してはベスト盤への収録はアナウンスされずに発売され、少しして追加された。

新たに撮影したMVは制作されず30秒の楽曲紹介映像は過去のMVを振り返るものとなっている。

晴々

過去の曲タイトルや歌詞の一部が歌詞に盛り込まれる記念ソングパターンの1つをここで発動。20周年…といっても本人たちしか知らずかろうじて当時路上で見かけた人たちだけという結成起点。インディーズデビューが99年、世間の多くが認知したメジャーデビューは01年だったから20周年という感じはまだない。

タイトル通り晴々とした青空しか見えないような爽やかな楽曲。共にJ-POPストリングをリードしてきた仲間たちがみなストリングス多用から離脱する中で、単身ストリングス病っぷりを貫き続け、今回も終始バックで流麗に鳴り続けている…がそれよりもイントロから鳴っているけっこう珍しいピョンピョコ音の方が目立っている。前作は意図的に盛りまくって行進曲みたいに仕上げる形を取ったが、ここ4,5年はピーク時のひたすら盛る、特盛にするという使い方からなんかとりあえず無いと不安だから常時鳴らしてるとか(もう中毒みたいな状態)、そういやいる…っていうそんな存在感になってきていて今回もそんなストリングス。

そして曲が進むとピョンピョコ音は埋もれていき以降はギターとストリングスメインでウォウウォウ盛り上がっていくが…飛び立つようなサビ前の助走だと思ったらどうやらこのウォウウォウの部分がサビだったようで、もう1つ盛り上がりそうなところで終わってしまう印象も。

多くのミュージシャンが共同アレンジャーやプロデューサーを変えることでリフレッシュを図ってきたがコブクロの場合、セルフプロデュースな時点で変える選択肢が無い。今更新しくプロデューサー呼ぶとかたぶん無いだろうし。それがやはりここ5,6年で一気に響いてきたように思う。中毒状態のストリングスアレンジも小渕、サポートの藤井理央、時々前プロデューサーの笹路正徳…と決まった人しか使わないからなぁ…。
★★★☆☆

晴々
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