新作シングル感想

君の翼で/浅岡雄也

2019年1月25日
自社通販限定

自身50歳の誕生日のバースデーライブ会場で販売開始。
個人のダウンロード販売サイト「Gumroad」でMP3、ハイレゾ版も販売。
一般の通販・配信サイトでの販売は無く、公式通販(CD)か「Gumroad」(配信)でしか入手できない。

CD-Rから再びプレスCD(銀色盤面・レーベル面もちゃんと印刷)にグレードアップしたが、曲目以外の記載が無くなり歌詞の記載が無い。代わりにQRコードがデカく表示されており、アクセスすると歌詞とクレジット記載のPDFがDLできる仕様(URL記載は無いのでQRコードを読み取れる端末が無いとアクセス不可)。

1.君の翼で

ミドルテンポの爽やかナンバー。平成の終わりという”今”を切り取りながら、リスナーと共に明るい未来を信じようみたいな感じの曲。平成の終わりに平メロで”僕”の日々の生活や今まで何を残せたかとか自問自答している”僕”の歌なのに、サビで君の翼で飛べるとか僕のココロを捧げるとか歌い出して急に”君”に向かってのメッセージに切り替わってしまうので少し混乱するが、リスナーと思いを共有して生きていこう、という事なんだと思う。なおPDFの歌詞カードでは2番の歌詞の2ヵ所が間違えて表記されている。

サウンド面ではギターとピアノ&ストリングスの表記があるが、ストリングスを1人で弾いているとは思えないのでストリングスの音を打ち込みで出しているという事だろうか。リズム隊は完全に打ち込みで実際聞こえる音もバンド風ではなく軽めの打ち込み音。音の感じも含めてBEING LEGENDの頃をピークにして徐々に打ち込みに戻ってきていてだいぶ予算的な厳しさを感じるところはあるけど、まあ変わらない歌声と変わらない曲が魅力って事で(近年これしか言ってな)
★★★☆☆

2.アシタカラホンキヲダスンダ

自身50歳記念作という事もあってもう少し踏み込んだ自問自答系ミドルナンバー。”人生は必ず終わるね分かってたけど”の歌い出しに年齢を重ねた深みが垣間見えるがそれ以外はタイトルが明日から本気出すというやらないやつの常套句なだけにその気はあるんだけど行動には移せない大人のもどかしさが歌われている。やる気スイッチを誰か押してくれとか堂々情けない感じにしても割と誰もが共感できるような大人のダメさ加減にはやや耳が痛いところもある。とはいえ”あの日の少年”だとか過去の自分を振り返って思う描写の数々はFOV時代からけっこう何度も書いてきたようなテーマなのでかなりマンネリ気味でもある。

こちらはギターベースピアノのクレジットがあるがドラムは同じく打ち込み。やはりバンド風ではなく軽めのリズム音になっていてモロ打ち込みといった感じ。
★★★☆☆

3.アシタカラホンキヲダスンダ_Aco

ピアノとボーカルのみのシンプルなバージョン。歌を前面に出してくるとかなりド王道というかあまり初めて聞く曲な気がしないくらいによく出てくる感じの曲だなぁと改めて。
★★★☆☆

4.君の翼で(minusone)
5.アシタカラホンキヲダスンダ(minusone)

要するにボーカルパートを抜いた(マイナスワン)カラオケバージョン。「君の翼で」は完全に演奏のみだが、「アシタカラホンキヲダスンダ」の方はコーラスが入っている。

6.君の翼で_Aco

何故かカラオケの後に収録されているが、「アシタカラホンキヲダスンダ(minusone)」の演奏終了後にやたら長い無音部分があり、6トラック目に入ってからもマイナスカウントを設けるなど、シークレットトラックのように空白を開けて収録。こちらは「アシタカラホンキヲダスンダ_Aco」とは異なり、弾き語りのデモ音源っぽい感じで1コーラスのみ、音も昔のカセット録音のデモみたいな感じでパチパチノイズが入っているが…リアルに古いカセットデッキでも使用してアナログな録音をするならまだしも現代のデジタルな録音環境では逆に意図的に加工しないとここまでザ・デモみたいな音源にはならないような気も。わざとこういう感じにしているのかな?
★★★☆☆

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