2020年9月16日
初登場5位 売上2.1万枚
11ヶ月ぶりの3作目のソロシングルCD。3月の初のソロアルバムに続く新作。
初回盤は「2020 612 宮本浩次バースデイコンサートat作業場 「宮本、独歩。」ひきがたり 完全版」を収録したDVD付。
「P.S. I love you」は7月24日に先行配信されていた。
C/Wのカバー曲「木綿のハンカチーフ」が先行シングルの役割を果たしており、11月にカバーアルバムの発売が告知された。
1.P.S. I love you
プロデュースは小林武史、ストリングスアレンジは小林武史&四家卯大、というだけで容易く想像できるピアノストリングスっぷりだが、 何より宮本浩次のパッションが遥かに上回っている感じでピアノストリングスが覆い尽くすとかそればっかり聞こえるみたいな感じにはなっていない。何気にエレファントカシマシ時代でもEMI期に小林武史を起用していた時期があり、その頃はまだピアノストリングスばかりのアレンジャーになってしまう直前くらいの時期だったのもあるが、基本的に宮本浩次のパッションはプロデューサーの色に染まらないところはあるのかも。
今回も普通にいい曲…ではあるけど、アルバムはともかくシングル単独で出てくるとどうしてもエレカシとどこが違うのかは分かりにくくなってはくるかな…。
★★★☆☆
2.木綿のハンカチーフ
1975年太田裕美のヒット曲のカバー。偶然にも作曲が筒美京平。カバーだけど10月7日に亡くなる前の最後の筒美作品の新規発売だったりするのだろうか。これもまたプロデュースは小林武史、ストリングスアレンジは小林武史&四家卯大だが、凄いのがピアノキーボード&ストリングスと後半から入ってくるドラムのみのアレンジでギターとベースは一切未使用。バンドプロデュースだとこうはいかず、ギターで音の壁を作りたくないと言ってギターの音量を絞ってしまうに留まるが(back numberが過去に証言)、ソロ曲なのでバンドメンバーに遠慮する必要も無く、容赦なくギターベース抜きのアレンジはある意味でストリングスピアノ使い小林武史の真骨頂なのかもしれない。
以前エレカシで荒井由実の「翳りゆく部屋」カバーとかやった時はキー下げずに無理やり高音ひねり出す苦し気な絶唱スタイルで独特だったが、今作では比較的綺麗な声で歌唱していて、高音部分でも地声と裏声の狭間をひねり出すのではなく素直に裏声に行く…など全体に綺麗な感じなので苦しくなくスッキリと聞けるのは良かった。
★★★★☆