新作シングル感想

インフルエンサー/乃木坂46

2017年3月22日
全種(Type-A,B,C,D,通常盤)
初登場1位 売上105.2万枚

DVD付4種+通常盤の全5種。
配信版では恒例の全曲セットのSpecial Editionで販売。
特典映像では1年ぶりに個人PVが復活した。

6月に自身初のミリオンを達成。

1.インフルエンサー

秋元真夏、生田絵梨花、生駒里奈、伊藤万理華、井上小百合、衛藤美彩、北野日奈子、齋藤飛鳥、斉藤優里、桜井玲香、白石麻衣、新内眞衣、高山一実、寺田蘭世、中田花奈、西野七瀬、樋口日奈、星野みなみ、堀未央奈、松村沙友理、若月佑美

人気メンバーが増えすぎてどうにもこうにもになってきたのか最多選抜に。寺田とか樋口とか中田とか斉藤優里とか選抜に入ったはいいけど、アンダーの前列にいた時より明らかに存在感が…。

ラテンテイストなシリアスなダンスナンバー。シリアス路線のシングルとしては「命は美しい」をさらに突き詰めて伸ばしたような印象。乃木坂46らしい雰囲気の曲が続くようになっていたのでここらでちょっと刺激を…というのとメンバーの成長に合わせた感じ。
冒頭のブンブンブンが歌詞表記がそのままブンブンブンというダサい字面なのは作詞家秋元康の芸風だが、この部分のメロディーが久保田利伸の「流星のサドル」の冒頭” 夜を越えてゆくのさ~流星のサドルで”を彷彿とさせるのは偶然かオマージュか。
あとサビの”地球と太陽みたいに光と影が生まれて”と2番の”自転と公転みたいに意識と愛が回って”という対比に微妙な違和感があるんだけどこれも策士家秋元康の狙いなのだろうか。光と影って光があるから影が生まれる、影があるから光があるという表裏一体のものだと思うんだけど地球と太陽の関係はそうではないし、まだ月と太陽の方がしっくり来るんだけど…。自転と公転と意識と愛も同様になんか微妙に比較がズレてる気が…。
★★★☆☆

2.人生を考えたくなる

女子校カルテット(秋元真夏、桜井玲香、中田花奈、若月佑美)

今作ではC/Wはユニット編成、そのユニット全てに名称がついているという初の試みがされている(今までも後付けでユニット名がついたり、勝手に通称をつけたりしたのはあったが最初から表記されているのは確か初。軍団とかでもMVではユニット名出るけどCDのメンバー表記は名前だけだった)。

2ndアルバム『それぞれの椅子』Type-Dのみ収録曲「口約束」を歌っていた4人による楽曲。ユニット名は4人とも高校が女子校だった事から。2ndアルバム時にはユニット名は記載されていなかったが、いつの間にかなんとな~く「女子校カルテット」という呼び方がメンバー、ファンの間で定着していて改めて正式に公式名称になった模様。

ピアノ伴奏のみで文字通り人生を考えたくなる→そろそろ卒業後の未来を考えさせるかのような歌詞のマジバラード。今作では意図的に4人のボーカルを合わせるような編集をしていないらしく、声の質感も息遣いもバラバラになっているところに味があるような、なんだか不協和音のような…。1人だけ加工気味な声はやはり真夏さんだろうか。軍団の曲でもこんな声だったし。
★★★☆☆

Type-Aのみ
3.意外BREAK

姉御坂(衛藤美彩、白石麻衣、高山一実、松村沙友理)

初期のC/W「偶然を言い訳にして」を白石麻衣、高山一実、松村沙友理と卒業した橋本奈々未の4人でやって以降、同じく卒業した深川麻衣が加わったり、衛藤美彩が加わったり、または誰かが抜けていたりと、初期からの選抜クラスのお姉さんメンバーの組み合わせによる楽曲はちょこちょこあったが、今回初めてユニット名がついた。

松井寛ほど緻密ではないが東京女子流を思わせるようなちょっと凝ったオシャレなアレンジが印象的なナンバー。最初はそうでもないが意外と聞きごたえがあって飽きない1曲。しかし姉御坂とか言うなら最年長のOL新内さんを入れてあげて…。
★★★★☆

Type-Bのみ
3.Another Ghost

ナスカ(伊藤万理華、齋藤飛鳥、西野七瀬)

昔ナスカという2人組ユニットがあったが(昼ドラ「大好き!五つ子Go3!!」主題歌の「I LOVE YOU!」を歌ってた人たち)、今回は「なせ」「あか」「まり」と3人の名前の1~3文字目を順番に取ったら「ナスカ」になったということっぽい。これだと響きがかなり飛鳥寄りだが…。

歌の線が細めな3人によるイマドキっぽいダンスナンバー。曲単体でもカッコいいけどMVでもガシガシ踊ってるし、曲を聞くというよりダンスメインといった感じも。
★★★☆☆

Type-Cのみ
3.風船は生きている

伊藤かりん、伊藤純奈、相楽伊織、川後陽菜、川村真洋、斎藤ちはる、佐々木琴子、鈴木絢音、能條愛未、山﨑怜奈、和田まあや、渡辺みり愛

アンダー楽曲。選抜を増員させ、3期生は別にしたので過去最少の12人編成に。近年の超大人数グループに慣れていると少なく感じるが、12人でもかなり大人数である。

リズミカルなアコースティックギターとピアノから音数が増え、ラップ調のBメロを経て爽快ロックなサビメロが炸裂する今作最高の名曲。ギターサウンドが爽快。怒りをテーマにしつつも、ギスギスせずに前向きなところに落としてくる歌詞もキレがあり、メンバー数が最小になったので、逆に気合いが入っていたのだろうか。
間奏のラップではセンターみり愛に2度ともソロパートがあるが、1番ではさりげに番組で即興ラップに挑んだことのある能條にもラップソロパートがあるという細かいこだわり(?)も。
★★★★★

Type-Dのみ
3.三番目の風

伊藤理々杏、岩本蓮加、梅澤美波、大園桃子、久保史緒里、阪口珠美、佐藤楓、中村麗乃、向井葉月、山下美月、吉田綾乃クリスティー、与田祐希

3期生楽曲。数年にわたって研究生扱い、レコーディング参加が1曲も無い状態が続き、初レコーディングがAKB48の小嶋陽菜とコラボしたこじ坂46だった者が大半、先に辞めてしまった者も出てくるといった酷い扱いになってしまった2期生の反省を生かしてか、3期生のCDデビューはかなり迅速だったといえる。

若手や新人に多い系統のさわやかポップだが、派手に鳴り響いて曲を引っ張るシンセ音がかなり印象的。これから物語が始まっていくようなさわやかな新風を感じられるナンバー。つくづく2期生の当時の冷遇が悲しくなるほどの気合いの入りよう…。
★★★★☆

通常盤のみ
3.当たり障りのない話

かすみ草(生駒里奈、井上小百合、星野みなみ、堀未央奈)

ユニットの組み合わせもユニット名も由来が良く分からない。
普通にいい曲なんだけど、今作の中ではどうも印象が薄い。タイトル通りに当たり障りのない曲
★★★☆☆

DVD

1.インフルエンサー-music video-

高速ダンス…というかとにかく手振りがシパシパ高速な印象でそれに合わせてカメラも高速で動き回るのでカッコいいけど忙しない。最初と最後に西野と白石の2人だけのカットがあるのでこの2人がセンターという印象にはなるが、本編でのセンター感は強くない。また人数が多くなりすぎたので後列メンバーはしっかり映っている姿を見届けるにはスロー再生を駆使しないと無理そう。

Type-Aのみ
2.意外BREAK-music video-

カート工場&カートレースを行うという内容なので作業着風の衣装。楽曲に合わせてクールに決めているのかと思いきや、けっこうはじけた笑顔やマリオカートパロディのおふざけなども出てきてコミカルな一面も見せるギャップが面白い。

Type-Bのみ
2.Another Ghost-music video-

洋館での個別のオーディション(?)風映像から2番になるとようやく3人が揃い、3人で練習していると思ったら終盤は暗い倉庫みたいなところに切り替わるというストーリー性がありそうで全く無さげな内容。リップシーンが無く、基本的にクールにひたすらダンスし続けているのでソロパートで歌っているメンバーが歌っている映像というありそうなカットも無し。ひたすらダンスに特化。序盤のシーンでは飛鳥だけ制服姿だが、現役の制服姿はこれが最後ということに。

Type-Cのみ
2.風船は生きている-music video-

裁判所を舞台にしており、スーツ&メガネ(みり愛、能條、純奈、琴子の4人はメガネ無し)という珍しい姿が見れる。初センターとなる渡辺みり愛を中心にしていて、裁判ドタバタ、喧嘩、わちゃわちゃ、ダンス…と盛りだくさんな内容でメイキング映像もそのうち見たい。
フロントメンバーの鈴木・山崎の2人もかなり目立っていて、ダンスシーンの一部ではメンバーがトライアングルで回転するのでこの2人が一瞬だけセンターにバチッとハマってくるのもポイントだと思う。鈴木は前作でも前の方にいたけど、山崎は遥か後ろの方にいただけに一瞬でも中央に立つ姿は感慨深いものがある。また「インフルエンサー」ほどではないがこの曲もかなり手振りが高速で激しかったりもして見どころは満載。アンダー曲では「生まれたままで」に続いて曲もMVも最高クラスの1作になった。

Type-Dのみ
2.三番目の風-music video-

3期生が何らかの撮影を行っているメイキング映像風のMV。実際のメイキングではなく、フェイクメイキング(?)的な感じ。ほぼメンバーが個々にポーズを決めたりしているスロー映像を駆使しつつ、ラストカットでようやく全員が揃うという形なのでダンスシーンも無い。揃って見せるより個々を見せていこうという事なんだろうか。

個人PVは別ページ

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