新作シングル感想

ミライからの光/DEEN

2019年2月6日
初回盤、通常盤
初登場25位 売上0.25万枚

昨夏配信リリースはあったが田川伸治脱退後初のCD作品

初回盤は台湾撮影ドキュメンタリームービーDVD「Journey to the light ~DEEN in Taiwan~」付属、スリーブケース仕様。
「離さない君を、離れない僕は。(off vocal version)」収録。

通常盤は「夢であるように パチスロ テイルズ オブ デスティニー Version」を初CD化で収録。
代わりに「離さない君を、離れない僕は。(off vocal version)」が未収録となっており、2種とも全5トラック。

配信版のSpecial Editionでは「離さない君を、離れない僕は。(off vocal version)」のみ外した全5トラックで構成。しかし何故か「永遠の明日」は単なるシングルバージョン、「夢であるように」はキセキVer.(05年のセルフカバー音源)に差し替えられてしまっている。

テイルズタイアップだったがスマホゲームだったこともあり(2017、2018年はソフトでのテイルズシリーズのリリースは無かった模様)、タイアップ効果は皆無どころか最低初動を更新する事態となり、初めて3000枚を割り込んだ。2週目には130位まで吹き飛び、ほとんど上乗せできずに最低売上も更新…。なお合算チャートでは初登場から50位圏外、配信チャートでももちろん30位圏外となり、配信で伸びた気配も無い。

1.ミライからの光

スマホゲーム『テイルズ オブ ザ レイズ』の第3部となる『テイルズ オブ ザ レイズ フェアリーズ レクイエム』主題歌。「夢であるように」「永遠の明日」といった過去のテイルズシリーズの主題歌が歌詞中に登場(ただし「永遠の明日」は「えいえんのあした」では「とわのあす」と読み方を変えているためかふりがなが振られている)する、そもそも前2作があまりゲームを意識した感じがしなかったのに対して歌詞の世界観が壮大で一気にゲームソングっぽくなるなど、これまでよりもテイルズタイアップを強く意識したような歌詞が印象的。2013年のパチスロ テイルズ オブ デスティニーの挿入歌として書き下ろされた「Future」が随分とゲームソングっぽい雰囲気になっていたが、どちらかというと「Future」の延長にあるようなイメージ。ていうか今回前2作を持ち出して「夢であるように」はパチスロバージョンなのに「Future」だけ忘れ去られてないか

爽快なメロディーは健在だがアレンジを新サポートギターの侑音が担当。ストリングス以外はベース、ドラムのサポートも一新されたためバンドサウンドは随分と雰囲気が変わった。ギタリストである侑音がアレンジしているもののギター押しではなく、むしろギターの存在感が非常に薄いというかそもそもギターサウンドが一部を除いてかなり遠い。間奏でも今まで確実にギターソロが来ていたところで、ストリングスがソロっぽい演奏を奏でるなどちょっと遠慮しすぎたんじゃないのかというくらいの存在感。間奏は誰も主張しないような全楽器が遠慮したまま進行して後半にようやくストリングスがソロを奏でるみたいな構成で物足りない感じがあるので普通にギターソロで良かったんじゃないか…。
★★★★☆

2.離さない君を、離れない僕は。

こちらはそのまま作編曲が山根公路。まさか2人になっても池森さん作曲復帰しないでリーダーと新サポートに作編曲丸投げするつもりじゃないよな…。アルバムでは作曲してるよね…?こちらは王道っぽいバラードだがピアノで古井弘人が参加しているのでたぶんメインの伴奏をしているピアノはリーダーじゃなくて古井弘人と思われる(AOR期もピアノで塩谷哲を招くとかあったし)。どこかで聞いたような得意バラードで今作には間奏ギターソロも登場、何となく雰囲気は違うが「ミライからの光」に比べれば今までのDEENっぽい曲調だ。どこかで聞いたことあるっていうか、サビの歌い上げる感じが2012年のC/W曲「雨がいつか上がるように」と印象がけっこう被る。「雨がいつか上がるように」はC/W集リリース時のリーダーコメントで実は近年の中でかなりの自信作(だけどライブでやってない)と語っていたので、得意パターンを使ったという感じなのかも。
★★★☆☆

Bonus Track
5.永遠の明日 テイルズ オブ ハーツ Version

通常盤では「離さない君を、離れない僕は。(off vocal version)」が未収録のため4曲目に収録。配信版ではシングルVer.に差し替え
当時のゲームのサントラ盤、2013年のBOX『PERFECT ALBUMS+1』に収録されていたゲームOPとして使用された1コーラスのバージョン。ストリングスとバンドのバランスなどミックスが違うとかもあるけど最大の特徴はこっちの方がキーが半音高い事。当時こちらの方が先に音源が公開されていたのと、高い方がやっぱ爽快感があったので、いざシングルバージョンが発売された時に少し違和感があった。近年の声の調子だと正直こっちの方がうまく歌えそうな気もする。
★★★★☆

通常盤のみBonus Track
5.夢であるように パチスロ テイルズ オブ デスティニー Version

配信版ではキセキVer.に差し替え
98年オリジナル発売当時のゲームのサントラ、「永遠の明日」C/W、2013年のBOX『PERFECT ALBUMS+1』に収録されていたゲームOPとして使用された1コーラスのバージョンの2013年再録音バージョン。パチスロ化に合わせて2013年のシングル『もう泣かないで』初回盤DVDにゲーム映像を収録、その際に当時新曲として起用された「Future」(フルサイズ)と続けて収録されていた音源のため、DVDで聞くことはできたが、初CD化となる。

構成自体はテイルズバージョンと同じだがイントロのギター演奏などライブでの演奏に近い形に変わっているのと、何よりボーカルが明らかにおかしいのが今作の特徴。CDで聞いて改めてやっぱこれ低いキーで歌ったやつを機械的に無理やり上げたものなんじゃないかと思った。歌い方じゃなくてピッチいじった時の違和感だと思うんだよなぁこの変な感じは。当時のライブでもこんな変な声で歌ってた事はないような…。
★★★☆☆

初回盤DVD

Journey to the light~DEEN in Taiwan~

今作及びアルバムのジャケット撮影を台湾で行っており、台湾でのドキュメント10数分。撮影という仕事部分よりも観光メイン。「永遠の明日」と『DEEN NEXT STAGE』のジャケット、MV撮影をNYでやったので、今回MVは違うが前回を踏襲するように海外ロケを決行したものと思われる(前やった事を踏襲するパターンけっこうDEENスタッフ好きだし)。

基本的に観光ロケだが、メンバー2人がご飯食べさせあったりと、ファンサービス的に変にいちゃついたりするのが正直誰得なんだという気が…。20周年過ぎくらいの頃の武道館ライブで何だかメンバー同士のいちゃつきがおかしな方向になってきているなと感じた事があったんだけど、ここ数年はもう少し真面目にストイック気味に戻ってきていたとも感じていただけに何だかまた戻ってしまった感じ。3人の時は1人だけ浮く感じになりかねないが2人になったので気にしなくて良くなった、そして2人になってあまりよそよそしくしていても映像として殺風景すぎる…という事もあるんだろうけど、う~ん誰得…。

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