フェイクファー
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | エトランゼ | 草野正宗 | 草野正宗 | スピッツ&棚谷祐一 | 20thシングル『流れ星』C/W(カット、TANAYAMIX) |
2 | センチメンタル | 草野正宗 | 草野正宗 | スピッツ&棚谷祐一 | |
3 | 冷たい頬 | 草野正宗 | 草野正宗 | スピッツ&棚谷祐一 | 18thシングル 最高5位 売上8.8万枚 |
4 | 運命の人(Album Version) | 草野正宗 | 草野正宗 | スピッツ&棚谷祐一 | 17thシングル 最高3位 売上28.7万枚 |
5 | 仲良し | 草野正宗 | 草野正宗 | スピッツ&棚谷祐一 | 17thシングルC/W 左右反転ミックス |
6 | 楓 | 草野正宗 | 草野正宗 | スピッツ&棚谷祐一 | 19thシングル(カット) 最高10位 売上14.2万枚 |
7 | スーパーノヴァ | 草野正宗 | 草野正宗 | スピッツ&棚谷祐一 | |
8 | ただ春を待つ | 草野正宗 | 草野正宗 | スピッツ&棚谷祐一 | |
9 | 謝々! | 草野正宗 | 草野正宗 | スピッツ&棚谷祐一 | 18thシングル両A面曲 |
10 | ウィリー | 草野正宗 | 草野正宗 | スピッツ&棚谷祐一 | |
11 | スカーレット(Album Mix) | 草野正宗 | 草野正宗 | 笹路正徳&スピッツ | 15thシングル 最高1位 売上60.0万枚 |
12 | フェイクファー | 草野正宗 | 草野正宗 | スピッツ&棚谷祐一 |
リリースデータ
1998年3月25日 1998年7月7日(LP) 2002年10月16日(リマスター盤) 2008年12月17日(SHM-CD) 2017年7月5日(LP) |
初登場1位 - - - 初登場30位 |
初動31.3万枚、売上70.0万枚 - - - 売上0.23万枚 |
Produced by スピッツ、Co-Produced by
棚谷祐一 expect11 Produced by 笹路正徳&スピッツ |
ポリドール ユニバーサル ユニバーサル ユニバーサル |
メンバー
Vocal、Guitars、Guitar Solo on“フェイクファー” | 草野マサムネ |
Guitars、Scream on“ウィリー” | 三輪テツヤ |
Bass Guitars、FenderY Solo on“冷たい頬” | 田村明浩 |
Drums、Percussion | 崎山龍男 |
スピッツ8thアルバム。毎年秋にアルバムをリリースしていたが97年はデビュー以来初めてアルバムリリースが無く、1年5ヵ月ぶりのアルバムとなった。今作以降オリジナルアルバムのリリースは数年おきとなる。97年1月の「スカーレット」を最後に笹路正徳から離れセルフプロデュースへ移行した。「運命の人」以降はカーネーションの棚谷祐一を共同アレンジャーとして迎えている。「冷たい頬/謝々!」は今作の1週前に先行シングルとして発売され2曲ともそのまま収録された。「スカーレット」はミックス変更、「運命の人」はキー下げで再録音されている。表記は無いが「仲良し」はシングルバージョンから左右を反転させたミックスとなっている(イントロのアコースティックギターやサビのコーラスが左寄りから右寄りになっているのが分かりやすい)。7月に「楓」がシングルカットされた。なお16thシングル「夢じゃない」は5th『Crispy!』からのシングルカットだったので今作には収録されていない。また笹路正徳プロデュース以降は笹路正徳のアドバイスにより草野はレコーディングではボーカルに専念し、ギターは三輪が重ねて録音していたが(ライブやPVでは草野も弾いていた)今作以降は再びレコーディングでも草野もギターを弾くようになった。初回盤はスリーブケース入り、ホワイトケースジャケット。通常盤、リマスター盤、SHM-CDは帯付きの普通ジャケット。02年に1stアルバムから今作までがStephen Marcussenによるリマスター盤として再発売された。リマスター盤には新たに書き下ろされたライナーノーツ封入。08年12月には02年リマスター音源をSHM-CDとして新たに再発している。
アナログ盤は8月に限定発売された。2017年にはミニアルバム含めて16作が『CYCLE HIT』と同時発売で完全受注生産限定で重量盤として改めてアナログ盤として発売された。この際は小鐡徹によるアナログ盤用の最新リマスターが施された。この際には16作全てがトップ100入りを果たした。
今作は中学1年生が終わって春休みに突入した日、初めてお小遣い握りしめて買いに行ったアルバムということで個人的に思い出深い1作。浮遊感のあるイントロダクション的な「エトランゼ」を経て「センチメンタル」でいきなりエレキギターが全開のロックナンバーが流れてきて当時メチャメチャ驚いた記憶がある。セルフプロデュースに移行して、今作では変わっていこうとする意識が非常に強く感じられるけど、特にもっとロックなサウンドを追求したいという思いがメンバーには強くあったようだ。前作まででもアルバムに1曲はロック色の強いナンバーがあったが、今作ではギターが前に出た楽曲がこれまでよりも多くなっている。一方で変わらない部分も残っていたりして、ややゴチャゴチャした感じもする。試行錯誤極まったためか、草野自身はあまり思い出したくないと後に語っているほどだけど、個人的には思い出補正含めてもスピッツの中でも1、2を争うほど好きな1枚だ。これ以前、そして次回作以降を踏まえると過渡期という言葉がピッタリ来る1作でもあると思う。
思い出補正と書いたが、正直買ってきた当初はロック色が強い楽曲は苦手だったのでそれが薄い「冷たい頬」や「仲良し」「スカーレット」などを好んで聞いていて、アルバムとしてはどう考えても前のほうが良かったと思っていたんだけど、時が経つにつれて他の曲も好きになってきて気がつけば全曲それぞれの魅力を感じられるようなアルバムに変化していった。
印象度★★★★★