花鳥風月
花鳥風月+
No | No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
+ | ||||||
1 | 1 | 流れ星 | 草野正宗 | 草野正宗 | 白井良明、 スピッツ&クジヒロコ |
新録音 20thシングル(カット) 最高27位 売上2.3万枚 辺見えみりへ提供 セルフカバー |
2 | 2 | 愛のしるし | 草野正宗 | 草野正宗 | 白井良明、 スピッツ&クジヒロコ |
新録音 20thシングルC/Wにライブバージョンで収録 PUFFYへ提供 セルフカバー |
3 | 3 | スピカ | 草野正宗 | 草野正宗 | スピッツ&棚谷祐一 | 19thシングル『楓/スピカ』両A面曲 |
4 | 4 | 旅人 | 草野正宗 | 草野正宗 | 笹路正徳&スピッツ | 14thシングル『渚』C/W |
5 | 5 | 俺のすべて | 草野正宗 | 草野正宗 | 笹路正徳&スピッツ | 11thシングル『ロビンソン』C/W |
6 | 6 | 猫になりたい | 草野正宗 | 草野正宗 | 土方隆行&スピッツ | 9thシングル『青い車』C/W 最後のサビ前の無音部分をわずかに短く編集 |
7 | 7 | 心の底から | 草野正宗 | 草野正宗 | 笹路正徳&スピッツ | 6thシングル『裸のままで』C/W |
8 | 8 | マーメイド | 草野正宗 | 草野正宗 | スピッツ | 4thシングル『惑星のかけら』C/W |
9 | 9 | コスモス | 草野正宗 | 草野正宗 | スピッツ | 5thシングル『日なたの窓に憧れて』C/W |
10 | 10 | 野生のチューリップ | 草野正宗 | 草野正宗 | スピッツ | 未発表曲 2ndアルバム『名前をつけてやる』アウトテイク楽曲 遊佐未森へ提供 セルフカバー |
11 | 11 | 鳥になって | 草野正宗 | 草野正宗 | スピッツ | 3rdシングル『魔女旅に出る』C/W |
12 | おっぱい | 草野正宗 | 草野正宗 | スピッツ | インディーズアルバム『ヒバリのこころ』収録曲 『花鳥風月』ではイントロ一部カット | |
12 | ヒバリのこころ | 草野正宗 | 草野正宗 | スピッツ | インディーズアルバム『ヒバリのこころ』収録曲 後に1stシングルでリメイク | |
13 | 13 | トゲトゲの木 | 草野正宗 | 草野正宗 | スピッツ | インディーズアルバム『ヒバリのこころ』収録曲 |
14 | 353号線のうた | 草野正宗 | 草野正宗 | スピッツ | インディーズアルバム『ヒバリのこころ』収録曲 | |
15 | 恋のうた | 草野正宗 | 草野正宗 | スピッツ | インディーズアルバム『ヒバリのこころ』収録曲 後に2ndアルバム『名前をつけてやる』でリメイク | |
16 | おっぱい | 草野正宗 | 草野正宗 | スピッツ | インディーズアルバム『ヒバリのこころ』収録曲 『花鳥風月+』ではフル収録 | |
17 | 死にもの狂いのカゲロウを見ていた | 草野正宗 | 草野正宗 | スピッツ | インディーズアルバム『ヒバリのこころ』収録曲 |
リリースデータ
1999年3月25日 2021年9月15日(『花鳥風月+』) |
初登場3位 初登場2位 |
売上42.5万枚 売上2.8万枚 |
album produce and compiled by スピッツ 1,2 Produced by スピッツ&白井良明 3 Produced by スピッツ 4,5,7 Produced by 笹路正徳&スピッツ 6 Produced by 土方隆行&スピッツ 8〜11 Produced by スピッツ&高橋信彦 12,13 Produced by スピッツ&牧野‘Q’英司 Produced by スピッツ&EIJI"Q"(『ヒバリのこころ』) |
ポリドール ユニバーサル |
メンバー
Vocals,Guitars | 草野マサムネ |
Guitars | 三輪テツヤ |
Bass Guitar | 田村明浩 |
Drums | 崎山龍男 |
『ヒバリのこころ』メンバー表記
Vocal,Acoustic Guitar,Keyboard | マサムネ |
Guitar,Keyboard,Chorus | 三輪テツヤ |
Bass,Chorus | タムラアキヒロ |
Drums,Percussion,Chorus | 崎山タツオ |
スピッツ1stスペシャルアルバム。この時点でアルバム未収録だったC/W8曲、新録音セルフカバー2曲、未発表曲1曲、インディーズ時代のミニアルバム『ヒバリのこころ』から2曲で構成されている。新録音から古い曲へさかのぼっていく曲順になっている。アルバム未収録C/Wは網羅されているが、バージョン違いまでは収録されていない(下記参照)。「流れ星」は1ヶ月後にシングルカットされた。これがスピッツ最後の8センチシングルとなり、00年には1st〜20thシングルをマキシ化再発したが、『CYCLE HIT』発売後にすべて廃盤になった。初回盤はブックレット一体型のハードカバー仕様ジャケット。別紙でメンバーが各楽曲について語った対談が封入されている。今作は田中正一がマスタリングを担当している。これ以前のオリジナルアルバムが02年にリマスターされたものの今作はラインナップから外れていたため『花鳥風月+』以前は現存するスピッツのアルバムで最もマスタリングが古い作品となっていた(『99ep』と20thシングルまでが廃盤になっているのでシングル含めても現存するスピッツの作品で最も古い発売となっていた)。アナログ盤は4月に限定発売された。2017年はオリジナルアルバムのみが対象となり、今作はLP発売のラインナップから外されている。
C/Wというと自由すぎてA面曲とあまりに差がありすぎるアーティストもいるがスピッツの場合、A面と遜色なく、今作もオリジナルアルバムと変わらない感覚で聞くことができる。PUFFYに提供してヒットした「愛のしるし」、一応A面扱いで当時JALのCMタイアップもついていた「スピカ」、ライブでも盛り上げ定番ナンバーの「俺のすべて」や、ファン人気の高い「猫になりたい」など重要なナンバーもあるし、ライブでも1回だけとか全くやってないとか文字通り埋もれたままの曲も入っている。以降と比べると比較的ポップで、そこまで激しい曲は無いので『RECYCLE』でスピッツのイメージが出来上がっているリスナーでも聞きやすい1作だと思う。
花鳥風月+
2021年9月に『花鳥風月+』としてStephen Marcussenによるリマスター盤として再発売された。オリジナルでは2曲のみだったインディーズアルバム『ヒバリのこころ』から残る4曲を追加して6曲フルで曲順通りに収録。イントロの一部がカットされていた「おっぱい」も今回は元のままで収録された。デザインはオリジナルの通常盤を踏襲、「流れ星」「愛のしるし」のnew
recording for this albumの表記をnew recording for『花鳥風月』に変更するなど、再発に合わせての書き換えや追記がされている。初回盤に封入されていたメンバー対談は付属しない。『花鳥風月+』としてアナログ盤でも発売され、合わせて続編『色色衣』『おるたな』もアナログ盤で発売された。アナログ盤のカッティングは小鐵徹が担当。
『ヒバリのこころ』の権利表記は全曲が1999年表記になっており、『花鳥風月』収録時点で全曲の権利をユニバーサル(当時ポリドール)が取得していた模様。
これにより90年代の廃盤になっていない全アルバムがStephen Marcussenによるリマスター盤として再発売されたことになり、現存最古のマスタリングは00年『ハヤブサ』、以降オリジナルアルバム、スペシャルアルバムの発売順となる。
発売数年で現存最古のマスタリングになって20年近くそのままだったとはいえ、99年なのでそんなにしょぼい音ではなかったが、他のアルバム同様のStephen Marcussenリマスターになったことで統一感は出たのかなと思う。なんだかんだやはり低音部分なんかより立体的になった気もする。続けて収録された『ヒバリのこころ』は元が1990年インディーズ制作で音がかなりしょぼかったので明確にパワーアップ。さすがにアレンジのもっさり感(特にメジャー版との違いが歴然な「ヒバリのこころ」)や荒さは当時の実力なのでどうしようもないとはいえ、自然な流れで聞ける。しかも今回は削られていた「おっぱい」のイントロも元に戻して全曲そのままリマスターしているようなのも嬉しい。
発売自体が喜ばしい事ではあるものの、せっかくの再発なのだからオリジナル盤の初回パッケージ仕様を復刻して当時の特典だった対談も加える(何なら追加分の新対談も)などの特典(というか復刻)はあっても良かったんじゃないかとは思った。対談自体は別紙なので対談だけ残して処分してしまってもいいんだけど『花鳥風月』初回盤のパッケージも趣きがあるだけに音源的に用済みではあるけど残しておいた方がよさそうだ。
印象度★★★★☆
2021.10.3『花鳥風月+』仕様に追記
1st〜20thシングルのC/Wでアルバム未収録のままになっているバージョン違い楽曲一覧
「ベビーフェイス」
8th「空も飛べるはず」C/W。5thアルバム『空の飛び方』にはAlbum
Versionとして収録されており、アレンジが異なる。
「バニーガール」
13thシングル「チェリー」C/W。7thアルバム『インディゴ地平線』に収録されていてアレンジも同じだがエンジニアを坂本充弘から森山恭行に変えてのリミックスとなっていて微妙に音の響きが異なる。曲目でバージョン表記はされていないが『インディゴ地平線』のクレジット部分にさらっとリミックスである旨が表記されていた。
「うめぼし(Live Version)」
15th「スカーレット」C/W。1stアルバム『スピッツ』収録曲の96年のライブ音源。前年に発売されたライブビデオ『JAMBOREE1』に収録されたライブ映像と同じ音源。当時はVHSのみだったが、01年に『ジャンボリー・デラックス LIVE
CHRONICLE 1991-2000』でDVD化されている。
「エトランゼ(TANAYAMIX)」
今作の1ヶ月後にシングルカットされた「流れ星」C/W。8thアルバム『フェイクファー』収録曲のリミックス。1分半程度しか無かった原曲が8分以上に引き伸ばされている。
「愛のしるし(LIVE '98 version)」
同じく「流れ星」C/W。今作リリースより前にライブで披露されていたバージョン。アレンジが異なる。
現在8センチシングルは廃盤、12センチマキシ化した00年の再発盤も廃盤、未配信になっているため、シングル盤入手には中古で探すしか方法が無い。マキシ再発盤に関してはどれも再チャートインするような事態にはならなかったので中古市場にもあまり出回っておらず入手困難となっている。ただ「空も飛べるはず」「チェリー」スカーレット」はヒットシングルなので当時の8センチCDは中古市場にも数多く出回っている。「流れ星」はあまり売れなかったので8センチ盤でもやや希少価値が高くなっている。