re:Action(初回盤)
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考、原曲 |
1 | 全力少年 produced by 奥田民生 | スキマスイッチ | スキマスイッチ | 奥田民生 | 24thシングル 最高32位 売上0.37万枚 5thシングル |
2 | 僕と傘と日曜日 produced by 田島貴男(ORIGINAL LOVE) |
スキマスイッチ | スキマスイッチ | 田島貴男(ORIGINAL LOVE) | 6thアルバム『スキマスイッチ』収録曲 |
3 | フィクション produced by フラワーカンパニーズ | スキマスイッチ | スキマスイッチ | フラワーカンパニーズ | 2ndアルバム『空創クリップ』収録曲 |
4 | ユリーカ produced by GRAPEVINE | スキマスイッチ | スキマスイッチ | GRAPEVINE,根岸孝旨 | 17thシングル |
5 | マリンスノウ produced by TRICERATOPS | スキマスイッチ | スキマスイッチ | TRICERATOPS | 10thシングル |
6 | Ah Yeah!! produced by 澤野弘之 | スキマスイッチ | スキマスイッチ | 澤野弘之 | 20thシングル |
7 | 奏(かなで) re:produced by スキマスイッチ | スキマスイッチ | スキマスイッチ | スキマスイッチ | 2ndシングル |
8 | 晴ときどき曇 produced by BENNY SINGS | スキマスイッチ | スキマスイッチ | BENNY SINGS | 15thシングル |
9 | 君のとなり produced by 小田和正 | スキマスイッチ | スキマスイッチ | 小田和正 | 初音源化曲 TBS「クリスマスの約束」で共作した未発売曲「僕らなら」のリメイク |
10 | ふれて未来を produced by 真心ブラザーズ | スキマスイッチ | スキマスイッチ | 真心ブラザーズ | 3rdシングル |
11 | ゴールデンタイムラバー produced by RYMESTER | スキマスイッチ, Mummy-D, 宇多丸 |
スキマスイッチ | DJ JIN, Mountain Mocha Killimanjaro |
12thシングル |
12 | 冬の口笛 produced by SPECIAL OTHERS | スキマスイッチ | スキマスイッチ | SPECIAL OTHERS | 4thシングル |
13 | 回奏パズル produced by KAN | スキマスイッチ | スキマスイッチ | KAN | 新曲 |
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | 全力少年 | スキマスイッチ | スキマスイッチ | スキマスイッチ | 5thシングル 最高3位 売上13.2万枚 2018年再発盤 最高127位 売上0.01万枚 |
2 | 僕と傘と日曜日 | スキマスイッチ | スキマスイッチ | スキマスイッチ | 6thアルバム『スキマスイッチ』収録曲 |
3 | フィクション | スキマスイッチ | スキマスイッチ | スキマスイッチ | 2ndアルバム『空創クリップ』収録曲 |
4 | ユリーカ | スキマスイッチ | スキマスイッチ | スキマスイッチ | 17thシングル 最高16位 売上1.8万枚 |
5 | マリンスノウ | スキマスイッチ | スキマスイッチ | スキマスイッチ | 10thシングル 最高3位 売上5.1万枚 |
6 | Ah Yeah!! | スキマスイッチ | スキマスイッチ | スキマスイッチ | 20thシングル 最高8位 売上2.2万枚 |
7 | 奏(かなで) | スキマスイッチ | スキマスイッチ | スキマスイッチ | 2ndシングル 最高22位 売上6.7万枚 |
8 | 晴ときどき曇 | スキマスイッチ | スキマスイッチ | スキマスイッチ | 15thシングル 最高10位 売上1.2万枚 |
9 | ふれて未来を | スキマスイッチ | スキマスイッチ | スキマスイッチ | 3rdシングル 最高25位 売上1.1万枚 |
10 | ゴールデンタイムラバー | スキマスイッチ | スキマスイッチ | スキマスイッチ | 12thシングル 最高2位 売上4.2万枚 |
11 | 冬の口笛 | スキマスイッチ | スキマスイッチ | スキマスイッチ | 4thシングル 最高6位 売上4.1万枚 |
リリースデータ
2017年2月15日 2018年1月3日(再発) |
初登場8位 | 売上1.8万枚 | Ariola Japan Augusta Records(ユニバーサル) |
メンバー
大橋卓弥 |
常田真太郎 |
スキマスイッチ2ndセルフカバーアルバム。16年11月にリリースした「全力少年 produced by 奥田民生」が先行シングルとなった。2012年の『DOUBLES BEST』以来となる過去の楽曲のセルフカバー企画だが、全てを2人の多重録音演奏で行った前回とは企画が全く異なっており、今作はプロデュースを他のミュージシャンに一任するという企画になっている。12組のミュージシャンが参加。アレンジ・プロデュースを一任する企画のため、メンバーは意見や要望をあえて出さずに演奏も基本的にプロデュースしたミュージシャン側でのオケ制作、共同でバンド演奏した曲でも主導権は相手側という事にこだわっている。これに伴い通常はアコースティックギターを兼任することの多い大橋はボーカルに専念している曲が多い。また常田は演奏にあまり参加しておらず、全く参加せずに見学に徹した曲もいくつかあり、そのような曲でのクレジットは"watch"となっている。一方でボーカリスト、もしくはボーカルがいるグループであっても全員がコーラスに徹しており、デュエット形式での歌唱は無い。唯一「ゴールデンタイムラバー」のみ新たにラップパートが加えられ、ラップをRYMESTERで担当している。
「奏(かなで)」のみセルフプロデュースとなっている。このためこの曲のみ「re:produced by」という表記になっている。「君のとなり produced by 小田和正」はクリスマスにTBS系で毎年放送されている小田和正の『クリスマスの約束』の2006年回で共作した「僕らなら」のリメイク。「回奏パズル produced by KAN」は20曲以上の過去の楽曲のフレーズを組み合わせて新たに1曲にしたもの。初回盤はスリーブケース仕様、Blu-spec CD 2仕様、原曲を収録したDISC-2が付属するが、原曲(の音源)が存在しない「君のとなり」(「僕らなら」)と「回奏パズル」を除いた11曲となっている。またメンバー解説が封入されているほか、宮本茂男によるリマスターも施されている。
今作発売と同時期に映画『 一週間フレンズ。』主題歌に起用された「奏(かなで) for 一週間フレンズ。」が配信限定でリリースされたが、今作の「奏(かなで) re:produced by スキマスイッチ」とは別音源である。「奏(かなで) for 一週間フレンズ。」も本人によるリアレンジが施されているものの、ボーカルは原曲のものを使用してオケだけをリメイクしていた。今作ではボーカルも全てリメイクされており、アレンジも違うものになっている。
2016年末に事務所オフィスオーガスタがユニバーサルとの提携(全株式をユニバーサルに譲る形)を発表。オーガスタは山崎まさよしはユニバーサルに所属していたがそれ以外は基本的にソニーレーベルにオーガスタのプライベートレーベルを作る形でレコード会社に所属していたが、ユニバーサルに新たにオーガスタのレーベルが作られる事になったため、ソニーでのオーガスタレーベルは閉鎖になるものと思われ、今作がソニーレーベルでの最終作品となった。既に権利は移動しているようで原曲であるDISC-2の権利表記はユニバーサルとなっている。また2018年1月3日にライブ盤を除く全アルバムとシングルは「奏」「全力少年」「LINE」の3作のみが一斉に再発された。レコード会社移動に伴う再発で音源もそのままのため特に告知もされていない。
デビュー以来プロデューサーを立てずに全てセルフプロデュースを行ってきたスキマスイッチ。前回のセルフカバー企画ではさらに突き詰めて2人だけで多重録音するという究極の試みが行われたが、今作はそれとは真逆で全てを他のミュージシャンに委ねたら?という発想での実験的な企画作。しかも一般的に音楽プロデューサーとして活動している人たちではなく、同業のミュージシャンを指名したところがこの企画の面白いところだ。通常このような場合は"コラボレーション"と形容され、共同制作するのが一般的だが、今作では完全にお任せコースであり、話をもらった方も戸惑ったミュージシャンもいたようだけど、個性的な面々に委ねる事で各楽曲が非常に個性的に面白く生まれ変わった。多数の楽曲を組み合わせて1つの新曲に仕上げるという「回奏パズル produced by KAN」のアイデアもかなりすさまじくミュージシャンKANの凄みを改めて感じた。非常に個性的かつ面白い企画作品であり、単なるコラボや音楽プロデューサーに任せていたらもっとありふれた感じになっていたと思う。
正直当初は個性的なアレンジが多くて戸惑ったんだけど、封入のライナーで意図を踏まえ、さらに何度か聞いているとこういう企画だからこその自由さが見えてきて面白くなってきた。原曲以上だとかそういう感じではなく、別物として聞けば今作は非常に面白い。
一方でこれをやるタイミングとしてはちょっと微妙だった気もしている。前年から新作アルバムを出してツアーというルーティンに疑問を抱いてそれを壊したいと発言して、リアレンジをメインにした新作をひっさげないツアーをやったりしていたので、気が付けば14年12月のオリジナルアルバムからだいぶ間が空いた上に、15年はシングル「LINE」1作だけ、16年の新曲はC/W集に入った「フレ! フレ!」だけ。新曲が書けなくなったわけではない、ともコメントしていたがそう思われても仕方ないくらい新作が出ずにベスト盤とライブ盤やセルフカバーなどの企画作品ばかりが出てくる状況になっているので、せめて新作を挟んでから今作をやってほしかったところはある。ライブ盤より売れたしトップ10入りはかろうじて果たしたものの、先行シングルの段階でかなり避けられたような売上になったし(通常盤無しでアニメ絵のアニメ盤しか出さなかったのもあるけど)、しかるべきタイミングであればもっと受け入れられたのでは。
初回盤のDISC-2は単に原曲が入っているだけで、リマスターといっても「フィクション」が05年の初出(2ndアルバム)以来という以外は2013年のベスト盤か、2014年の『スキマスイッチ』に収録されていた比較的新しい曲であり…。一応『スキマスイッチ』はTed Jensenだったので「僕と傘と日曜日」のみエンジニアが変わった事になる(「Ah Yeah!!」はシングルでは宮本茂男だった)とか細かいところはあるけど…。そもそも今作を聞くようなリスナーは原曲持ってて聞く人が大半だと思うのであまり意味が無いのでは…。
印象度★★★★☆
2017.4.29更新