スキマノハナタバ〜Smile Song Selection〜

No タイトル 作詞 作曲 編曲 備考
1 全力少年 Remastered スキマスイッチ スキマスイッチ スキマスイッチ 5thシングル 最高3位 売上13.2万枚
2018年再発盤 最高127位 売上0.01万枚
2020年に6th配信シングル扱いで再配信された際のタイトル表記
2 夏のコスモナウト スキマスイッチ スキマスイッチ スキマスイッチ 20thシングルC/W
3 青春 スキマスイッチ スキマスイッチ スキマスイッチ 4th配信シングル、26thシングル 最高位 売上万枚
4 ガラナ スキマスイッチ スキマスイッチ スキマスイッチ 8thシングル 最高1位 売上12.4万枚
5 ミスターカイト スキマスイッチ スキマスイッチ スキマスイッチ 25thシングル 最高10位 売上0.87万枚
6 星のうつわ スキマスイッチ スキマスイッチ スキマスイッチ 22ndシングル(アルバム同発) 最高16位 売上1.4万枚
7 かけら ほのか スキマスイッチ スキマスイッチ スキマスイッチ 2ndアルバム『空創クリップ』収録曲
8 Hello Espencially スキマスイッチ スキマスイッチ スキマスイッチ 19thシングル 最高17位 売上1.3万枚
9 LとR スキマスイッチ スキマスイッチ スキマスイッチ 5thアルバム『musium』収録曲
10 トラベラーズ・ハイ スキマスイッチ スキマスイッチ スキマスイッチ 18thシングル『スカーレット』C/W
11 Ah Yeah!! スキマスイッチ スキマスイッチ スキマスイッチ 20thシングル 最高8位 売上2.2万枚
12 ゴールデンタイムラバー スキマスイッチ スキマスイッチ スキマスイッチ 12thシングル 最高2位 売上4.2万枚
13 晴ときどき曇 スキマスイッチ スキマスイッチ スキマスイッチ 15thシングル 最高10位 売上1.2万枚
BONUS TRACK
14 あけたら スキマスイッチ スキマスイッチ スキマスイッチ 新曲

 

初回盤DVD
No タイトル 備考
1 あけたら Recording Making レコーディングメイキング映像
2 スキマノハナタバ〜Smile Song Selection〜 SPECIAL INTERVIEW メンバーによる全曲インタビュー

リリースデータ

2020年8月19日 初登場11位 売上0.7万枚 Produced by スキマスイッチ Augusta Records(ユニバーサル)

メンバー

Vocal,Chorus,Acoustic Guitar 大橋卓弥
Piano,Other Instruments 常田真太郎

スキマスイッチ2ndセレクションアルバム。2018年の『スキマノハナタバ〜Love Song Selection〜』に続く作品で、"あなたとあなたの大切な人へスキマスイッチが贈る音楽の花束を。"という花束のコンセプトを踏襲した上で今作は"スキマスイッチの音楽で笑顔と元気を"をテーマにメンバーが選曲。ボーナストラックとして新曲「あけたら」を収録。「青春」がアルバム初収録シングルバージョンでは「夏のコスモナウト」、「ミスターカイト」、「星のうつわ」がアルバム初収録となった。初回盤は「あけたら」のレコーディング映像、全曲のインタビュー映像を収録したDVD付上製本型パッケージ仕様。通常盤はカスタムジャケット仕様。パッケージデザインも初回・通常共に前作を踏襲している。

「全力少年」の表記がRemasteredとなっているがこれは映画『2分の1の魔法』日本版エンドソングに起用された事でリマスターして4月3日から期間限定で新たに再配信していた際のタイトル。新たに今作自体に阿部充泰によるリマスターが施されているため、配信された「全力少年 Remastered」とは別のさらに新たなリマスターになっているはずだが、何故か「全力少年 Remastered」表記のままとなっている。当然リマスターだけなので音源は05年当時のものでミックス変更もされていない。配信用に改めてアピールした以外に既に意味も無く、こんな表記は不要のはずだが…何故…。リスナーの中にはリマスターと再録音の違いさえもよく分かってないのもいるから、とりあえず最近配信で出した新しい「全力少年」だよというアピールでだまし討ちしようとしたレコード会社の姑息な戦略的表記…なのか…?

"スキマスイッチの音楽で笑顔と元気を"というテーマは明らかにコロナ騒動による完全に沈み込んだ世の中に少しでも音楽の力で明るさをというメンバーの意向が入っているものと思われ、恐らく当初予定していなかった企画作と思われる。新規の企画作として用意された前作と異なり、前作のフォーマットに乗っただけのとってつけ感が強かったためか、前作から半減以上の大幅ダウンで、ブレイク前の1stミニアルバムとライブ盤以外のフルアルバム(オリジナル、リメイク、ベスト)で初のトップ10落ちとなり、累計でも1万枚を割り込む大不振となった。

今回はシングル表題曲が多く、さすがにアップテンポばかりではなくバラード系もあるが概ね明るい感じの曲が多くて聞きやすい。個人的には前作よりも選曲も好みで良かったが意外な選曲が少ない上に企画も前作の踏襲なので真新しさには欠けるのも確か。発売時期が夏なので選ばれたような「夏のコスモナウト」、最後が夏が終わっていく「晴ときどき曇」だったり、数少ないアルバム曲としていいバランスで入ってくる「かけら ほのか」と「LとR」なんかはこのタイミングで聞くことで改めて良さが見えてくる選曲だったり、この騒動の中で改めて普段日々どれくらい人が死んでいたのか、恐らくメンバーもまた改めて考えたと思われ、生命について歌った「星のうつわ」を選曲してきたりとアップテンポや明るい系の王道選曲以外にも随所にこだわりを感じられるのは好印象だった。もう1つの代表曲「奏」は前作に入っているのでここでは聞けないが2020年に「全力少年」きっかけで久々にスキマスイッチを聞くとか初めてちゃんと聞いてみるには最適な1作だと思う。

新曲「あけたら」は2人だけのオケ制作となっていて大橋はボーカルのみ、常田がピアノとアザーインストという演奏クレジットのみでギターも入らずリズムトラックも完全に打ち込み。スタジオでメンバー+ディレクター+エンジニアの4人だけでレコーディングまで完結したとされていて、普段の丁寧な生音サウンドとは異なるかなり地味なC/Wっぽい感じの曲だ。インタビューではコロナ騒動により曲が書けなかったと語っていて実際歌詞には直接言及はしていないが自宅にこもる日々の閉塞感、明らかに自粛に留まらないこのコロナ騒動が"あけたら"という希望が歌われていて、かなり率直な思いが反映されているものと思われる。実際大橋はインタビューにて配信ライブに複雑な心境を語っており、率直に配信ライブという形が残ってほしくない=元のライブ活動に戻りたいという心情を正直に語っている。またそもそも今作のようなセレクション自体が最早サブスク配信されていればプレイリスト作って公式サイトで公開すれば完結してしまうわけだけど"今だとプレイリストを作ってメールで送れば届くんですが、あえて物を手渡しや郵送で贈る。しかもそれが音楽だということが、そんな今だからこそ素敵なんじゃないかなと思って。"とわざわざ形にして発売するところも含めて、スキマスイッチの姿勢というのは大事にしたい部分をちゃんと主張していていいスタイルだなと改めて思った。

DVDに関してはレコーディングメイキングはやはり2人だけで作っているのでかなり物静か。これはまあ最少人数でのレコーディング環境と制作の真面目モードなのでまだいいんだけど(というかこれは最早見せる必要も無いような…)、さらに続くインタビュー映像も2人のトーンが恐ろしく低く落ち着いていてボソボソ喋っているので暗い。過去のインタビュー映像よりもテンションが低く、これはコロナ騒動により相当に気落ちしていたとか撮影現場も通常時よりスタッフが少なくてシーンとしていて暗かったとかあったんだろうか。直近でフラカンにメッセージ送ったときはそこそこ普通に明るく喋ってるし、プロモーションでラジオ出演した時も普通どころか何なら面白いくらいのノリだったのになぁ…。話している内容は1曲1曲についてのセルフライナー的な内容で興味深いだけにローテンションでボソボソ喋り続けるのが聞き取りにくいしSmile Song Selectionに反してあまりにノースマイルすぎた。これなら以前のベスト盤みたいに解説は活字の形で封入の方が良かったかも。

B08BX1Y845初回盤DVD付   B08BX1Y2L1通常盤   

印象度★★★★☆

2020.10.10更新

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