AT living
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 原曲 |
1 | 風をあつめて | 松本隆 | 細野晴臣 | はっぴぃえんど |
2 | 卒業写真 | 荒井由実 | 荒井由実 | ハイ・ファイ・セット、荒井由実 |
3 | 君は天然色 | 松本隆 | 大瀧詠一 | 大瀧詠一 |
4 | 悲しくてやりきれない | サトウハチロー | 加藤和彦 | ザ・フォーク・クルセダーズ |
5 | なごり雪 | 伊勢正三 | 伊勢正三 | イルカ |
6 | タイムマシンにおねがい | 松山猛 | 加藤和彦 | サディスティック・ミカ・バンド |
7 | 流星 | 吉田拓郎 | 吉田拓郎 | 吉田拓郎 |
8 | 言葉にできない | 小田和正 | 小田和正 | オフコース |
9 | サボテンの花 | 財津和夫 | 財津和夫 | TULIP |
10 | 雨あがりの夜空に | 忌野清志郎、 仲井戸麗市 |
忌野清志郎、 仲井戸麗市 |
RCサクセション |
11 | 珈琲不演唱 | 高田渡 | 高田渡 | 高田渡 |
リリースデータ
2018年10月24日 | 初登場19位 | 売上0.3万枚 | Sound Producer:串崎元 Producer:篠原廣人 |
MusicRay'n(ソニー) |
豊崎愛生カバーアルバム。ベスト盤『love your Best』以来1年3ヵ月ぶりの作品。自身が敬愛する70年代のアーティストの楽曲を中心にカバー。ベスト盤リリース時にアナログ盤をリリースした事がきっかけで憧れの細野晴臣のラジオへのゲスト出演を果たし、細野晴臣の音楽に触れる機会を作りたいという目標が芽生えたという。そんな中で何をカバーしたいかの話し合いの中で細野作品である「風をあつめて」をセレクト。ここから70年代という今作の軸が決まったとされている。コンセプトは“超絶ど真ん中”とされ、誰もが知る有名曲をあえて選曲している。
編曲表記が無いが、基本的に原曲アレンジを尊重した生バンド演奏となっていて大胆な変更は施されていない。また演奏陣が原曲になるべく近づけるべく楽器をそろえたり、通常時よりも生バンド編成にこだわったりしたためなのか、通常盤CD1枚のみでケースも普通のプラケース仕様という一般的な仕様であるにも関わらず3518円+税という高額設定となっている。
非常に丁寧なカバーアルバム。86年生まれの本人にとっては完全に親世代の楽曲たちだが、スタッフ推薦とかじゃなくて、これらのミュージシャンを敬愛しているようで本人の原曲への愛が詰まっているのはインタビューからも伺える。選曲が有名曲ばかりなのもあえてという事だが、いくら有名といえど世代が違いすぎるため、声優としての豊崎愛生が好きで聞いているリスナーが知っているかは難しいかもしれない。個人的には85年生まれで豊崎さんとはほぼ同世代、両親が青春時代にヒット曲として聞いていた楽曲が大半である事、そしてインタビューで触れられているオフコースより小田和正ソロのイメージだとか、「サボテンの花」は90年代にソロのリメイクでヒットしていたとか、吉田拓郎は知っていても「流星」は知らないわけではないがそんなちゃんと聞いた事ない(この曲のみプロデューサーの強い意向で選曲された)とか、その感覚分かるという発言が多かった。サディスティック・ミカ・バンドやRCサクセションには馴染みが無いのと、「風をあつめて」はDEEN featuring BEGINが初聞きでそっちのイメージが強い、というのが感覚が全く違うところかなと思う。
曲自体に普遍性もあるし、これが80年代中心になると原曲リスペクトでカバーした時にあの時代特有の打ち込み音とかどうするんだっていうのが出てくるんだけど、70年代はそういうのが無いのがやはりいい。最初に聞いた時はボーカルに少し違和感もあったが豊崎愛生の特徴的なボーカルで歌われるだけでちゃんとカバーとして個性になっているように思う。70年代の良さがそのまま現在に伝わる愛に溢れた良いカバーアルバムだ。
しかし一応大元が同じソニーなのに『うたいろ』と同日にひっそり発売って…。
印象度★★★★☆
2018.12.14更新