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No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | ジュディ | 吉井和哉 | 吉井和哉 | THE YELLOW MONKEY | |
2 | サイキックNo.9 | 吉井和哉 | 吉井和哉 | THE YELLOW MONKEY | 22ndシングルC/W(Live) |
3 | GIRLIE | 吉井和哉 | 吉井和哉 | THE YELLOW MONKEY・ JON JACOBS・DAVID MAURICE |
23rdシングル『BRILLIANT WORLD』C/W(Original Mix) |
4 | DEAR FEELING | 吉井和哉 | 吉井和哉 | THE YELLOW MONKEY・笹路正徳 | 21stシングルC/W アルバムVer. |
5 | HEART BREAK | 吉井和哉 | 吉井和哉 | THE YELLOW MONKEY・笹路正徳・森俊之 | 19thシングルC/W アルバムVer. |
6 | 人類最後の日 | THE YELLOW MONKEY | THE YELLOW MONKEY | Instrumental | |
7 | SHOCK HEARTS | 吉井和哉 | 吉井和哉 | THE YELLOW MONKEY・森俊之 | 21stシングル 最高3位 売上10.3万枚 |
8 | 聖なる海とサンシャイン | 吉井和哉 | 吉井和哉 | THE YELLOW MONKEY・朝本浩文 | 20thシングル 最高9位 売上14.2万枚 アルバムVer. |
9 | カナリヤ | 吉井和哉 | 吉井和哉 | THE SAINT・THE YELLOW MONKEY | |
10 | パール | 吉井和哉 | 吉井和哉 | THE YELLOW MONKEY | 22ndシングル 最高6位 売上10.6万枚 |
11 | STONE BUTTERFLY | 吉井和哉 | 吉井和哉 | THE SAINT・THE YELLOW MONKEY | 22ndシングルC/W |
12 | メロメ | 吉井和哉 | 吉井和哉 | 吉井和哉・JON JACOBS・DAVID MAURICE | 23rdシングル『BRILLIANT WORLD』C/W(Demo) |
13 | バラ色の日々 | 吉井和哉 | 吉井和哉 | THE YELLOW MONKEY・朝本浩文 | 19thシングル 最高4位 売上21.3万枚 アルバムミックス |
14 | 峠 | 吉井和哉 | 吉井和哉 | THE YELLOW MONKEY | |
シークレットトラック 5分55秒付近から「人類最後の日」の続き DL版は分離して15曲目、ST版はカット |
Strings Arrangement:JOBY TALBOT(3)、笹路正徳(4)、村山達哉(8,10)
Piano and Strings Arrangement:JOBY TALBOT(12)
Produced by 吉井和哉(1,2,4,5,6,8,10,13,14)、吉井和哉&JON
JACOBS(3,12)、吉井和哉&森俊之(7)、THE SAINT&吉井和哉(9,11)
Single version produced by 吉井和哉&笹路正徳(4,5)、吉井和哉&朝本浩文(8,13)、
No | タイトル | 備考 |
1 | MY WINDING ROAD | 17thシングル 最高5位 売上20.6万枚 |
2 | SO YOUNG | 18thシングル 最高5位 売上19.9万枚 |
リリースデータ
2000年7月26日 2013年12月4日(リマスター/Blu-spec CD2) 2023年1月11日(アナログ盤) |
初登場2位 300位圏外 初登場237位 |
売上38.3万枚 - 売上0.01万枚 |
Produced by吉井和哉 | ファンハウス Ariola Japan Ariola Japan |
メンバー
Vocals,Guitar,&Synthesizer | 吉井和哉 |
Guitars | 菊池英昭 |
Bass | 廣瀬洋一 |
Drums | 菊池英二 |
THE YELLOW MONKEY8thアルバム。2年4ヶ月ぶりのオリジナルアルバム。前作以降のシングルのうち前作のロングツアー中に制作されていた「MY WINDING ROAD」「SO YOUNG」は収録されず、ツアー終了後の「バラ色の日々」以降のシングル4作からリミックス以外のオリジナル曲はC/Wまで全て収録。「サイキックNo.9」はライブで先行披露していたためC/Wにはライブ音源で収録されていたが今作ではスタジオ収録した音源で初収録された。「聖なる海とサンシャイン」はC/Wに4バージョン収録されており、その中のSuspend Minnow Versionでの原曲とは一部異なる歌い回しのボーカルを基にした新たなアレンジでのアルバムバージョン。「DEAR FEELING」「HEART BREAK」「バラ色の日々」もアルバムバージョンとなっていてシングル収録時はアレンジャーと吉井の共同プロデュースだったが吉井単独に変更されている。11月に発売された次のシングル『BRILLIANT WORLD』C/Wには「GIRLIE」のOriginal Mix、「メロメ」のDemoが収録された。
初回盤は本編未収録の「MY WINDING ROAD」「SO YOUNG」を収録したボーナスCD付属の2枚組仕様。品番は分けられておらず、初回盤ブックレットにも曲目にもこの2曲の記載は一切なく、CDに2曲の曲目が書かれているのみでオマケのように扱われている(レコード会社の要請で仕方なくつけたっぽい扱い)。パッと見は全く同じ見た目のため2枚組になっているかいないかでしか判別できない。
2013年には非公認ベスト含む全アルバムが一斉にリマスター/Blu-spec CD2で再発された。2016年にDL、2018年にストリーミングでそれぞれ配信開始された際は2013年にリマスター再発された全アルバムにRemastered表記があり、2013年リマスター音源で配信されているものと思われる。リマスター盤、配信版ではボーナスCD2曲は完全にスルーされているが、同時発売で『GOLDENYEARS SINGLES 1996-2001』もリマスター再発されているためわざわざ今作で聞く必要も無く特に問題は無い。
移籍以降の前3作に続き「峠」終了後シークレットトラックが収録されているが、これまで同様にCDでは無音を経てそのまま続けて収録、DL版では分離されて15曲目として収録されていてこれだけ単曲DL不可仕様、ST版ではカットされている。収録されているのは本編6曲目でフェードアウトしていったインスト曲「人類最後の日」の続きで再度フェードインしてきて40秒程度で終了する。
19『無限大』、スピッツ『ハヤブサ』と同週発売となり、19『無限大』が2倍上回り1位、今作は2位、スピッツ『ハヤブサ』は3位でスピッツとは約5000枚の僅差だった。シングルは10万枚程度まで低迷し、今作も前作を下回ったもののシングル売上では及んでいなかったスピッツを累計でも上回り、ほぼ同時期にブレイクして売上全盛期を迎えていたスピッツとのアルバム売上はこれまでかなりの差があったが前作でだいぶ差を縮め、同時発売の真っ向勝負となった今作で初めて上回った事になる(この時期のスピッツが路線変更して下げすぎたのとスピッツはシングル2作に対してこちらは半ベスト状態だったのもある)。今作以降11月に次のシングル『BRILLIANT WORLD』を発売、このシングルまではTV出演も積極的にこなしていたが、年明け01年1月8日に初の東京ドーム公演となる「メカラ ウロコ・8」を最後に活動休止すると発表。休止直後にシングル「プライマル。」が置き土産のようにリリースされて新曲の発売も停止した。そのまま再開せずに04年に改めて話し合って解散が決定。結局今作が解散前最後のオリジナルアルバムとなった。2016年の再結成後、2019年についに今作に続く9thアルバム『9999』が発売された事で今作が最後のオリジナルアルバムではなくなった。
前作のロングツアーを経て次なる活動を模索するもメンバーとの距離も生まれて完全に行き詰ってしまったというのがこの後の休止の理由と思われるが、当初はバンドを続けるために意欲的に動いており、その最たるものがコラボレーションシリーズと呼ばれた「バラ色の日々」「聖なる海とサンシャイン」「SHOCK HEARTS」のシングルを3連続でプロデューサーを迎えるという試みだった。シングル表題曲では朝本浩文2作、森俊之1作だが、森俊之はほぼ全ての曲でキーボード、プログラミングのサポートとしても参加、C/Wでは笹路正徳も招いている。吉井はプロデューサーにもっと大きな変化を導入してくれることを期待していたようだが、プロデューサー陣はそのままの方がいいというスタンスで期待していたような変化は得られなかったようだ。
プロデューサー陣に関してはロックバンドのプロデュースをよくやっていた佐久間正英だとか、新進気鋭のプロデューサーとして注目を集め始めていた亀田誠治だとか、主張強めの小林武史だとかであればもしかしたら期待した変化が望めたんじゃないかとも思うが、佐久間正英はGLAY、小林武史はMr.Chidlren、亀田誠治は椎名林檎だし、岡野ハジメもラルクだったりとそれぞれ当時ほぼ専属で有名な人についていたので後追いみたいになってしまうので候補にならなかったのかもしれない。スピッツを旅立たせたばかりの笹路さんは整理された落ち着いたバンドアレンジをする人でこの後に手掛け始めたのがコブクロだった事からしてさすがにちょっとイエモンには違うんじゃないかという気はする(スピッツもコブクロも笹路さんから離れた直後にロック色の強い作風に振り切ってるし)。しかも朝本浩文、笹路正徳の2人が関わった曲はアレンジ表記はそのままだが、ミックス変更を施してプロデュースは吉井単独名義に変えてしまっている。色々試したけどしっくりこなかったという事なのかもしれない。
そんなわけで今作はあまりまとまりは無く、ロングツアーで文字通りにパンチドランカーになってしまったバンドが次なる展開のために試行錯誤してきた過程をそのまま詰め込んだドキュメント作品集のような趣き。メンバー不参加で実質ソロ曲のような「メロメ」が収録され、吉井本人がバンドが終わる典型の曲と称していたり、ロンドンレコーディングの際にもメンバー多忙でスタジオに揃わずに吉井1人の作業が続いたことから自分をクビにしてくれと言い出したりだとか活動休止に向かっていくエピソードも伝えられているし、迷いを感じるアルバムではあるんだけど決して終始後ろ向きだったりダークな作品ではない。どれも大ヒットとまでは行かなくてもスマッシュヒットの連発でちゃんとヒット曲然としたシングルは出し続けていたし、新たな方向性を目指して意欲的に攻めまくる事で今作を過渡期としてさらに続ければ何かが見えるかもしれないような期待も十分に感じさせられるアルバムにはなっていると思う。何よりこの世紀末の世相で割とみんな混沌としていた時期なのでこの時期を抜ければ…というのは改めて思うところかもしれない。
これで終わってしまったのでバンドが終わっていくアルバムというイメージはどうしても避けられないところではあるが(2016年復活したので現在はバンドが1度完全に終わったアルバムか)、そんなに重たくはないし、色々やってるので飽きないし、今作もけっこういいんだよな。
初回盤との区別なし 2013年リマスターBlu-spec CD2盤 2023年アナログ盤
印象度★★★★☆
2022.4.11更新
※オリジナル盤ブックレットを参照しつつ、音源はAmazon MusicのRemasteredのHD(CD同等)音源で視聴、Amazon Music未配信のシークレットトラックと初回盤ボーナスディスクはオリジナル盤で視聴しています。