永遠
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | 永遠 | 坂井泉水 | 徳永暁人 | 徳永暁人 | 22ndシングル 最高1位 売上62.8万枚 間奏からモノラルになるアルバムバージョン |
2 | My Baby Grand〜ぬくもりが欲しくて〜 | 坂井泉水 | 織田哲郎 | 池田大介 | 23rdシングル 最高3位 売上33.1万枚 |
3 | WAKE UP MAKE THE MORNING LAST 〜忘れがたき人へ〜 |
坂井泉水 | 福山廣也 | 古井弘人 | |
4 | Brand New Love | 坂井泉水 | 綿貫正顕 | 徳永暁人 | 第3期WANDSへ歌詞提供 セルフカバー |
5 | 運命のルーレット廻して | 坂井泉水 | 栗林誠一郎 | 池田大介 | 25thシングル 最高1位 売上24.7万枚 フェードアウトしないアルバムバージョン |
6 | 遠い星を数えて | 坂井泉水 | 栗林誠一郎 | 徳永暁人 | 21stシングルC/W |
7 | 新しいドア〜冬のひまわり〜 | 坂井泉水 | 北野正人 | 古井弘人 | 26thシングル(27th同発) 最高3位 売上20.5万枚 |
8 | GOOD DAY | 坂井泉水 | 綿貫正顕 | 池田大介 | 27thシングル(26th同発) 最高2位 売上22.3万枚 色々と音が追加されたアルバムバージョン |
9 | I feel fine,yeah | 坂井泉水 | 三好誠 | 古井弘人 | |
10 | 少女の頃に戻ったみたいに | 坂井泉水 | 大野愛果 | 池田大介 | 25thシングルC/W ピアノイントロ追加のアルバムバージョン |
11 | 息もできない | 坂井泉水 | 織田哲郎 | 葉山たけし | 24thシングル 最高3位 売上24.0万枚 |
12 | 風が通り抜ける街へ | 坂井泉水 | 織田哲郎 | 徳永暁人 | 21stシングル 最高3位 売上28.1万枚 |
13 | フォトグラフ | 坂井泉水 | 徳永暁人 | 徳永暁人 |
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | CAN'T TAKE MY EYES OFF OF YOU | B.CREWE | B.GAUDIO | 小西康陽 | Frankie Valliのカバー 限定アナログシングル(カット) 最高50位 売上0.7万枚 |
2 | CAN'T TAKE MY EYES OFF OF YOU 〜readymade wizard mix short cuts〜 |
B.CREWE | B.GAUDIO | 小西康陽 | リミックスバージョンのショート版 限定アナログシングルB面にフルバージョン収録 |
リリースデータ
1999年2月17日 2021年9月15日(リマスター) |
初登場1位 初登場43位 |
売上114.9万枚 売上0.1万枚 |
Produced by IZUMI SAKAI | B-Gram Records |
ZARD8thアルバム。オリジナルは2年ぶり。『ZARD BLEND〜SUN&STONE〜』に収録された「Don't you see!」「君に逢いたくなったら…」は未収録だがそれ以降のシングル7作、C/W含めて8曲を収録。3期WANDSへの歌詞提供セルフカバー「Brand New Love」を除くと新曲は3曲となる。特に表記は無いが「永遠」は間奏からモノラルに切り替わる、「運命のルーレット廻して」はシングルではフェードアウトだったが最後まで演奏され、「GOOD DAY」はピアノやギターが新たに追加され、「少女の頃に戻ったみたいに」にはイントロに小野塚晃によるピアノソロ演奏が追加されたアルバムバージョンとなっている。「永遠」の間奏からモノラルになるこのバージョンは今作以降これが正式バージョンに差し替えになったようで、今作以降出荷されたシングルは差し替え、ベストアルバム収録もBOXもこのバージョンとなっている模様。
初回盤は8cmシングル「CAN'T TAKE MY EYES OFF OF YOU」付属。小西康陽プロデュースによるFrankie Valliのカバーとそのリミックスバージョンのショートサイズを収録。初回盤・通常盤は全く見た目が同じであり、8センチCDサイズの紙ジャケで応募ハガキと一緒に挟み込んである(歌詞カードは無し)。応募ハガキで抽選1999名に「CAN'T TAKE MY EYES OFF OF YOU」の限定アナログ盤がプレゼントされるというキャンペーンが行われた。8センチCDではショートサイズのリミックスがアナログ盤ではフルサイズで収録されている。また9月に抽選ではなく限定アナログシングルとして単独発売もされたが、O社でZARDシングルとして扱われて50位にランクインしてしまったため、4thシングルから結果的に最終シングルまで続いていたはずのZARDのシングル連続トップ10入り記録が分断される事態となった。
「永遠」のヒットを最後にシングル売上が激減していたが、今作はセミベスト的構成もあって、前作からさらに50万近く落としながらも何とかミリオンヒットまで引っ張った。結果的にオリジナルアルバム最後のミリオンセラーとなった。2021年に30周年を記念してオリジナルアルバム10作のリマスター盤と『時間の翼』のリアレンジ盤が一斉発売。『ZARD ALBUM COLLECTION』以来、単独では初のリマスターとなる。
今作より1曲ごとに演奏ミュージシャンが記載されるようになった。バンドパートであるギターとベースは前作に続いてAdditional扱い、キーボードとドラムは演奏表記が無く、ピアノはAdditional扱いされていない。作編曲者がそのままギターやベースを弾くだけではなく、間もなくGIZA studioで活躍する新人ミュージシャン勢も演奏、コーラスに複数参加しており、新旧ビーイング勢が大量参加したアルバムとなった。またSupervisorではこれまでの中島正雄に加えて、新たにROCKAKU(WEEZ)という謎の人物がクレジットされた。GIZA studioのプロデューサーとしてクレジットされるようになるKANONJIと同一人物とされ(KANONJI ROCKAKUという名字と名前みたいな扱いで表記している作品があるため)、さらに現在は長戸大幸が関西でプロデュースを続けていたとインタビューで発言している事から、KANONJI=ROCKAKU=長戸大幸となり、ZARDのアルバムにおいては『揺れる想い』以来の登場となり実はひっそり復活していた事になる。
前作に続いてベストアルバム的内容で新曲が少なかった事からファンには不評だったようだけど、個人的には今作で初めてリアルタイムでアルバムを聞いたのとシングルをチェックしていなかったのでお得感があり発売当時から好きな1作。今作の作曲家は全アルバム最多の8人。これは織田、栗林のZARDを支えた2本柱は共にZARDから離れてしまいストックは残されていたものの積極的に新たな作家を探す必要があったためと思われる。大黒摩季、FIELD OF VIEW、DEEN、WANDSのシングルA面にいきなり連続採用して倉木麻衣の大ヒットでGIZAの主砲作家となった大野愛果は末期には頼りっきりになるが今作では既出C/Wで1曲だけ。この時点ではZARDではあまり評価していなかったのだろうか。またGIZA studioが本格稼働し始めて、そちらで獲得していた新人ミュージシャンを大量参加させているため新顔も多いアルバムではあるが、各作家がZARDのイメージに合わせて曲を作ってきたのか、バラエティ感に富みつつも実にZARDらしい作品。前作はそのままとっちらかってまとまりが無いように感じたが、ある意味前作以上にシングルが多くまとまらなそうだった今作がまとまって聞こえるのは不思議だ。この時期は「運命のルーレット廻して」「息もできない」に代表されるように1曲でアルバム1作以上の手間をかけて凝りに凝って様々なアレンジやミックスを納得いくまで試していた時期だったようなのでそれだけ強いこだわりで妥協せずに作ってきた結果なのかもしれない。ヒットチャートでもロックバンドが元気だった時代だった事もあって全体的にロックバンド感が少し強めに出ているのも特徴。この時期のサウンドが最も好みで個人的にはZARDの最高傑作は今作。この作風のままもう少し続けてほしかった…。
今作から1曲ごとのクレジットがされるようになったので意外な人が意外なところで参加しているのがけっこう面白い。とっくに活動停止していたT-BOLAN五味孝氏が「息もできない」でアレンジャー葉山たけし、綿貫正顕と3人でギター弾いていたとかこれまでだったら分からなかった事がしれっと載ってるし。
印象度★★★★★
2021.5.17修正