THE BEST ALBUM 40th ANNIVERSARY〜あの頃へ〜(初回盤)
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | …ふたり… | 松井五郎 | 玉置浩二 | 星勝、安全地帯 | 5thシングル『真夜中すぎの恋』C/W、 2ndアルバム『安全地帯U』収録曲 |
2 | 風 | 松井五郎 | 玉置浩二 | 星勝、安全地帯 | 3rdアルバム『安全地帯V〜抱きしめたい』収録曲 |
3 | 恋の予感 | 井上陽水 | 玉置浩二 | 星勝、安全地帯 | 7thシングル 最高3位 売上43.6万枚 |
4 | プルシアンブルーの肖像 | 松井五郎 | 玉置浩二 | 安全地帯、星勝 | 11thシングル 最高2位 売上23.8万枚 |
5 | 好きさ | 松井五郎 | 玉置浩二 | 星勝、安全地帯 | 14thシングル 最高4位 売上12.4万枚 |
6 | 碧い瞳のエリス | 松井五郎 | 玉置浩二 | 安全地帯、星勝 | 10thシングル 最高2位 売上38.8万枚 |
7 | 銀色のピストル | 松井五郎 | 玉置浩二 | 安全地帯、星勝、BAnaNA | 5thアルバム『安全地帯X』収録曲 |
8 | Lazy Daisy | 松井五郎 | 玉置浩二 | 星勝、安全地帯 | 3rdアルバム『安全地帯V〜抱きしめたい』収録曲 |
9 | じれったい | 松井五郎 | 玉置浩二 | 星勝、安全地帯 | 15thシングル 最高2位 売上12.3万枚 |
10 | Friend | 松井五郎 | 玉置浩二 | 安全地帯、星勝 | 13thシングル 最高7位 売上14.7万枚 |
11 | あなたに | 松井五郎 | 玉置浩二 | 星勝、安全地帯 | 2ndアルバム『安全地帯U』収録曲 |
12 | ワインレッドの心 | 井上陽水 | 玉置浩二 | 安全地帯、星勝 | 4thシングル 最高1位 売上70.4万枚 |
13 | 熱視線 | 松井五郎 | 玉置浩二 | 星勝、安全地帯 | 8thシングル 最高2位 売上32.4万枚 |
14 | ラスベガス・タイフーン | 松尾由紀夫 | 玉置浩二 | 安全地帯、星勝 | 3rdシングル(カット) 100位圏外 |
15 | 消えない夜 | 松井五郎 | 玉置浩二 | 安全地帯、星勝 | 4thアルバム『安全地帯W』収録曲 |
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | 蒼いバラ | 玉置浩二 | 玉置浩二 | 安全地帯 | 27thシングル 最高9位 売上2.2万枚 |
2 | 君がいないから | 玉置浩二 | 玉置浩二 | トオミヨウ、安全地帯 | 2ndセルフカバーベスト『The Ballad House〜Just Old Fashioned Love Songs〜』収録曲 |
3 | ひとりぼっちのエール | 須藤晃 | 玉置浩二 | 安全地帯、星勝 | 23rdシングル 最高14位 売上23.0万枚 |
4 | 情熱 | 松井五郎 | 玉置浩二 | 安全地帯 | 20thシングル(カット) 最高31位 売上2.0万枚 |
5 | 出逢い | 松井五郎、 玉置浩二 |
玉置浩二、 安藤さと子 |
安全地帯、星勝 | 24thシングル 最高20位 売上4.6万枚 9thアルバム『安全地帯\』収録Ver.(アルバムバージョン) |
6 | 結界 | 玉置浩二 | 玉置浩二 | 安全地帯 | 29thシングル 最高59位 売上0.2万枚 |
7 | 清く 正しく 美しく | 玉置浩二 | 玉置浩二 | 安全地帯 | 12thアルバム『安全地帯]U』収録曲 |
8 | 愛を鳴らせ | 玉置浩二 | 玉置浩二 | 安全地帯 | 13thアルバム『安全地帯]W〜The Saltmoderate Show〜』収録曲 |
9 | オレンジ | 玉置浩二 | 玉置浩二 | 安全地帯 | 28thシングル 最高17位 売上0.9万枚 |
10 | 雨 | 玉置浩二 | 玉置浩二 | 安全地帯 | 9thアルバム『安全地帯]T ☆Starts☆ 「またね…。」』収録曲 |
11 | あの頃へ | 松井五郎 | 玉置浩二 | 安全地帯、星勝 | 22ndシングル 最高23位 売上10.4万枚 |
12 | I Love Youからはじめよう | 松井五郎 | 玉置浩二 | 安全地帯、星勝、BAnaNA | 18thシングル(カット) 最高14位 売上4.3万枚 |
13 | 夏の終りのハーモニー /井上陽水・安全地帯 |
井上陽水 | 玉置浩二 | 安全地帯、星勝、中西康晴 | 12thシングル 最高6位 売上10.8万枚 |
14 | 悲しみにさよなら | 松井五郎 | 玉置浩二 | 安全地帯 | 9thシングル 最高1位 売上44.3万枚 |
15 | 夢のつづき | 松井五郎 | 玉置浩二 | 安全地帯、星勝 | 4thアルバム『安全地帯W』収録曲 |
No | タイトル | 備考 |
1 | じれったい | 15thシングル クリップ集DVD『安全地帯ベスト』収録 |
2 | 月に濡れたふたり | 17thシングル クリップ集DVD『安全地帯ベスト』収録 |
3 | ショコラ | 26thシングル両A面曲 10thアルバム『安全地帯]〜雨のち晴れ〜』初回盤DVD収録 |
4 | 出逢い | 24thシングル 9thアルバム『安全地帯\』初回盤DVD収録 |
5 | 蒼いバラ | 27thシングル シングル及び9thアルバム『安全地帯]T ☆Starts☆ 「またね…。」』初回盤DVD収録 |
6 | 恋の予感(2010 Version) | 28thシングル両A面曲Ver. 7thシングルのリメイク 1stセルフカバーベスト『安全地帯 Hits』初回盤DVD収録 |
7 | ワインレッドの心(2010 Version) | 27thシングル両A面曲Ver. 4thシングルのリメイク 1stセルフカバーベスト『安全地帯 Hits』初回盤DVD収録 |
8 | 結界 | 29thシングル 12thアルバム『安全地帯]U』初回盤DVD収録 |
9 | 愛を鳴らせ | 13thアルバム『安全地帯]W〜The Saltmoderate Show〜』収録曲 初商品化映像 |
リリースデータ
2022年7月22日 | 初登場24位、最高15位 | 売上3.4万枚 | Producer&Artist Management:玉置典子 | ユニバーサル |
メンバー
Vocal | 玉置浩二 |
Guitars | 矢萩渉 |
Guitars | 武沢侑昴 |
Bass, | 六土開正 |
Drums | 田中裕二 |
安全地帯デビュー40周年ベストアルバム。販路限定と共同名義除く通算単独12thベストアルバム。デビュー日の2022年2月25日から3月25日まで特設サイトで全作品を対象に1人3曲までの選択式でリクエスト投票が行われた。いざ収録内容が決定すると"ファン投票結果と玉置浩二のセレクトから選曲"と明記され、リクエスト結果はベスト5までしか公開されず(1位:あの頃へ、2位:恋の予感、3位:あなたに、4位:悲しみにさよなら、5位:夏の終りのハーモニー)、上位5曲はさすがに全て収録されたが6位以下リクエスト結果がどこまで反映されているのかは不明。安全地帯としては2013年の『安全地帯]W〜The Saltmoderate Show〜』を最後に新作が途絶え、2月25日にシングルCD「愛の戦友」(12thアルバムの頃の未発表曲)、7月4日には配信シングル「あなたがどこかで」(10月シングルCD発売)が発表されていたがリクエスト対象外で未収録。初回盤はMV9曲を収録したBlu-ray付属。「月に濡れたふたり」「ショコラ」はCDに選曲されていないがMVのみ収録された。CDはSHM-CD仕様。リマスターは藤野聖喜が担当。35周年時と同様にソニーからの玉置浩二『THE BEST ALBUM 35th ANNIVERSARY〜メロディー〜』と同時発売。徐々に地位を向上させてきて前ベストではExcutive Producerとして表記されていた玉置浩二の現夫人の玉置典子(青田典子)は今作では単独のProducer&Artist Managementとして表記されている。
今作の発売日は月曜日だったため金曜日入荷となり、3日集計で初登場24位となったが2週目に15位へ浮上した。投票開始日を安全地帯デビュー日2月25日に、CD発売日を玉置浩二ソロデビュー日7月25日に合わせたためと思われる。35周年時は安全地帯の方が売れたが、今回は安全地帯の方が順位・売上が低くなったが、週単位では何度か今作の方が上にランクインする事もあった。
前述のように安全地帯としての新作は2013年を最後に途絶えていて2022年になって出ていた2曲は未収録なので、シングルA面を網羅した前ベスト『ALL TIME BEST』と収録範囲は同じ。『ALL TIME BEST』ではChris Gehringerによる海外リマスターで気合が入っていたので正直5年で新規リマスターして劇的な変化が生じる事は期待しようがなく、リマスターとしてはシングル以外の選曲が久々かほぼ初めてという事になる。
「出逢い」はアルバムバージョンでの収録。前ベスト『ALL TIME BEST』にはシングルバージョンで収録されており、シングルの方が10秒ほど長くイントロにストリングス演奏が加えられているのがシングル、ピアノから始まるのがアルバムバージョンである。アルバムバージョン表記は無いがブックレットの出典にシングル表記が無く9thアルバムのみになっているので一応制作サイドも分かって表記しているようだ。
DISC-1は83〜87年の選曲。「ワインレッドの心」「恋の予感」「じれったい」といった安全地帯と聞いて多くの人が思い浮かべる代表ヒットシングル3曲を中心に同時期の必聴曲を集めたような構成。一般的な80年代全盛期の安全地帯がほぼ詰まっているような1枚だ。1stベストから常にベスト盤の対象範囲でもあったため何度もベスト収録された曲が多いし、9曲のシングルは5年前の海外リマスターの方が気合が入っていた感じで今回は新鮮さもあまりないとはいえ、アルバム曲のリマスターは久々かほぼ初めてに近いので当時のオリジナルアルバムで聞くよりは新鮮に聞こえる…ような気がする。
DISC-2は終盤4曲をライブ終盤を意識して85、86、88年の鉄板ナンバーを並べているものの、それ以外は90年代以降の選曲。バンドとしては1988年に1度休止、1990年に再開して1993年に再度休止、2002〜2003年、2010〜2013年にかけて精力的な活動を行ったので休止期間も長いが、年代は広いのでDISC-1よりも多彩で「ワインレッドの心」「恋の予感」「じれったい」の延長のイメージだけではない幅広さも感じられる。相変わらずバラードが多めではあるが、初期にはあまりなかったエネルギッシュな側面も見せているし、個人的にはこっちの方が断然馴染みがあって好印象だったりする。後期の方が過去のベスト盤対象外だったり、80年代までで枠が埋まってしまい1枚モノベストなんかではほぼ選曲されることがなかったりもするので、ベスト盤としても新しさはある。
正直5年前のベストと対になるC/W&アルバム曲からの限定でリクエストにしてほしかったところだが、今作単体で見ればヒット曲、有名曲は網羅しながらシングルとアルバム曲もバランスよく選曲されたオールタイムなベスト盤にはなっているのかなと思う。これまで散々ベスト盤が出ていて被りの方が多いが、今から安全地帯を1作だけ聞いておくなら今作を聞いておけば代表曲は網羅できるはず。リアルタイムの印象が全くないので特に80年代のアルバム曲なんかはこれが選ばれるんだぁ…という人気の理由がイマイチ分からない曲も少なくはなかったが、ある程度馴染みがある90年代以降は割と納得できるところもあった。2002〜2003年が「出逢い」1曲だけなのは正直ファンや玉置浩二本人とのズレを感じてしまうところではあるが…当時の夫人と制作していたあの時期と現夫人になって以降で考え方とかもまるで変わっただろうからなぁ…。
初回盤Blu-ray
存在するMVを全部引っ張ってきたわけではなく抜粋してきているようだが選曲はやや謎。「愛を鳴らせ」以外は一応過去に全てDVD化はされていてBlu-ray化が初。またそのまま素材をBlu-ray化しただけではなく、HD Remasterと明記されており、既存DVDよりも高画質化が図られている。また「じれったい」「月に濡れたふたり」は"4:3のスタンダード画質映像の作品をアップコンバート(高精細化)し、サイドパネルを加えて、16:9のHDモニターで視聴できるようにした作品です"と注意書きがされている(要するに画面を拡大して16:9にしたわけではなく左右額縁の4:3ではあるんだけどちゃんと処理はしているよという事)。
とはいえ古い映像が現代の映像になるわけではなく限界があるので過度な期待は禁物。冒頭2曲の宝塚の男役みたいな化粧しまくった玉置浩二の姿はリアルタイムでは全く見ていないのでイメージと違い過ぎて改めて戸惑う。「月に濡れたふたり」の海外映像もなかなか意味不明だがバブリーな感じはする。「ショコラ」「出逢い」は順番が逆だが、02〜03年の一時復活時でソニーに移籍していたためにこれまで多くのベスト盤で収録対象外にされてきた安全地帯の歴史の中では不遇な扱いをされている時期だが、時代が飛びすぎて一気に白髪交じりのおじさんに。この時期がやはり1番穏やかで落ち着いている印象。「蒼いバラ」「恋の予感(2010 Version)」「ワインレッドの心(2010 Version)」は2010年の復活時でここでも「ワインレッドの心(2010 Version)」と「恋の予感(2010 Version)」がリリースと逆になっている。往年の安全地帯を50歳を越えて再現したような「蒼いバラ」の作風も合わせて黒髪に染め直していて一気に若返ってギラギラ感も戻っている。「結界」では一転して長渕剛みたいな風貌に激変していて白髪坊主に近い超短髪&バンダナ姿に。玉置典子も出演させて玉置浩二本人監督で派手に盛り上がるが、チョイチョイ演出が謎過ぎてなんだか良く分からない。エネルギッシュな勢いだけは伝わるが…。「愛を鳴らせ」はアルバム発売時にYouTubeでMVを公開していたがアルバム初回盤が存在しなかったのでDVDになっていなかった初商品化映像のはず。今度は白髪ロングヘアーに変わっているが楽しそうにメンバー5人で演奏している姿がいい。
総じて玉置浩二中心でメンバーが出てこなかったり、いてもほとんどアップにならなかったりで、映像においても玉置浩二のワンマンバンド感は正直かなり強い。なんだかんだ長期休止を挟みながらも40年続いたバンドであり、強い絆はあるわけだし、田中裕二の病気以降5人が揃った姿は見れていないわけで、演奏シーン主体ならもう少し玉置浩二以外のメンバーを映しておいても良かったんじゃないかとは思うが…。でもサザンオールスターズでもこんなもんかぁ…。
印象度★★★★☆
2022.9.4更新