UTOPIA
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | ユートピアは見えてるのに〜Twilight style〜(Al Schmitt MIX) | 池森秀一 | 土田則之 | DEEN&大平勉 | 27thシングル 最高10位 売上1.2万枚 |
2 | Someday | 池森秀一 | 鈴木寛之 | DEEN&大平勉 | |
3 | Driving my car | 池森秀一 | 土田則之 | DEEN&大平勉 | |
4 | 翼を風に乗せて〜fly away〜(Al Schmitt MIX) | 池森秀一 | 鈴木寛之 | DEEN | 25thシングル 最高7位 売上2.1万枚 |
5 | Rock my heart | 池森秀一 | 山根公路 | DEEN&時乗浩一郎 | |
6 | Lost time | 池森秀一 | 山根公路 | DEEN&時乗浩一郎 | |
7 | I could change | 池森秀一 | 鈴木寛之 | DEEN&大平勉 | |
8 | 星の雫 | 池森秀一 | 山根公路 | DEEN | |
9 | 太陽と花びら(Al Schmitt MIX) | 池森秀一 | 池森秀一& 時乗浩一郎 |
DEEN&大平勉 | 26thシングル 最高20位 売上1.2万枚 |
10 | Shaking the ground | 池森秀一 | 田川伸治 | DEEN | |
11 | いくつものありがとう | 池森秀一 | tanatonote | DEEN | |
初回盤エンハンスドCD仕様 「ユートピアは見えてるのに」PV ドキュメントフィルム「DEEN IN U.S.A.」 |
Horn Arrangement:大平勉&時乗浩一郎(1,9)、山根公路(5,6)、田川伸治(10)
Strings Arrangement:大平勉&時乗浩一郎(1)、鈴木寛之&時乗浩一郎(4)、山根公路(6,8)
リリースデータ
2003年11月5日 | 初登場20位 | 売上1.6万枚 | Produced by DEEN Co-Produced by 時乗浩一郎 |
BMGファンハウス |
メンバー
Vocal&Background Vocals | 池森秀一 |
Background Vocals,Piano,Rhodes,Wurlitzer&Synthesizer Programming | 山根公路 |
Electric Guitar,Acoustic Guitar,Percussion&Synthesizer Programming | 田川伸治 |
DEEN6thアルバム。前作から1年ぶり。これまでオリジナルアルバムはほぼ2年おきにリリースされていたため最短でのリリースとなった。前作以降の3シングルを収録。「ユートピアは見えてるのに」は新たなアレンジを加えている。また3曲ともセリーヌ・ディオン、TOTO、スティーリー・ダンなどを手がけてきたというAl Schmittによる新たなミックスが施された。初めて海外(LA)でのミックスダウンを敢行したというのがトピックとなっていたが、海外でミックスダウンが行われたのはこの3曲のみで、残りは全て国内となっている。このLAでの3曲のミックスダウンに合わせて今作のジャケットやシングル「ユートピアは見えてるのに」のPVなどもLAで撮影され、PVとこれらの模様を収録したドキュメント映像「DEEN IN U.S.A.」が初回盤エンハンスドCD仕様として収録されている。初回盤はスリーブケース付、前述のエンハンスドCD仕様、シングルとの連動応募シート封入。抽選で100名に「DEEN IN U.S.A.」のフルバージョンVHSがプレゼントされた。このVHSの映像は後に08年の『PERFECT SINGLES+』の特典DVDに収録された。また全員応募特典としてこの年リリースされたシングル3枚含む合計4枚のCDが収納できるBOXが送られた。
売上は緩やかに下降傾向ではあったが、それ以上のチャートレベルの著しい低下により、シングル3作のうち2作がトップ10入りを果たした。シングルでのトップ10入りは97年以来であった。「翼を風に乗せて〜flay away〜」は10周年を記念した最初で最後の握手会応募抽選があったためやや売上を伸ばした側面もあったが、前作「Birthday eve」も11位に入るなどこの時期は全体の売上低下の方が激しかった事もあって固定ファンの力だけでシングルでトップ10前後まで入れる状態になっていた。少しでも層が厚いと「太陽と花びら」のように20位まで下がってしまったり、人気が回復したわけではなかったため、アルバム売上は伸びなかった。
シングル「翼を風に乗せて〜flay away〜」、そして同時発売だったPV集『THE GREATEST CLIPS 1993-1998』『THE GREATEST CLIPS 1998-2002』をビーイング、BMGそれぞれからリリースしたのを最後に、「太陽と花びら」ではビーイングのレーベルBERGの表記が消滅した。公式にビーイング離脱やレーベル閉鎖が宣言されたわけではないが、マークが消えたことでDEENはビーイングから離脱した、というのがファンの間で定説となった。実際にはマークが消滅したこのタイミングはあまり関係が無く、02年前半と後半に権利関係の境目があったようだ(『Another Side Memories〜Precious Best〜』での権利表記より)。
比較的派手に音が盛られていた前作から一転して今作はよりシンプルに落ち着いた作風。DEEN'S AORがより深く進化したような落ち着きはそのまま聞き心地のよさに直結する。1曲1曲が強いというよりはトータルでの完成度がとても高いアルバムといった印象。かなり抑えた歌い方をしていてけっこうころっころっと裏声に行く(ファルセット多用)印象もあり、当時はすっかり声を張れなくなったのかな?と思うほど歌い方も穏やかになっているし、それこそ田川の激しいギターソロもあまり聞けず技術に徹しているので、もう少し盛り上がる曲が聴きたいという思いもあったけど、しかしこれはDEEN史上最も大人の味わい。アルバム全体としてはAOR3作の中で最もまとまったAOR期の最高傑作だと思う。「翼を風に乗せて〜flay away〜」は春だし、「太陽と花びら」は夏ではあるんだけど、全体に今作には秋のイメージが強い。毎年秋が深まってくる冬の一歩手前の季節には繰り返し聞きたくなる。
Al Schmitt MIXに関してはなんとなく響きが変わったかなぁという程度。「ユートピアは見えてるのに」に関してはアレンジが加えられているのもあってそっちの違いの方が明確だったりするし、どうせなら全曲ミックスダウンしてもらえば統一感出たのになとも思うが、3曲限定にしたという事はそれだけ限られていた状況だったんだろうか。
印象度★★★★☆
2019.2.25修正