FIELD OF VIEW 25th Anniversary Extra Rare Best 2020

DISC 1
No タイトル 作詞 作曲 編曲 備考
1 君がいたから[T-131] 坂井泉水 織田哲郎 葉山たけし 1stシングル 最高3位 売上89.8万枚 未発表テイク
2 DAN DAN 心魅かれてく[T-31] 坂井泉水 織田哲郎 葉山たけし 4thシングル 最高4位 売上52.8万枚 未発表テイク
3 ドキッ[T-51] 山本ゆり 浅岡雄也 葉山たけし 5thシングル 最高4位 売上25.3万枚 未発表テイク
4 奇跡の花 浅岡雄也 浅岡雄也
・小田孝
池田大介・中川寛之・
FIELD OF VIEW
5thアルバム『CAPSULE MONSTER』収録曲
5 キボウメロディー 浅岡雄也 多々納好夫 池田大介 未発表新曲
6 この街で君と暮らしたい 小松未歩 小松未歩 葉山たけし 7thシングル 最高14位 売上8.7万枚
7 everywhere 浅岡雄也 小橋琢人 FIELD OF VIEW・池田大介 3rdアルバム『FIELD OF VIEWV〜NOWHERE NOWHERE〜』収録曲
8 Melody 小橋琢人 小田孝 新津健二 20thシングル 最高23位 売上1.2万枚 
9 Dear old days 浅岡雄也 浅岡雄也 徳永暁人 4thシングルC/W
10 Holiday 浅岡雄也 小田孝 池田大介・FIELD OF VIEW 15thシングルC/W
11 セピア 浅岡雄也 多々納好夫 安部潤 1stシングルC/W
12 真夜中の虹を 浅岡雄也 小橋琢人 池田大介 未発表新曲
13 渇いた叫び 小松未歩 小松未歩 小澤正澄 8thシングル 最高19位 売上4.6万枚
14 あの頃の僕に 浅岡雄也 浅岡雄也 池田大介 1stベスト『SINGLES COLLECTION+4』収録曲
15 Beautiful day 浅岡雄也 寺尾広 池田大介&FIELD OF VIEW 15thシングル 最高48位 売上0.9万枚

 

DISC 2
No タイトル 作詞 作曲 編曲 備考
1 突然[T-61] 坂井泉水 織田哲郎 葉山たけし 2ndシングル 最高2位 売上122.4万枚 未発表テイク
2 夢見続けて今も 浅岡雄也 浅岡雄也 安部潤 3rdシングルC/W
3 青い傘で AZUKI 七 大野愛果 徳永暁人・FIELD OF VIEW 12thシングル 最高34位 売上1.2万枚 表記は無いが未発表Ver.
4 桜咲くこの場所で 浅岡雄也 浅岡雄也 池田大介 7thシングルC/W
5 We'll be Together 浅岡雄也 多々納好夫 明石昌夫 未発表新曲
6 Last Good-bye[T-101] 坂井泉水 多々納好夫 葉山たけし 3rdシングル 最高3位 売上39.7万枚 未発表テイク
7 Time is gone 浅岡雄也 新津健二 池田大介・FIELD OF VIEW 4thアルバム『LOVELY JUBBLY』収録曲
8 冬のバラード 小田佳奈子 多々納好夫 池田大介 14thシングル 最高35位 売上1.6万枚
9 出せない手紙 浅岡雄也 浅岡雄也 池田大介 16thシングル『秋風のモノクローム』C/W
10 Dreams 辻尾有佐 織田哲郎 徳永暁人 6thシングル 最高14位 売上8.6万枚
11 When I call your name 浅岡雄也 浅岡雄也 徳永暁人 5thシングルC/W
12 Still(Abbey Road Mix) 浅岡雄也 FIELD OF VIEW FIELD OF VIEW・徳永暁人 4thアルバム『LOVELY JUBBLY』シークレットトラック収録Ver.(冒頭の会話はカット)
13thシングル 最高39位 売上1.0万枚
13 FIELD OF VIEW 浅岡雄也 小田孝 FIELD OF VIEW・池田大介 未発表新曲
14 大空へ 小松未歩 小松未歩 寺尾広 1stベスト『SINGLES COLLECTION+4』収録曲
15 Last Love Song 浅岡雄也 小田孝 FIELD OF VIEW 未発表新曲

※「Time is gone」は公式サイト・ジャケット・ブックレット目次など全て「Time is Gone」とgがGに大文字表記されているが歌詞部分でのみオリジナルと同じ「Time is gone」表記になっている。

DVD
FIELD OF VIEW〜the EXTRA Reflections〜

リリースデータ

2020年5月13日 初登場11位 売上0.46万枚 ZAIN RECRDS

メンバー

Vocal 浅岡雄也
Guitar 小田孝
Drums 小橋琢人
Bass 新津健二

FIELD OF VIEW6thベストアルバム。販路限定の『FIELD OF VIEW BEST HITS』を含めると国内7作目(台湾限定ベスト含めると8作目)。『FIELD OF VIEW BEST HITS』以来7年ぶり、一般発売作としては07年12月の『BEST OF BEST 1000 FIELD OF VIEW』以来の作品。1995年5月15日のデビューから25周年を記念しての発売で、浅岡雄也が長戸大幸の元を訪れて25周年で何かやりたいと打診した事がきっかけで毎年ソロで行っていたFIELD OF VIEW時代の曲を中心に行っていた周年ライブを2020年はビーイング仕切りで行う事と今作の発売が実現した。

「Dear old days」「桜咲くこの場所で」「出せない手紙」「When I call your name」の4曲がアルバム初収録。これで最初にZAINに所属していた95〜97年までの7シングルはC/Wも全てアルバムに収録された。1st〜5thシングルは未発表テイクで収録。また未発表曲に新たに手を入れてレコーディングした未発表新曲が5曲収録されている。表記は無いが「青い傘で」は明らかに異なる別音源で収録された。ブックレットには浅岡雄也による全曲解説、長戸大幸によるコメントを掲載。安部潤はメンバーとしてクレジットされていないが、歴代の写真を使用したジャケットではカットされずに登場している(02年の解散時は完全にカットされていた)。コロナによる発売延期ラッシュで強力な新譜も無かったため、97年『SINGLES COLLECTION+4』以来となるトップ10入りまで166枚差での11位を記録した。なお166枚差で10位だったのは杉山清貴でトップ10入りは29年ぶりだったという…。

今作の発売とライブの告知がまるで再結成するかのような書き方であったが、よく見ると再結成だとも一時復活だとも一切書かれておらず、単に25周年記念でビーイングが関わっているというだけであった。ライブへの参加は小橋琢人のみ。これは前年まででもソロで実現していた編成であり(過去の周年ライブでは安部潤が参加したり、新津健二が会場に駆けつけてステージで花束を渡した事もあった)、ライブ会場も前年と同じで2019年のライブと全く同じであった。これは2019年は『u-ya asaoka 24th Debut Anniversary Special Live!』とFOVの名前は入れずにデビューからの周年を掲げたライブタイトルだったのが2020年はビーイングが公式に関与した事でライブタイトルに堂々FOVの名前を入れた『FIELD OF VIEW 25th Anniversary Special Live』になったという違いでしかない。

未発表テイクについて
この「未発表テイク」が実際はどういう音源なのか公式に明かされていない。ボーカル含む演奏の一部、または全てが別の録音なのか、それとも演奏は同じで単にミックスが違うだけのものなのか、一口に未発表テイクといっても色々なパターンが考えられるが…。浅岡雄也のライナーではテイク違い、別テイクといった表現ではなく別MIXという表現を使っている。

アレンジが何パターンかある事も示唆されていながらも少なくとも今回の5曲の「未発表テイク」というのは別アレンジのテイクというわけではなく、アレンジは全曲オリジナルと同じもの。なので思った以上に変化が無かった。正直どこが違うのかほとんど分からない「君がいたから」は冒頭からボーカルがダブって聞こえる「突然」はAメロ突入とアウトロのタッタータッタタタッタッターと鳴ってるドラムロールのパターンが明らかに違う、という点で違いを見出せたが、「Last Good-bye」は全体になんか違うかな程度、「DAN DAN 心魅かれてく」「ドキッ」はドラムの響きが異なる(ちょい重い)くらいしか分からなかった。

無表記の未発表テイク「青い傘で」
未発表テイク5曲がどこか異なるとっかかりを意識しないと違いがほとんど分からない一方で何の表記もされていない「青い傘で」はイントロからあらゆる音色が違うわ、バランス違うわで、他のどの曲よりも明らかに別テイクだった。なんだこれ、何で解散後のFIELD OF VIEWは公式発表と異なる音源しれっと収録されるんだ…。このくらい違いがあからさまだと分かりやすいし、何より新鮮で面白い。今回1番面白かったのがこの音源だ。

具体的には原曲はボーカルとドラムがドーンとど真ん中に置かれているようなサウンドで左でエレキギター、右でアコースティックギターが鳴っていたが特に左のエレキがかなり絞られていた。対して今回のバージョンは左のエレキギターがぐっと前に出ているのでこれまで意識していなかったエレキギターの演奏が新鮮に聞こえる。一方で右のアコースティックギターが消え去った(完全に埋もれただけで鳴っているのかもしれないが聞こえない)。イントロで顕著なようにシンセやドラムの音色も変わっていて、結局ギター・ベース・ドラム・キーボードシンセといった一通りの音のバランスが変わっているのでかなり印象が変わって聞こえるのだろう。また原曲がドラム中心に傾けていたのでバンド演奏を均等に整えた感じでもある。

未発表新曲
浅岡雄也によるライナーと巻末の演奏クレジットである程度制作時期と制作背景が判明しているので以下勝手に推測。

「キボウメロディー」
1stベスト『SINGLES COLLECTION+4』発表前のレコーディング歌詞は2020年2月書き下ろしギターはDIMENSION増崎孝司、コーラスは岩切玲子。小田さんのギターの腕はあまり高くなかったと思われ、4thアルバムのみ多数のギタリストが参加しているのを表記していたり、『at the BEING stidio』の未発表曲でもギターが増崎孝司とわざわざライナーに書いたりしたので、今作用の追加レコーディングではなく当時から増崎孝司によるギター演奏でレコーディングされていても不思議ではない(また全部増崎さんというわけでなく演奏を分け合っていてもやはり不思議ではない)。

「真夜中の虹を」
→この曲のみ一切の説明なし。ただし3rdアルバム以降に作曲し始めた小橋作曲である事とバンドが入らず池田大介の単独編曲である事、サウンドの傾向などから再度池田単独編曲が増えていた00年以降(『CAPSULE MONSTER』より後)の制作のように思う。12ストリングギターが森本隆寛。この人は専門学校在学中の20歳の頃にdoaのツアーサポートになってプロデビューした人で明らかにFOVの現役時代はまだ高校生以下のプロデビュー前。新規の演奏と思われ、実際本人が新規でレコーディングした事を明かしている

「We'll be Together」
1stベスト『SINGLES COLLECTION+4』時代制作だと思う…とされていて若干曖昧だが明石昌夫がFOVの編曲をしたのは『SINGLES COLLECTION+4』の収録曲「もう一度」だけだったので同時期で間違いないと思われる。歌詞が当時書けなかったので書き下ろし。ギターはDIMENSION増崎孝司というのも「キボウメロディー」と同じだが、そうなると増崎さんがノンクレジットで弾きまくっていたのか…?という新たな疑問が。

「FIELD OF VIEW」
01年以降に作っていた曲。ドラムは打ち込みだが小橋が新たに打ち込みし直し、浅岡が音色を調整したとされていて今作唯一小橋が新規で参加したことが明確になっている。歌詞に「令和」が登場するため歌詞も歌も新規、編曲はFIELD OF VIEW・池田大介となっているが、ギターは森本隆寛、ベースはスティング宮本となっているため、ほぼ全パートが改められている事になる。アレンジはできていたが演奏は全て新規レコーディングか(ギターベースは追加程度の可能性も無くは無い)。

「Last Love Song」
制作時期のコメントなし。令和のFIELD OF VIEWはコレなんだぜ!と書いているので新規の歌詞と思われるが、単純に解散時に最後の新曲として書いた歌詞だったと言われればそれっぽかったりもする。ただし解散時の浅岡さんは不調だった事を「Melody」のライナーで明かしていて実際末期は作詞から撤退しているのでやはり新規の歌詞だろう。編曲がバンド名義のみになっている楽曲は3rdの2曲、5thの1曲の合計3曲しかなく珍しく、5thより後は逆にアレンジャーや新津健二の単独などバンド名義でのアレンジが激減したので、3rd〜5th頃の制作かにも思えるが打ち込み全開のアレンジはtheがついてからの末期に近い12ストリングギターが森本隆寛なので少なくともここは新規レコーディングで確定。

このような意図もあるようなのでわざと表記しなかったり、語らずに気づいてもらえるように仕掛けた部分も多々ある模様。これ以外にも多少いじった曲は複数ありそうな気もするが、リマスター効果もだいぶ大きく全体にシャッキリと生まれ変わって聞こえるのでそれ以上の微細な違いは分からない。

というわけで小田・新津は全く関わってなくて、小橋さんの新規参加も「FIELD OF VIEW」を打ち込み直し以外は不明で、どこまで当時のメンバー演奏を使用しているのかもなんとなく読み取るしかない。FOVの新曲といえば新曲ではあるが、再結成ではないというのも確かだとも思える。楽曲自体はさすがに当時未発表になっていただけでに当時世に出たものを凌駕するような一聴して持っていかれるような曲ではないけど、ここでまだ知らない曲が聞けるのは単純に嬉しい。何よりソロで歌い続けてきた浅岡雄也のまっすぐなボーカルはほとんど衰えてなくて、あの頃の楽曲と並んでも遜色ないというのは改めて凄いなと思った。

全体の選曲は前半寄りではあるけど、ある程度満遍なく代表曲は抑えつつ、過去選曲されなかったC/Wやアルバム曲も拾っていてバランスがいい。ていうか過去のベスト盤ほとんどシンコレなので、純然たるベストアルバムとしては過去最高のベストアルバムになったんじゃないかと思う。まあ本格自作の最初のシングルで第2のデビュー作ともいえる「めぐる季節を越えて」は外さないでほしかったとか、歪んでない「ナチュラル」の本気のリマスター音源聞きたかったとか、色々あるにはあるけどまあ概ね大満足。これで最後と言わずにいつかまた

B084QHPLQC 

印象度★★★★★

2020.7.18更新

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