MATCHY★BEST�U

リリースデータ

近藤真彦6thベストアルバム。前作『MATCHY★BEST』から1年ぶりの続編。前作に収録されなかった曲から前作同様に前半はシングルA面、後半はアルバムから選曲されている。前作ではシングル、アルバム曲それぞれの収録順はバラバラだったが、今作ではそれぞれ時系列で並んでいる。また前作には掲載されていたアルバム曲の本人コメントは今作にはない。初回盤はブックレットの大半がフォトブック仕様となっていてやや分厚く、これに伴いケースが12mm厚となっている。1月24日に新作シングル「上海慕情/情熱ナミダ」を発売し、続けて今作発売となったが、前作の半減以上のダウンとなり1万枚を下回った。

今作以降は1年に1枚もしくは数年に1枚のシングル発売が続き、新曲発売が長年途絶える事は無かったが、アルバムは2015年のセルフカバーアルバム『三十五周年 近藤真彦×伊集院静=二十四曲』のみ。よって今作が最新ベストアルバムとなる。

前作の正当な続編。まだまだヒット曲はたくさんあってこれでも収録しきれていない。とはいえほとんどヒット曲として語り継がれてないので当時を知らないともう全く知らない曲しかないというのが正直なところ。かろうじて「ヨイショッ！」は2002年に稲垣吾郎主演のドラマ『ヨイショの男』主題歌として「ヨイショ!'02〜日本の皆さんホメていきまショー〜」として発売され、MATCHY with O.A.I名義でこのO.A.Iとして出演者の稲垣吾郎・浅野ゆう子・小林稔侍・矢田亜希子・市川染五郎・畑野浩子も参加した企画作としてリメイクされて話題にはなったものの売上的にはコケてしまったので結局ほとんど覚えてない。個人的には「Baby Rose」は織田哲郎の原曲を先に聞いていたので曲自体は知っていた。近藤真彦本人の希望でカバーが実現したそうで(当時の織田哲郎は歌手としてはさっぱり売れていなかったがこれ以前に曲を提供してもらっていてこの縁で近藤真彦はちゃんと織田哲郎のアルバムを聞いていたという事だろう)、織田哲郎がこのカバーバージョンでも編曲を担当してコーラス参加もしているのでなかなか豪華な仕上がりだ。

全体には前作同様に昭和のアイドルだなぁといった感じのやんちゃなアイドルポップが並んでいる印象ではあるが、後半にかけてはロック志向が出てくる。今作は1〜11、12〜20がそれぞれ時系列なので特に1〜11はボーカルの成長、後半一気に次期が飛ぶので急加速して時代が進化していくのが分かりやすかった。12〜20は今回は何故かやたら偏った選曲になっていてCD化されずに放置されている初期アルバムに徹底集中。特に4thアルバム『RISING』どんだけお気に入りなんだよというレベルでまさかの5連発。前作でも1曲選んでいるので半数以上をここでCD化した事になる。そこまでするなら素直にアルバムBOXでも単品発売でも各アルバムをCD化すればいいのに…。このような状況もあって1〜11でどんどんボーカルも曲も進化していくのに12で一気に振り出しに戻ってしまうとそのまま最後まであまり変化が無い。ベスト盤なのだから後半ももう少しバランス良く選曲してほしかったが、CDでは今作でしか聞けない曲ばかりなので貴重なのも確かだしな…。

MATCHY☆BEST �U　

印象度★★★☆☆

2021.6.9更新

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