FLIGHT RECORDER FINAL MEMORIES

No タイトル 備考
1 LITTLE WING 3rdアルバム『LINDBERGV』収録曲
2 BELIEVE IN LOVE 4thアルバム『LINDBERGW』収録曲、8thシングル(カット)
3 GLORY DAYS 7thシングル
4 星に願いを 11thアルバム『LINDBERG]T』収録曲
5 VOICE OF ANGEL 3rdアルバム『LINDBERGV』収録曲
6 POWER 4thアルバム『LINDBERGW』収録曲
7 Over The Top 5thアルバム『LINDBERGX』収録曲
8 MINE 1stアルバム『LINDBERGT』収録曲
9 今すぐKiss Me 2ndシングル
10 a four-leaf clover 新曲

リリースデータ

2002年7〜8月 FINAL FLIGHT TOUR会場限定

メンバー

Vocal 渡瀬マキ
Guitar 平川達也
Bass 川添智久
Drums 小柳“Cherry”昌法

LINDBERGライブ会場限定リテイクベストアルバム。2002年7〜8月に開催されていた最後のツアーFINAL FLIGHT TOUR会場限定で販売され、20数センチ(EPより一回り大きくLPより遥かに小さい厚みはレコード並)の薄型デジパック仕様で裏面にはメンバー4人の直筆サイン、CDトレイ下にはシリアルナンバーが刻印されている。後半のベストアルバムは非公認のものが多かったが、『LINDBERG BESTU FLIGHT RECORDERW』以来となる公式ベスト盤のシリーズ名「FLIGHT RECORDER」が題された5番目の作品となった。メンバー選曲による新規リテイク9曲と最後の新曲「a four-leaf clover」を収録。一方で歌詞カードやブックレット、クレジットの記載が一切なく、曲目とメンバー名しか記載されていない。当時のファンサイトでは新曲「a four-leaf clover」はLINDBERGにおいて初となる渡瀬マキの作曲、とされていた。当時の価格は3800円。

原曲から変わった曲、あまり変わってない曲と様々だが基本的にライブアレンジを基本としているものと思われる。キーを下げた曲も多く、以前のバージョンに比べると全体に重低音の重さがやたら増しているのが今作の特徴。低くしても渡瀬マキのボーカルは圧倒的に元気さが無く、高音部であっさり裏声になっていたり、声を張れていなかったりと安定感に欠けている。リアレンジによりオリジナルよりもさらにしっとり歌う「GLORY DAYS」も地か細いささやき声で歌っているのが表現というより単純に少し苦しく聞こえてしまう。ここで選曲したくらいなので「星に願いを」「a four-leaf clover」以外は解散ライブとなる8月24日公演で披露していてライブ音源としては残されているが、声の感じもほぼ同じ。ライブで調子が出ていなかったというより、02年時点での渡瀬マキは単純に喉をやっていて声が出なくなっていたのだと思う。しかし40歳を迎えた09年の再結成、14年の復活時のライブ音源では一転して全盛期のような張りのある元気な声にだいぶ戻っていたので加齢により声が出なくなったというよりもここまで駆け抜けてきた疲弊もあって喉を壊していたのかもしれない。

1st〜5thの時期の8曲に対して1曲だけ11thと時代が違う「星に願いを」は『LINDBERG BESTU』のライブバージョンに近いロックバラードになっているが、発売間もないタイミングでとっととアレンジを変えてライブでやっていたところからして改めてこちらのバージョンで正式にスタジオ録音として残しておきたかったのかも。09年のリテイク『LINDBERG]]』でもわざわざもう1度同じ事してるし。今作の中ではアレンジは変わっているがこれがベスト曲だと思う。

この解散末期では確かに低めの新曲が多くなっていたので、この時期の声で昔の曲聞くよりはこの時期の新作(13th〜15thAl)の方がいいなぁとは改めて思った。ただ今作の最後の新曲「a four-leaf clover」はLINDBERGというよりも渡瀬マキのソロ名義といった方がしっくりくるピアノバラードで、一般発売しなかったのは納得。LINDBERGの最後の新曲というより、LINDBERGの渡瀬マキとしてLINDBERGそのものとファンへの感謝を歌った最後の新曲といったところか。また今作や『FINAL FLIGHT』を踏まえて選曲の被りが多い09年のリテイク『LINDBERG]]』を聞くと渡瀬マキの大復活をより強く実感できる。

印象度★★★☆☆

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