回帰熱
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 提供相手 |
1 | 黄砂に吹かれて | 中島みゆき | 後藤次利 | 瀬尾一三 | 工藤静香(89年) 歌詞のみ提供 歌詞一部変更 |
2 | 肩幅の未来 | 中島みゆき | 筒美京平 | 瀬尾一三 | 長山洋子(88年) 歌詞のみ提供 |
3 | あり、か | 中島みゆき | 中島みゆき | 瀬尾一三 | 田中一郎 and 甲斐よしひろ(88年) |
4 | 群衆 | 中島みゆき | 後藤次利 | 瀬尾一三 | 工藤静香(88年) 歌詞のみ提供 |
5 | ロンリー カナリア | 中島みゆき | 中島みゆき | 瀬尾一三 | 柏原芳恵(85年) |
6 | くらやみ乙女 | 中島みゆき | 中島みゆき | 瀬尾一三 | 佐田玲子(89年) 佐田版の発売は今作の1週間後 |
7 | 儀式 | 中島みゆき | 中島みゆき | 瀬尾一三 | 松本典子(86年) 歌詞一部変更 |
8 | 未完成 | 中島みゆき | 中島みゆき | 瀬尾一三 | 薬師丸ひろ子(87年) |
9 | 春なのに | 中島みゆき | 中島みゆき | 瀬尾一三 | 柏原芳恵(83年) |
リリースデータ
1989年11月15日 2001年5月23日(再発) 2008年11月5日(限定紙ジャケCD) 2018年5月2日(HQCD/リマスター) |
初登場2位 - 初登場225位 初登場146位 |
売上20.9万枚 - 売上0.06万枚 売上0.04万枚 |
Produced by 瀬尾一三、中島みゆき | ポニーキャニオン ヤマハミュージック ヤマハミュージック ヤマハミュージック |
中島みゆき17thアルバム。79年の『おかえりなさい』、85年の『御色なおし』に続く提供曲のセルフカバーアルバム第3弾。工藤静香に歌詞提供した「黄砂に吹かれて」は9月に発売され6週連続1位を獲得し、今作発売時もまだトップ10付近に残ってヒット中の発売となった。「くらやみ乙女」は提供曲ではあったものの佐田玲子がシングルとして発売したのは今作から1週間後でセルフカバーの方が先に発売される事態となった。今作からはレコードでの発売が廃止され、CDとカセットで発売された。
発売されたばかりだったためか90年に一斉再発された際のラインナップには前作までしか入らず、01年にヤマハから順次一斉再発されたものが最初の再発盤となっている。08年には紙ジャケで限定再発もされている。2010年以降に1枚97,200円にてクリスタルディスクとして通販限定で発売された際はリマスターされている。2014年に9th〜18thまでの10作品が『中島みゆきBOX2』として受注限定生産で通販限定で販売されている。2018年にはこのBOXのリマスター音源を使用した初のリマスター盤がHQCDとして3回に分けて18作品順次リリースされた。今回入手したのは01年盤。
80年代最後のアルバムはセルフカバー。セルフカバーアルバムになると何だか昭和歌謡曲っぽさが強くなるような気がするんだけど、アレンジャーが瀬尾さんに変わってもその点は変わらずに今回も昭和のかほりが漂う。6週連続O社1位、O社89年年間9位、「ザ・ベストテン」最終回の1位獲得曲という多数のトピックを持つ大ヒットナンバー「黄砂に吹かれて」は当時は今作の最大の目玉だったと思われるが、全く聞いたことが無かった。「MUGO・ん…色っぽい」だったら聞いた事あったんだけど…当時ヒットしてもその後TVでの扱いが小さいとこうなるんだよなぁ…。柏原芳恵にとっては2番ヒットとなる「春なのに」だけは毎年春になるとどっかのTVが必ず流すので聞いたことがあった(逆に柏原芳恵最大のヒット曲は知らない…)。この曲が中島みゆきだったとは。当時ヒットした曲も多数含まれていたにも関わらず、1作目から全く知らない曲ばかりだったので3作目の最後にしてようやく知ってる曲のセルフカバーが出てきてようやくセルフカバーアルバムだという事を実感できた…長かった…。
どうもしっとりおとなしい曲が多いのでいまいち印象に残らないアルバムではあったんだけど、男性への提供曲だったせいか「あり、か」は凛々しい歌声のロックナンバー。相手を"てめえ"呼ばわりして、一人称が"おいら"という歌詞を全く違和感なく歌えるこの凛々しさ。後追いだと中島みゆきってこういう曲を歌ってサマになる唯一無二の女性シンガーだというイメージが強いのでこういう曲がもう少し聞きたかった。
01年盤 08年紙ジャケット仕様 2018年リマスターHQCD
印象度★★★☆☆
2015.11.18執筆