Amazing Love/KinKi Kids

2022年7月27日
初登場1位 売上25.6万枚

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4ヶ月ぶり2022年2作目。2018年以来の年2作以上のシングル発売となった。

初回盤Aは3曲目が「Amazing Love -Backing Track-」、「Amazing Love」MVとAnother Music Video & Making収録Blu-ray付、DVD付の2種。
初回盤Bは3曲目が「Midnight Rain -Backing Track-」、「Tatsuro Yamashita Songs Special Session(Amazing Love・Kiss からはじまるミステリー)」収録Blu-ray付、DVD付の2種。
通常盤は3曲目が新曲「HEART」、続けて4曲目に「HEART -Backing Track-」を収録。
ファンクラブ盤は2曲のみ、ライブ映像「KinKi Kids Concert 2022 at Tokyo Dome」フル収録Blu-ray付、DVD付の2種、加えてKinKi Kids 25th Anniversary オリジナルトランプ付属。

今作は楽曲だけなら通常盤だけで3曲全てが揃う。2014年の『鍵のない箱』以降は少なくとも初回盤Bと通常盤に異なるC/Wが収録されていたので曲だけ揃えるにも2種必要で、『夢を見れば傷つくこともある』と前2作『アン/ペア』『高純度romanc』はA,B,通常盤に全て異なるC/Wが収録されていたので3種全て買わないと曲が揃わなくなっていた。このため1種のみで曲が全て揃うのは2013年の『まだ涙にならない悲しみが/恋は匂へと散りぬるを』以来となる。

また両A面を除いて2曲目のC/W曲が全種共通収録なのは2012年の『変わったかたちの石』以来である。

ただし今作でもカラオケ(Backing Track)は3種に1曲ずつ分散収録されているため、カラオケ音源を聞きたい場合は3種全てが必要。またC/Wのカラオケが用意されたのは2010年の『Family~ひとつになること』以来となる。

このように今作はいつもの商法とは異なる変則的な複数商法となっていて○○以来という条件が複数に渡る。曲だけ揃えたい場合は久々に通常盤1種で済むという普段買わないリスナー向けの仕様となっているが、映像と楽曲を全て揃えたい場合は今回はファンクラブ盤も追加されているためいつもの2倍以上の負担となる(ファンクラブ盤はフルライブ映像付なので5000円でA,B,通常盤3種の合計金額を越える)。

1.Amazing Love

作詞:KinKi Kids、作編曲:山下達郎、ストリングスアレンジ:室屋光一郎
届いたデモに歌詞がまだ無かったので2人で作詞(普段こういう形での共作をしたことが無いので一緒に考えるのではなくまず光一が1人で作業した後に剛が交代で部屋に入って2人が交互に入れ替わりながら6時間かけて少しずつ進めていくスタイルだったとか)を直談判した事で作詞はKinKi Kidsという初の形になったという。初期の提供「Kissから始まるミステリー」「硝子の少年」「ジェットコースター・ロマンス」「Happy Happy Greeting」いずれも松本隆が作詞だったので、山下達郎もそのつもりで歌詞は空けておいたのでは…。なお厳密には2011年『K album』の「いのちの最後のひとしずく」は作詞作曲を山下達郎が手掛けていたが、3ヶ月前のアルバム曲のカバーという形になっていたので書き下ろし提供は初期以来という事になる。

過去の提供イメージで聞くとだいぶイメージが違う。やはり25年前後の時の流れは伊達じゃないが、剛の歌い方が変わり過ぎたのがけっこう目立つ。何でも独自の歌唱法でなるべく口を開けずに歌うようにしているので口パクと勘違いされる事があるとかどこかで語っていたが、かつてのように声を張り上げないどころか発音が不明瞭に聞こえるくらいハッキリと発音していないように聞こえるのは口を開けないせいようにしているせいだったんかい…。最早誰も注意する者もいなくなって自由の果てにこの歌唱法にたどり着いたものと思われるが若手だったらちゃんと口を開けてちゃんと発音してちゃんと歌えって怒られそうな歌い方…

正直最初に聞いた時は今回は大ヒット確約のプレッシャー無いからってちょっと自分で歌う用の自分色に寄せすぎてないか、微妙じゃないかとも思ったが、何度か聞いているとこの大人の余裕溢れる感じが上質にも感じられてきて25周年の新曲としては大いにありなのではないかと思うようになった。それぞれが作詞と作曲を分担する作業は何度もやっているが同じ曲の歌詞を2人で作り上げる事はやってこなかった2人がここに来て2人なりのやり方で共作した歌詞はファンへの感謝を織り込んだものになっていて感動的でもある。でも2人とも山下達郎のモノマネをしながら歌詞を考えたと語っている通りに、どことなく達郎感が強いのは否めず、クセ強といえばそうだし、ある程度はKinKiに触れてきた年配リスナー向けではあるかな。初期しか聞いてなくて今作だけいきなり聞いても難しいところはあるかもしれない(最低でも『The BEST』で20周年までのシングル曲1回は一通り聞いているくらいは必須で、初期ベストの『KinKi Single Selection』だけだとイメージ違い過ぎると思う)。

CDは山下達郎のほぼ1人オケ制作パターンで打ち込みのバンド風サウンド。しかし初回盤Bのスタジオライブ映像では「Kissから始まるミステリー」と共に生バンド体制で演奏されていて、そちらもかなり聞き応えがある。今回はそれ見たさに初回盤Bも入手したが入手した価値はあった。また初回盤Bとはまた別のスタジオ生バンドライブ映像をYouTubeで公開している。
★★★★☆

2.Midnight Rain

作詞作曲:竹内まりや、編曲:武部聡志
前述のようにC/W曲で初回盤通常盤共通収録なのは2012年の『変わったかたちの石』C/W「ナミダ 空に輝く」(織田哲郎作曲)以来となる。これは竹内まりや提供曲を限定収録にするわけにはいかないという配慮があったためと思われるが、両A面にしなかったのには謎が残る。MVを制作する余裕が無かったのだろうか。

…とも思ったが、竹内まりやの最も量産型タイプの暗めの地味なバラードナンバーでこれはちょっとあまりに普通過ぎてA面ではないかなと。というか名前だけに釣られて両A面にせず「Amazing Love」1曲押しにしたのは英断だった。3曲の中で唯一生バンド編成で丁寧に作られてはいるんだけど、いかんせん普通に竹内まりやすぎて、なんかKinki Kidsに限らず他者へシングル曲として提供するっていう気負いが全くないような…。
★★★☆☆

3.HEART

通常盤のみ
作詞作曲:KinKi Kids、編曲:斉藤伸也(ONIGAWARA)、Gakushi
作詞だけでも珍しいのに作詞作曲がKinKi Kidsの完全共作。ギター以外打ち込みでエレキギターは堂本剛が単独演奏している。

音数も歌詞も少なめでさらっと流れていく打ち込みナンバー。C/Wっぽい曲ではあるがノリは良い。
★★★☆☆

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