2022年12月の配信シングル(前編)

2022年12月の配信シングル(前編)

スノーライト/ClariS

2022年12月1日
『WINTER TRACKS-冬のうた-』からの1週間前先行配信。前2曲は専用ジャケットが用意されたカバー曲だったが、これはアルバムジャケット流用で唯一のオリジナル新曲。この季節シリーズ毎回1曲新曲を収録しているが、季節感を意識するためか、“いつものClariS”をちょっと上回るような良曲が続いている。今回もクリスマスを意識したウィンターポップでまさにこの時期らしい良曲。
★★★★☆

妖/福山雅治

2022年12月5日
「道標 2022」以来10ヶ月ぶりの配信曲だが、あれは既存曲リメイクだったので新曲は2020年12月のアルバム『AKIRA』以来2年ぶり(配信新曲だとその先行配信「心音」から2年1ヶ月ぶり)。10月からドラマ『霊媒探偵・城塚翡翠』→『invert 城塚翡翠 倒叙集』主題歌としてOAされていたが何故か一向に発売せず、2年連続新曲発売が無いまま紅白出場が決定する有様だったが、11月26日になって配信決定を告知、発売直前の歌番組『ベストアーティスト2022』で初披露した。MVはさらに遅れて22日にショートサイズで公開。踊る福山雅治の姿はドラマ同様のフェイクで首から上のみ本人、下はダンサーをCG合成したもので本人はフィンガーダンスしていない事が明かされている。

ドラマ初回のエンディング付近で突如かかりだした時は福山雅治だと分からず、エピローグ的なドラマが続いているバックで我は!この謎と、闘う、我は!この謎を、貪る!とこ~し~え~にぃ~♪とか突如オペラが始まってしまったのでマジで何のギャグかと思って唖然とした。その後ラテン風味のアレンジへ移行してタイトル通り妖しげな雰囲気は漂うもこの手の妖しい雰囲気は過去のシングルで極稀にやっていた方向性に近いので福山雅治だと認識できる。

原作者がまだ原作でも出していない主人公翡翠の裏設定も含めた資料を提出したので恐らくそれを基にして盛り込んで作ってくれたのではないかと語っていたが、実際歌詞は主人公翡翠の内面を反映させたものなのかなという気はする。近年のタイアップ職人芸は過剰なほどで(「トモエ学園」「甲子園」はまんま、オリンピックタイアップが来ればロンドン→リオまでの日数をまんま曲名に、キューピーCMがくれば「幸せのサラダ」、日テレの朝ドラが来れば「いってらっしゃい」とまんま朝を歌い、安室零がメインのコナン映画が来ればまんま「零-ZERO-」にするだけでは飽き足らずド頭にコナンの決め台詞”真実はいつもひとつ”までぶっこむ)、純度120%タイアップ曲ばかり書き下ろしているので、今回も同じような感じだろう。今回はドラマにもハマっていたので一連のタイアップ過ぎるタイアップの中でもしっくりは来たけど、これも翡翠を見てないと「Gang★」や「化身」路線を久々にやったのか…くらいにしか感じなかったかも。あとやっぱり普通に冒頭オペラで噴き出す
★★★★☆

TRUST/柴咲コウ

2022年12月7日
2年2ヶ月ぶりの新曲。柴咲コウ、福山雅治共に新曲が途絶えている中でのKOH+で久々の新曲だったがこれをきっかけにしたのか各自単独でも新曲を2日違いで発表したのは偶然か。聞くのは2017年のベスト盤以来だが、以降は配信で細々リリースしている感じで規模が縮小していたようだ。今作は全盛期イメージのどこか神秘的なバラードナンバー。まさにこれぞといった感じ。KOH+から久々に柴咲コウの歌を聞いてみたいという流れで聞いて損のない1曲。
★★★☆☆

夜明け前/Roomania

2022年12月10日
5ヵ月ぶり新曲。珍しいギターロック感のあるアップテンポナンバー。割とミドル~ミディアムくらいの聞かせる曲が多く、前作も安定感くらいな印象だったので今回は突き抜けた印象でちょっといい意味での驚きがある。Tiktokでバズらないからなのか、こういうストレートなロックバンド感もめっきり聞かなくなっただけに貴重な存在だ。
★★★★☆

紡ぐ/SEAMO

2022年12月14日
昨年2月のアルバム以来の新曲で2曲同時配信。2010年代後半に特にアルバムリリースが滞り気味になるも2018年に1作、2019年2作と一気に畳みかけ、2020年はベスト盤、2021年に前作…と頑張っている模様。ただ今回は昨年「ひつじサミット尾州」のテーマソングとして書き下ろした曲とのことなので配信なのにそのタイミングで配信せずに未発売曲になっていた辺りはやはり厳しいところがあるのか。

こちらは「マタアイマショウ」に代表されるようなメロウ路線の王道的なナンバー。すっかり過去の人になってしまった上にあの時代の着メロヒットはO社も絶対正義ビルボード様にもまともなデータが残っておらず(レコード協会の認定くらいか)、ヒット曲特集でスルーされがちなのも大きいとは思うんだけど、大ヒットを飛ばした実績があるのは確か。そしてメロウさにおいても錆びついておらずまだまだ現役でいい曲を出せているのに驚いた。
★★★☆☆

エアハグ/SEAMO

2022年12月14日
「名古屋市防災アンバサダー」「ナゴヤコロナ対策ハートフルメッセンジャー」テーマソングとして書き下ろされた曲。こちらはノリのいいアップナンバー。新しさはないがらしさは変わってないし、極端にパッとしなくなった感じも無い。時代が巡れば再ブレイクあると思うんだけどなぁ…。「ココロオドル」が謎に再ヒットするような時代なんだし。
★★★☆☆

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