2023年7月の配信シングル(後編)

解放カーニバル/ORANGE RANGE

2023年7月12日
バーボンウイスキー「ジムビーム」とのコラボソング。FLOWとのコラボはあったが単独作は昨年9月のアルバム以来。カラオケ(Instrumental)との2曲バンドル配信。

打ち込み全開の緩いノリのヘンテコポップ。ここのところ掴みどころのないヘンテコポップばかりになってきたな…。アラフォーになっても変わらないノリなのはいいとしても楽しい方向なら楽しい方向でもう少し掴みどころのある作風じゃないと謎なまま終わってしまう。
★★★☆☆

vanity(大沢伸一より)/大塚愛

2023年7月14日
テレビ大阪・BSテレ東ドラマ「湯遊ワンダーランド」OP。9月9日発売を告知している豪華オリジナル”コラボ”アルバムとされる20周年ミニアルバムからの先行配信。「大沢伸一より」って通常こういうコラボ表記ってfeaturingとかProduced byとかつけるのに「○○より(曲提供)」で通すつもりなのか…。apple musicだけは何故か勝手に「大沢伸一より」表記を勝手に外して「vanity」として配信しているのは何故なのか。

MONDO GROSSOとして齋藤飛鳥をボーカルに招いた2曲しか知らないがそこから想像できるような完全にトラックメイカークール路線。2010年代半ば頃はクラブ系に傾倒していたのでそこまで驚きはないが、一連のヒット曲のイメージしか無いと認識すら出来ないレベルのクールさ。20周年がミニアルバムで先行配信がこれという事は往年を思わせるポップ路線は今回は無しか…?15周年前後でポップ路線は存分にやったし。
★★★☆☆

盆ギリ恋歌/サザンオールスターズ

2023年7月17日
3ヶ月連続配信第1弾。6月25日のデビュー45周年記念日に発売が告知されていた。

予感はあったが、サザンオールスターズとして稼働しているとは到底思えないようなソロ全開打ち込み全開のポップソングで、そのまま近年の桑田佳祐ソロと同じような聴感。それなりの中毒性はあるけど、あまり覚えていない曲にはなりそう。

編曲はサザンと片山敦夫の共同名義になっているが、これはどう考えても近年のソロと同じ桑田&片山の2人での打ち込みユニット形式(あってもリズム周りのプログラミング担当の曽我or角谷とギター斎藤誠の参加程度、昨年のベストの新曲もその体制だった)でのオケ制作に原由子がコーラスで呼ばれただけで、関口・松田・毛ガニ氏はスタジオ来てる?と疑うレベル。以前はむしろソロの方が確かなベテランミュージシャンを交えたバンド編成にしていたくらいだったが『がらくた』頃からバンド起用が減っているだけに、サザンでこんな音色で打ち込みっぽいけど実は生演奏とかには到底思えないんだよな…。知らない間に出来上がっていた完成版を渡されてMVで演奏シーンあるからとりあえずアテブリできるようにはしといてくれ、あとリリース後はTVもあるから次回作と合わせて通しで演奏できるようにしとけよ、んで茅ヶ崎ライブまでにはちゃんと演奏できるように練習しといてねと言われただけだったりしないよな…。
★★★☆☆

灰色/花澤香菜

2023年7月17日
アニメ「ダークギャザリング」ED。TV Size Ver.とバンドル配信。作詞:藤村鼓乃美・北川勝利、作曲編曲:北川勝利。

ミディアム~バラード系の王道的な雰囲気ではあるけど、初期の頃はもっとふわふわしていたので輪郭は割とハッキリしてどっしりとした感じかな。まあ…いわゆるひとつの書く事が無い普通の曲…。
★★★☆☆

地球儀/米津玄師

2023年7月17日(配信)、26日(CD)
映画「君たちはどう生きるか」主題歌。公開まで宣伝なしだったので主題歌を担当していた事も伏せられており、14日の公開で判明、17日に配信すると26日のCD発売もこのタイミングで判明。映画同様のCDもほとんどプロモーションできない状態で発売日を迎えた上にファンアイテム的な価格設定となっていた。CDのみの発売は無く、初回も通常も同じフォトブック付で米津玄師と宮﨑駿監督、鈴木敏夫プロデューサーとの5年に渡るドキュメンタリー写真が掲載された160ページ写真集となっている。初回盤はA5版ハードカバー仕様+ケースで4800円、通常盤はA5版ソフトカバー仕様で2200円となっている。160ページ写真集自体は同じもののようなのでカバーが違うだけで2倍界王拳…?

厳かなバラードナンバー。4年かけただけあってじっくり作ったんだろうなぁというじっくり歌い上げる味わい深い1曲だが歌い出しからザッツ米津節って感じのメロディーだなぁとは思った。
★★★☆☆

ザ・ファイター/Rockon Social Club

2023年7月21日
男闘呼組としてのラストツアーとRockon Social Clubのライブを並行して行っている中でアルバム以来の新曲。今作と同時に公式サイトの写真が一新され、男闘呼組メンバー4人だけでなく2人増えた6人となっているが、公式にメンバーをどう定義しているのか相変わらずプロフィールやメンバー表示が無いままなので良く分からない。追加2人のうち1人は寺岡呼人、もう1人はドラムの青山英樹(青山純の息子)か?

ブラスも交えつつもかなり激しいまさにファイターといった感じの熱量に満ちた1曲。全員かなりがっついて歌っているが、50代でこんながっつきまくって喉は持つのか…?といういらん心配をしてしまう。相変わらず男闘呼組メンバーではなく寺岡曲なのは気になるところだが…しかし正直現役時代の男闘呼組の自作曲より寺岡曲の方が聞きやすいからなぁ…。
★★★★☆

Sign(Piano Ballad ver.)/FLOW

2023年7月26日
『FLOW×NARUTO THEME SONG COVER』5,6曲目の配信で8月30日に発売が発表されている『FLOW THE COVER ~NARUTO縛り~』先行配信と思われるがまたも公式サイトでは告知をスルー。2010年6代目OPとなっていた自身のシングルのバラード改変セルフカバー。FLOWでピアノバラードってあまりイメージ無いんだけどやはり器用な人達なのかそんなに違和感はない。
★★★☆☆

シルエット/FLOW

2023年7月26日
『FLOW×NARUTO THEME SONG COVER』5,6曲目の配信で8月30日に発売が発表されている『FLOW THE COVER ~NARUTO縛り~』先行配信と思われるがまたも公式サイトでは告知をスルー。2014年16代目OPとなっていたKANA-BOONのカバー。

KANA-BOONの代表曲というとこの曲のイメージなんだけど、KANSA-BOONの方がやはりあのボーカルもあってポップ性は格段に高くなるんだなと。それでもサビメロは誰が歌っても強い。
★★★★☆

寂しいの色/大原櫻子

2023年7月26日
8月30日発売のミニアルバム『スポットライト』からの先行配信。流用ではなく専用ジャケットが用意された。

やはり今回も低予算1人オケ制作路線っぽいな…という感じではあるけど和風の趣きのミディアム系。期待を外さない1曲ではあるか。
★★★☆☆

大丈夫/福原遥

2023年7月26日
昨年6月の1stアルバム以来1年1ヶ月ぶりの新曲。朝ドラ撮影開始前にアルバムを出してそのまま停止していたが無事に再開となった。現在ドラマにも出演しているが今回は全く関係なくノンタイアップでの新曲となり、代わりに杉山勝彦提供である事が宣伝材料として告知された。この名前なら外さないヒットメイカー認知されているのって乃木坂界隈だけで基本的に杉山勝彦って言われても誰?状態だと思うんだけど乃木坂界隈に向けてプロモーションしているのか…?

アルバムではエレクトロ系などトレンド方面に走りそうな気配もあったけど、乃木坂46における杉山勝彦の一連の楽曲と同系統、いわゆるみん杉(みんな大好き杉山勝彦)系の良メロナンバー。ただいい曲風ではあるけど越えるほどではなく乃木坂用のアウトテイクかという勢い。聞き手を励ますような歌詞も歌手活動開始当初に言っていた同世代を励ますような曲を歌いたいという目標に原点回帰した感じでもある。こういう路線の方が本人のイメージにも沿っていていいと思うんだけど、しかし歌手活動の認知度が壊滅的なまでに上がらないままだな…。上白石姉妹くらいの認知度は一時的にでも築けるかと思ったけど、主演主題歌は深夜ドラマ1回限りで俳優/タレント活動と歌手活動に接点が無いせいか。
★★★★☆

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