2024年5月29日
初登場19位 売上0.3万枚
2012年の『恋をリリース』以来12年3ヵ月ぶりのシングルCD。新曲の発表自体が数年おきのアルバム中心に完全に切り替わり、2015年以降単独での新曲は配信限定となっていたが今回は石川県令和6年能登半島地震災害義援金として石川県に寄付するためのチャリティシングルCDとして発売が決定した。2曲とも既出曲。
シングルCDだけでなく、DL/ST配信も行われた。
1.acacia[アカシア]
2001年の31stアルバム『acacia』収録曲。表題曲ではあるがアルバムの読みが”アケイシャ”であるのに対して曲は”アカシア”と読み方が異なる。このアルバムには大型タイアップ3シングルが収録されていたが、呪いの如くコケまくっていた事もあってかベスト不遇となっている。そんな中でこの曲は発表以降『sweet,bitter sweet~YUMING BALLAD BEST』『SEASONS COLOURS-春夏撰曲集-』『日本の恋とユーミンと。』に3連続ベスト収録を果たしており、21世紀以降の楽曲としては最上位クラスの好待遇曲で後期代表曲の1つといえるような扱いだった。ただ先の『ユーミン万歳』には外されてしまっていた。GO HOTODAによる配信用リマスターは2018年に圧縮用、2019年にハイレゾ用で別々に施されているのでこの曲もGO HOTODAリマスターは済んでいるが、配信においてはRemastered 2024の表記があり、今作用に新規リマスターを行った模様。GO HOTODAによるリマスターは3度目となるが、この曲がGO HOTODAリマスターでCDになったのは初となる。
今作が選択されたのは何十年も前に初めて訪れた能登の海岸で銀色にかがやく群生のアカシアに心を奪われた事がきっかけでこの曲を書いたからだと明かされている。なおWikipedia先生によると日本でアカシアと呼ばれて歌にもなっているのは基本的にニセアカシアでアカシアじゃないんだってさ…。
覚えてない曲も多い中でこの曲はよく覚えていて好印象な曲の1つだった。そんなに派手なサビがある曲ではなく、地味と言えば地味なんだけどどこか暖かみがあって曲全体が馴染みやすいというか。『日本の恋とユーミンと。』まではバーニー・グランドマンのリマスターでそれで馴染んでいたためか(2019年のGO HOTODAの配信用リマスターはシングルは一通り聞いたけどアルバムは追いきれてない)、GO HOTODAによる最新リマスターでちょっとドラムの響きに微妙な違いが生じたような気が一瞬だけした。せっかくシングルCDを出すのであればリミックスまでもっと手を入れても良かったようには思うけどリマスターで変えられる際の際まで攻めた感じではあるのかな。
★★★★☆
2.春よ、来い(Nina Kraviz Remix)
昨年の『ユーミン乾杯!!』収録Ver.。収録された楽曲の中でこの曲のみはトラックメイカーによるいわゆるリミックスとなっていた。
このバージョン、『ユーミン乾杯!!』の中でも1曲だけ浮いていて1人だけトラックメイカー系の解体リミックスをやっていて、しかもオリジナルパートをほとんど削って延々トラックを聞かせる構成にした挙句には~るよこいは~やくこい♪の童謡「春よ来い」引用パートを強調して繰り返すというそこじゃねーだろ…な事をやってくれちゃったので世界の最新クリエイターだろうとなんだろうと正直印象が良くない。何故このバージョンのシングルカットなのか。
東日本大震災の際のチャリティー企画として「(みんなの) 春よ、来い」→「(みんなの) 春よ、来い 2011年秋編」→「(みんなの) 春よ、来い 2012」とバージョンアップしながら新規制作していただけに「春よ、来い」自体が震災チャリティーソングというイメージはここ10数年でついていた。しかし3バージョンとも配信限定のままとなっていたのでCD化されてない「(みんなの) 春よ、来い」のCD化ではダメだったのだろうか。別のチャリティの使い回しみたいになるからという事にしてもNina Kraviz Remixを収録するくらいなら、オリジナルシングルバージョンでいいよとしか…。
★★☆☆☆
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