The 20th Anniversary Edition

Disc One
No タイトル 作詞 作曲 編曲 備考
1 アンジェリーナ '99 mix version 佐野元春 佐野元春 佐野元春 1stシングル 100位圏外 Re-mix
2 ハッピーマン '99 mix version 佐野元春 佐野元春 佐野元春 8thシングル(カット) 100位圏外 Re-mix 
3 ダウンタウンボーイ '99 mix version 佐野元春 佐野元春 佐野元春 5thシングル 100位圏外 シングルVer.のRe-mix
4 ヤングブラッズ '99 mix version 佐野元春 佐野元春 佐野元春 15thシングル 最高7位 売上17.8万枚 Re-mix
3rd12インチシングル 最高13位 売上6.8万枚
5 彼女 Slow Songs version 佐野元春 佐野元春 佐野元春 2nd(バラード)ベスト『Slow Songs』収録Ver.
原曲は2ndアルバム『Heart Beat』収録曲
6 コンプリケイション・シェイクダウン Edited version 佐野元春 佐野元春 佐野元春 12thシングル(カット) 最高86位 売上0.5万枚 シングルVer.
2nd12インチシングル 最高42位 売上1.7万枚
7 ニュー・エイジ Edited version 佐野元春 佐野元春 佐野元春 14thシングル(カット) 100位圏外 シングルVer.をさらに削ったショートVer.
8 インディビジュアリスト H.K.B. session 佐野元春 佐野元春 佐野元春 5thアルバム『Cafe Bohemia』収録曲 新録音
9 愛のシステム Edited version 佐野元春 佐野元春 佐野元春 6thアルバム『ナポレオンフィッシュと泳ぐ日』収録曲
アウトロをフェードアウトに変更
10 ぼくは大人になった Original 佐野元春 佐野元春 佐野元春 27thシングル(カット) 最高60位 売上0.7万枚
11 ジャスミンガール '99 mix version 佐野元春 佐野元春 佐野元春 26thシングル 最高18位 売上2.9万枚 Re-mix
12 君をさがしている(朝が来るまで) H.K.B. session 佐野元春 佐野元春 佐野元春 2ndアルバム『Heart Beat』収録曲 新録音
13 君を待っている Original 佐野元春 佐野元春 佐野元春 7thアルバム『TIME OUT!』収録曲
14 約束の橋 No DamageU version 佐野元春 佐野元春 佐野元春 30thシングル(再録音) 最高4位 売上70.3万枚
オリジナルは22ndシングル 最高20位 売上3.9万枚
15 新しい航海 '99 mix version 佐野元春 佐野元春 佐野元春 6thアルバム『ナポレオンフィッシュと泳ぐ日』収録曲
4thベスト『NO DAMAGEU』収録90's VersionのRe-mix
16 ロックンロール・ナイト '99 mix version 佐野元春 佐野元春 佐野元春 3rdアルバム『SOMEDAY』収録曲 Re-mix 

 

Disc Two
No タイトル 作詞 作曲 編曲 備考
1 サムデイ '99 mix version 佐野元春 佐野元春 佐野元春 4thシングル 100位圏外 Re-mix 
90年シングルCD盤 最高27位 売上4.3万枚
2 スウィート16 '99 mix version 佐野元春 佐野元春 佐野元春 30thシングル『約束の橋』(再録音版)C/W(カット) Re-mix
3 レインボー・イン・マイ・ソウル '99 mix and edit version 佐野元春 佐野元春 佐野元春 31stシングル両A面曲(カット) Re-mix&アウトロ短縮
4 また明日 '99 mix and edit version 佐野元春 佐野元春 佐野元春 28thシングル 最高22位 売上2.8万枚 Re-mix
5 トゥモロウ Edited version 佐野元春 佐野元春 佐野元春 9thアルバム『The Circle』収録曲 フェードアウトを早めたショートサイズ
6 彼女の隣人 Original 佐野元春 佐野元春 佐野元春 31stシングル 最高55位 売上1.4万枚
7 レインガール '99 mix and edit version 佐野元春 佐野元春 佐野元春 9thアルバム『The Circle』収録曲 Re-mix&2番カットのショートサイズ
8 君を連れてゆく Original 佐野元春 佐野元春 佐野元春 9thアルバム『The Circle』収録曲
9 楽しい時 Original 佐野元春 佐野元春 佐野元春 33rdシングル 最高29位 売上3.1万枚
10 水上バスに乗って Original 佐野元春 佐野元春 佐野元春 10thアルバム『FRUITS』収録曲
11 すべてうまくはいかなくても '99 mix version 佐野元春 佐野元春 佐野元春 10thアルバム『FRUITS』収録曲 Re-mix
12 経験の唄 Original 佐野元春 佐野元春 佐野元春 32ndシングル両A面曲
13 ヤング・フォーエバー Original 佐野元春 佐野元春 佐野元春 35thシングル 最高39位 売上2.0万枚
14 ロックンロール・ハート Original 佐野元春 佐野元春 佐野元春 11thアルバム『THE BARN』収録曲
15 シーズンズ Original 佐野元春 佐野元春 佐野元春 12thアルバム『Stones and Eggs』収録曲
猿岩石へ提供「昨日までの君を抱きしめて」改題セルフカバー
16 イノセント 20th anniversary edition 佐野元春 佐野元春 佐野元春 39thシングル 最高58位 売上0.8万枚 イントロカット

リリースデータ

2000年1月21日 初登場8位 売上10.3万枚 Produced by 阿久津真一,Moto 'lion' Sano
RE-MIX ENGINEER:渡辺省二郎
Epic Records

佐野元春5thベストアルバム。デビュー20周年記念ベストアルバム1980年のデビューから最新作までの中から32曲を収録。多くの楽曲は'99 mix versionとして渡辺省二郎によるリミックスが施されている。発売は2000年だがリミックス作業は1999年に行われたためか表記は全て'99となっている。またオリジナルのままの曲(original)一部を編集して短くした曲(edit version)リミックス&編集で短くした曲('99 mix and edit version)が混在しているほか、H.K.B. sessionとなっている「インディビジュアリスト」「君をさがしている(朝が来るまで)」はThe Hobo King Bandによる新録音。1ヶ月前に発売されていた最新シングル「イノセント」はアルバム初収録で20th annivesary editionとなっているがシングルからイントロがカットされている。リマスターは前田康二が担当。2作連続でトップ10落ちしていた中で『FRUITS』以来のトップ10入りを果たして同作以来の10万枚突破となった。結果的に今作が最後のトップ10入り&5万突破となっている。

初回盤はクリアケース&デジパック仕様。1曲ごとの解説が書かれたブックレットと歌詞カードが別々に封入されている。通常盤はプラケース仕様。当時発売されたっきりだったが2021年の『MOTOHARU SANO THE COMPLETE ALBUM COLLECTION 1980-2004』に収録された。

オールタイムに選曲されているものの、編曲が佐野元春単独名義だったものに限られていてデビュー曲「アンジェリーナ」を例外として大村雅朗や伊藤銀次といったアレンジャーが参加していた1st,2ndアルバムからは「彼女」はオリジナルも単独名義だったが後のリメイクバージョン、伊藤銀次が参加していた「君をさがしている(朝が来るまで) 」は新録音で収録。これに伴い代表曲「ガラスのジェネレーション」が未収録となった。また「アンジェリーナ」はアレンジ自体は変更されておらず、大村雅朗の編曲だったはずが一括クレジットで全曲佐野元春の編曲扱いになっていて大村雅朗はExcept扱いでの表記もされていない。

「ロックンロール・ナイト」がDISC-1最後、「サムデイ」がDISC-2最初に置かれるなど一部曲順が前後しているが概ねリリース順で並んでいる。「サムデイ」のようにリミックスを制作したものの今作限りで次からはオリジナルに戻した楽曲もある今作でリミックスしたバージョンで佐野元春本人が気に入ったものは後のベスト盤でも多用されている。また曲の一部をカットして短くすることで収録曲数を増やす手法も以後のベストアルバムで多用されるようになり、中には今作のリミックス音源をさらにショートサイズに削って後のベストに収録というケースもあり、ベスト盤のたびに編集違いのバージョンが大量に生まれていく事態となった。

なお『MOTOHARU SANO THE COMPLETE ALBUM COLLECTION 1980-2004』の解説ではリマスターを渡辺省二郎が担当したと誤記されているが、リミックスを担当したのが渡辺省二郎でリマスターを担当したのは前田康二である。

自作アレンジ縛りをしたために最初期2作のアルバムからの選曲が減らされ、「ガラスのジェネレーション」が未収録になってしまったのは痛いが、ベスト盤としては92年の『NO DAMAGEU』以来となり、20周年、来る00年代に送る佐野元春の決定盤ベストアルバムといった装い。この当時同じエピックの大江千里の『2000 JOE』や同時代に活躍したロックバンドREBECCAの『Complete Edition』など80年代から90年代初頭の楽曲に進化した技術を駆使したリミックスを施したニューバージョンでベスト盤を制作するというのが続いていたが、今作でも古い曲を中心にリミックスを施して音のバランスや響きを調整して全体の雰囲気をブラッシュアップ。全体にクリアで音の分離をハッキリさせて聞こえなかった演奏が聞こえるようになったり、音の迫力が増したりといった変化が感じられるようになり、これがなかなかいい感じ。当時の絶対的な思い出や音圧上げればいいものではないという声もあるだろうから一概に良いともいえないのだろうけど大多数が好意的に受け取れる仕上がりにはなっているんじゃないかと思う。

代表曲を大量に抑えつつ、リミックスと一部楽曲は再録音までされているので新規リスナーも20年聞いてきたリスナーでも楽しめるが、フルボリュームの2枚組なので、知っている曲があまりないと消化には時間がかかる。佐野元春を最初に聞いた時にとりあえず今作を聞いてみたがちょっと重かった。ただ佐野元春を聞いてみるきっかけは「Someday」ともう1つが猿岩石だったので、セルフカバーの「シーズンズ」は聞きたかった。「シーズンズ」がベスト盤に選曲されたのは結果的に今作1回限りだったので最初に聞く1作として個人的に今作はマストだった。改めて全部聞いてから今作を聞くと20年間をまとめた1作としてはこれくらいが妥当だなと思えるようにはなった。現在はさらに色々なベスト盤が出ているので決定盤といえるほどでは無くなってきてはいるけど、入手のしやすさでは今作に分があるかなとは思う。

B00004UC96 

印象度★★★★☆

2022.1.17更新

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