今、何処(初回限定ボックス盤)
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | OPENING Opening |
佐野元春 | 佐野元春 | 佐野元春 | |
2 | さよならメランコリア Soul Garden |
佐野元春 | 佐野元春 | 佐野元春 | 23/1/20配信シングル(カット) |
3 | 銀の月 Silver Moon |
佐野元春 | 佐野元春 | 佐野元春 | 21/10/22配信シングル |
4 | クロエ Chloe |
佐野元春 | 佐野元春 | 佐野元春 | 同時発売配信シングル |
5 | 植民地の夜 Once Upon A Time |
佐野元春 | 佐野元春 | 佐野元春 | |
6 | 斜陽 Don't Waste Your Tears |
佐野元春 | 佐野元春 | 佐野元春 | |
7 | 冬の雑踏 Where Are You Now |
佐野元春 | 佐野元春 | 佐野元春 | |
8 | エデンの海 White Light |
佐野元春 | 佐野元春 | 佐野元春 | |
9 | 君の宙 Love and Justice |
佐野元春 | 佐野元春 | 佐野元春 | |
10 | 水のように The Water Song |
佐野元春 | 佐野元春 | 佐野元春 | |
11 | 永遠のコメディ The Perfect Comedy |
佐野元春 | 佐野元春 | 佐野元春 | |
12 | 大人のくせに Growing Up Blue |
佐野元春 | 佐野元春 | 佐野元春 | |
13 | 明日の誓い Better Tomorrow |
佐野元春 | 佐野元春 | 佐野元春 | |
14 | 今、何処 Where Are We Now |
佐野元春 | 佐野元春 | 佐野元春 |
初回限定ボックス盤のみ
CD『ENTERTAINMENT!』
No | タイトル | 備考 |
1 | エンタテイメント! | 20/4/22配信シングル |
2 | 愛が分母 | 19/8/14配信シングル |
3 | この道 | 20/4/8YouTube公開 |
4 | インタビュー@ | |
5 | 銀の月 | 21/10/22配信シングル |
6 | 街空ハ高ク晴レテ | 21/4/23配信シングル |
7 | 合言葉 | 20/10/30配信シングル |
8 | インタビューA | |
9 | さよならメランコリア | |
10 | クロエ | 同時発売配信シングル |
11 | インタビューB | |
12 | 水のように |
リリースデータ
2022年7月6日 | 初登場位 | 売上万枚 | Produced by Moto'Jet'Sano Co-Produced by 大井'スパム'洋輔 |
Daisy Music |
佐野元春&THE COYOTE BANDメンバー
Vocal,Guitar,Keyboards | 佐野元春 |
Drums,Vocals | 小松シゲル |
Bass,Vocals | 高桑圭 |
E.Guitar,Vocals | 深沼元昭 |
E.Guitar,Vocals | 藤田顕 |
Piano,Hammond Organ,Vocals | 渡辺シュンスケ |
佐野元春20thアルバム。配信限定でリリースした前作『ENTERTAINMENT!』から3ヵ月ぶり。その時点で今作発売が告知されていて今作は配信限定ではなくパッケージ発売される事も判明していた(その後初回盤で『ENTERTAINMENT!』CD化も発表)。前作に収録されなかった最新の配信シングル「銀の月」を収録。同時発売で「クロエ」が単曲でも配信され、「さよならメランコリア」は2023年1月に単曲配信シングルカットされた。いずれも音源自体は同じものでアルバムから単曲買いする事も可能であるため配信市場においては同時発売もシングルカットも意味が無いが、単曲配信シングルとしてのジャケットも用意して別枠での配信を行う事で差別化している。
04年にエピックから独立してDaisy Musicを立ち上げて以降はユニバーサルと提携していたが、2021年にエピック時代の音源をまとめた『MOTOHARU SANO THE COMPLETE ALBUM COLLECTION 1980-2004』をソニーでリリースしたのがきっかけになったか、ソニーと提携したと移行を発表。今作はソニーへの移行後最初のCD作品となった。
初回限定ボックス盤は配信限定だった前作『ENTERTAINMENT!』CD化+MV9曲(当時YouTubeで公開済み6曲+新規収録3曲でこのうち「クロエ」は同時公開)と佐野元春以外のTHE COYOTE BANDメンバーインタビューを収録したDVDの2CD+DVDで、恒例のボックス仕様、2作のブックレットとは別にフォト、解説、レビューなどを掲載した100P ブックレット、1年後の2023年7月5日までの期間限定でアルバム未収録曲1曲を無料ダウンロードできるダウンロードキー付属。DLできるのは「少女は知っている」で『ENTERTAINMENT!』収録曲「少年は知っている」の別歌詞バージョン。
今作のタイトルは公式サイトでは『今、何処』という日本語タイトルのみで告知宣伝していて、特設サイトの説明の中でわずかに"本作『今、何処 (Where Are You Now)』"という記述があるのみとなっているが、実際のパッケージではジャケット、ブックレット、CDレーベル面全て『WHERE ARE YOU NOW』と英語タイトルしか表記されていない。それどころか『今、何処』の名称は帯にしか書かれていない(帯背文字のみ「今、何処」-WHERE ARE YOU NOWとなっていて帯の説明文でのみ『今、何処』で説明が書かれている)。つまり正式なタイトルは『今、何処』ではなく、『WHERE ARE YOU NOW』ではないかと思われるが何故宣伝と実際の作品でタイトル表記が異なるのかは謎。またアルバムタイトル『今、何処』の英訳は"YOU"だが14曲目に収録されている曲名の「今、何処」の英訳は"WE"になっているという違いがあり、意識的に英訳を変えているものと思われる。細かいところでは佐野のミドルネームが長年使用されていたlionではなくしれっとJetに変わっていたりもする。
前作と制作時期はほぼ同じだが、今作の方が2019年のうちにレコーディングが終わっていた曲が多く、同時単独配信された「クロエ」も2019年レコーディング。2022年になって制作されているのは「OPENING」のみで、「今、何処」の2021年8月、「植民地の夜」「銀の月」の2021年6月がそれに続く新しいレコーディング。「斜陽」は2020年3月なので緊急事態宣言寸前にレコーディングが完了しており(チェロの追加レコーディングは21年9月になって行われている)、2020年7月の「さよならメランコリック」がいわゆる"自粛明け"と呼ばれる時期のレコーディングとなる。つまり新コロ以降変異した現状を踏まえて書かれた曲はそれほど多くない。それでも今作は"魂"への言及や問いかけがいくつかの曲でされており、割と近年の作品はそうであるが今を生きる人々に寄り添いながら我々はどうあるべきなのかを問いかけていくようなメッセージ性が全体に感じられる。
『ENTERTAINMENT!』の方が聞きやすさ重視なところはあるが、今作もやたら難解な曲や長い曲は無く14曲あるが概ね4分台までにまとめていて48分に届かず聞きやすい構成。考えさせられる部分もあるが、特に何も考えずにライトに聞き流したとしても良質な楽曲が堪能できる良く出来たポップ/ロックアルバムだと思う。
印象度★★★★☆
2022.10.22更新