新作シングル感想

VS/ポルノグラフィティ

2019年7月31日
初登場8位 売上2.3万枚

配信2作を挟んで1年ぶりのCDシングル。

20周年を掲げての東京ドーム2daysライブ「20th Anniversary Special LIVE “NIPPONロマンスポルノ’19~神VS神~”」に向けての20周年記念作的な立ち位置にもなっている。

15周年の時は完全に前倒しで15年目となる2013年に15th Anniversaryを派手に掲げてベスト盤や翌年にかけてのツアーを行って前倒しにピークをもってきていたが、20周年はまず2018年9月の20年目突入のタイミングで行ったライブを20周年イヤーキックオフなどと銘打ち、本当の20周年を迎える2019年9月に東京ドーム2daysという最大規模のライブをもってきて20th Anniversaryを掲げるという20年目突入をわざと20周年イヤー突入と誤用させつつも本当の20周年に向けて盛り上げていくというプロモーションが取られた。

初回盤はビデオクリップ収録DVD付。

1.VS

アニメ『MIX』7月期OP。晴一曲、共同アレンジャーは近藤隆史、田中ユウスケ。7月期OPって1ヵ月しか使わないのかと思ったら夏クール(概ね連ドラと同じ10数回)の事か…。「ギフト」辺りを彷彿とさせるポップロックナンバーだが、少年時代の自分とVSするという歌詞内容が20周年を迎えるバンドらしい大人視点になっていて秀逸。少年時代を思い起こしてあの頃思い描いた大人になれているのか自問自答してもう1度奮起するみたいな曲はよくあるが、今作で少年に対して“こっちも戦ってんだよ”とメッセージを送っていて地味にカッコいい。基本的にはアニメ用に書いた曲ではあるようだけど、20周年を迎えて今なおやりたい放題に走るのではなく、ポルノグラフィティらしいと思われるポップソングを書き続ける気概もさすが
★★★★☆

2.プリズム

昭仁曲、共同アレンジャーは近藤隆史、田中ユウスケ。爽快なロックナンバー。タイアップが無ければ、というか他のグループだったらこれを20周年を大々的に掲げたシングルとして普通に発売してそうなくらい20周年のポルノグラフィティの今と感謝を反映させているような印象。20年J-POPシーンで活躍してこれたっていうのはこういう事なんだなと思った。
★★★☆☆

3.一雫

晴一曲、共同アレンジャーは篤志。こちらは晴一なりの音楽への姿勢が反映されているように感じられる。バンドではなく打ち込み主体(サポートも篤志のプログラミングとベース、All Other Instrumentlだけ)で少し異色さが漂う。また今作のクレジットでは晴一にVocal&Chorus(M-3)という表記があるので歌っているのかと思いきやいつも通り昭仁ボーカル。コーラスは分かるがVocalとは…と思っていたら間奏で登場する異色のラップパートを晴一が担当(なお昭仁は知らされていなかったのか自分がやるもんだと思って必死にラップパートの練習をしてきたらしい)。RapじゃなくてVocalにしたのはサプライズ的なものなのか、ラップもボーカルだろという事なのか。

いずれにせよ5、10、15のいずれよりも20周年っぽいシングルになっているなと思った。
★★★☆☆

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