2021年6月23日
Type-B
初登場3位 売上13.5万枚
11ヶ月ぶりのシングル。
Type-A,B,劇場盤,新潟盤の4種発売。新潟盤はジャケットが異なる以外はType-AとCD/DVDの内容は同じで新潟県内の店舗限定販売というだけ。劇場盤は公式ショップ限定で事実上のオンライン個別おしゃべり会参加権利獲得用商品。
3種でC/Wが異なる。A,BのDVDには2曲のMVが共通、MVメイキング映像がA,Bに分割収録されている。
Type-AのみC/W「はっきり言って欲しい」のMVはType-Bにも収録されているため、Type-Bを選択するとType-BのみC/WをCDで、Type-AのみC/WはDVDでMVという形で入手する事ができる。
発売1ヶ月後に荻野由佳が卒業を発表、最終参加となる事が判明した。
1.Awesome
センターは小越春花。作編曲はシライシ紗トリ。普段の秋元系とは一線を画すブラックミュージックっぽい要素を感じさせるダンスナンバー。松井寛時代の東京女子流の「ヒマワリと星屑」とかあの辺りをかなりマイルドにしたようなアレンジが心地いい。何なら普段は聞かないインストバージョンで聞いてもなんか良い感じ。
再始動作となった前作はあまりにもなんでも無さ過ぎて心配になったが、STU48といいNGT48といい後が無さげな末妹グループの方が音楽的には攻めていてなかなか面白い。例の件が有耶無耶に終わって断定的な事は何一つ分からなかったにも関わらず黒のイメージばかりが染みつく事となり、もうまともには聞いてもらえないんだろうけど、それが無ければなんかいつもと違うとして評価するプロリスナーがチラホラ出てきていたんじゃないかと思う。
歌詞はノリ重視なのか、冒頭のローラーリーレーローラー…のところはそのまま意味不明なカタカナが並んでいるだけだし、サビの歌詞すら聞き取りにくく、オーサムの後に何歌ってるのかよく分からない。しかも2番のサビだけなんか音が飛んで聞こえるというかハマりもおかしくない?と若干違和感があるが、実際には“Awesome みんなで”と繰り返しながらRight on!と挟んでおり、これが2番だけ”Awesome 希望よ”でOn fleekと挟んでいるのでここで何か違和感が生じているっぽい。
正直さらっと聞いているとオーッサムになって(ウォオユー)オーッサムになって(ウォオユー)と連呼しているように聞こえるので、段々「おっさんになって」と連呼されているように聞こえてきて、確かに48系列をAKB48キング移籍頃から聞き続けているリスナーで当時10代後半でも確実に全員オッサンになってるよなぁ…干支1周したし…と全く別の方向に発想が向かって行ってしまった。
なので歌詞よりノリの良さで聞くのがいい曲だと思う。
★★★★☆
Type-Bのみ
2.ラーメンワンダーランド/NGT48 らーめん部
例の事件の影響でテレビ新潟制作による冠ロケ番組『NGT48のにいがったフレンド!』は2019年3月で打ち切りとなってしまったが(テレ玉の放送含めて地方局への放送拡大も進んでいた矢先だった)、今年1月より同じテレビ新潟で『嗚呼!NGT48らーめん部』という地元新潟のラーメンを紹介する15分番組が開始されており、その出演メンバー7人のユニット。中村歩加が部長(中心と)なっているが、何故せっかく復活したグループの冠番組がメンバー7人固定なのか。例の件の時にも一切名前を挙げられず無関係メンバーとされ、世間警察の攻撃対象にもされなかった中村歩加のみが1期生、残りは無関係2期生という事でかなり徹底的にクリーンイメージな人選にして、前のような番組ごと吹き飛ばされたりいらぬヘイトを集めるのを回避したい意向なのかも。
そのままラーメンソングでこれに引っ張られてのアレンジ面での若干のチャイニーズテイストはあるものの、割と普通にいい曲。
★★★☆☆
DVD
1.Awesome(MUSIC VIDEO)
高校を舞台に3人のダンス部が廃部の危機に陥り、地元新潟のにいがた総おどりも存続の危機だと知るとにいがた総おどりを盛り上げるためにメンバーを集めてダンス部も復活させようともくろみ仲間を集めていくというストーリー仕立て。最初の3人のメンバーは本間日陽、安藤千伽奈、前作センター藤崎未夢の3人で、今作のセンター小越春花はダンス部を辞めて本間日陽との関係も悪化していて最近は中井りか達グループと仲良くしていたがダンス部が復活していくにつれて…という展開なので、センターよりも本間の方が主人公感がある。また最終的に小越がダンスをひそかに続けているのを見抜いていた中井が本間に接触して本間を小越の元に連れていくなど中井りかが友情復活の仲介役を担っていていい奴路線なのも地味にグッド。
後輩と過去センターの先輩がいい感じに絡んでいる中で総選挙でいきなりシンデレラガールになって2ndではセンターもやって例の事件の時も無関係メンバーと当初思われていたのにたまたま当時ゴールデン枠のバラエティ出演が多かったのとSNS投稿していた内容がイジメを示唆していると世間警察に深読みされまくり謎にヘイトを集めまくって失脚してしまった荻野由佳はほとんどとこにいるのか分からない。部員勧誘シーンの時に勧誘チラシを受け取って仲間に加わったっぽいシーンくらいしか目立つカットが無く、おぎゆかさんマジでどうしてこうなった。結局このままフェードアウト卒業となってしまい、卒業曲も無い終わり方となってしまった。卒業記事にまで断罪し続けようとする世間警察が集っているという執拗さが怖いが、それにしても何故ここまで…。
メンバーが揃ったところで実質ドラマシーンは終了し、ラストサビは撮影に使用した高校のリアル生徒たちとの校庭でのダンスシーンとなり迫力のダンスカットとなるが…。せっかくの地元高校生とのコラボなのになんとメンバーを大きく取り囲む高校生陣が全員マスク姿の異様な集団と化しており、囲まれたメンバーだけ素顔で踊るという珍妙な光景が展開する。
屋外ロケMVがこうなってしまうのか…というのはけっこう衝撃的だ。今作制作時点では旅番組系は20年秋頃までの他者がいる際はノーマスクかフェイスシールドと状況に応じての使い分けからほぼ全編オールマスクで食事シーン以外素顔が見えないまでに状況が悪化している一方でドラマ・映画の撮影は別世界として集団でもツバ飛ばす勢いで密着して怒鳴りあっててもマスク無しで許されるという謎暗黙ルールが成立している。今作ではドラマ映画の基準と外ロケ番組の基準がごっちゃになった矛盾した光景になってしまったのかもしれない。後世になって振り返った時にこれはどう思うのだろう。
この高校生集団全員マスク姿が痛々しいのはこの曲の冒頭の歌詞ではようやく会えるようになった喜びをつづった内容から始まっていてそのままズバリ“やっぱ人間 直接顔見て 見つめ合って Say hello”という歌詞も登場。マスク集団が出てくるのは最後のサビだけでこの歌詞が流れている時はメンバーがドラマやっている部分なので歌詞通りの直接顔見て見つめ合って交流する世界線が展開はしているんだけど、顔半分見えてないマスク集団が”やっぱ人間 直接顔見て 見つめ合って Say hello”とは言えないわけで、現役の高校生がこんな状況であるというのは計り知れない哀しさを感じてしまう。猛烈な世間警察によるバッシングを受けたNGT48だけに過度に世間警察を恐れて高校生集団にはマスク着用を促したのかもしれないが、さすがに高校側からの要請や自主的な判断ではないよな…(全員は不自然だし、マスクしないと怖いと言うならそもそも撮影に貸すなよって話だし)。しかしこうなってしまうなら最後サビの高校生集団を入れる企画自体を無くすか、人数減らしてマスク無しの道を模索した方が良かったのでは…。
2021.10追記:
制作側もやはりおかしいと感じたのか10月末に公開された新たな「にいがた総おどりver.」ではラストサビの問題の生徒総マスクダンスシーンを全面的に削除して新たににいがた総おどりで踊ってきた映像に差し替えと露骨な変更が施された。このバージョンではメンバーの背後に出てくる一般人もメンバー同様ノーマスクで一体となって踊っている。また挨拶MCも加えて地域密着をアピールする形にもなっていてより完成度が増した。
2.はっきり言って欲しい(MUSIC VIDEO)
Type-AのみC/Wだが何故か共通収録枠でType-BのDVDにも収録。これによりAを入手しなくてもBだけで3曲聞けるという謎の事態に。今作は中井りかプロデュースで中井りかが自ら選んだ3人とのCloudyCloudyという4人組ユニット。中井りかが思う自分の世界をしっかり持っている、女の子がかわいいと思う女の子的な基準で選抜して現在は自身もメンバー入りしているが自分が抜けても増員して続けたい意向も語っている。スタンドプレー感漂う炎上芸人的なイメージが強く付いてしまったが、『青春高校3年C組』等を通じて口は悪いけど意外といい奴なんじゃね?というのは伝わりつつあったが、最近はあまり肩肘張らなくなったためかますます実はいい奴感が出るようになっていて今作でもしっかりとやりたいことをやりつつ後輩たちの魅力を引き出そうとしている印象。
4人のうち2人がヘリウムボイスというのがソロパート回しでズッコケるが曲自体は普通にいい曲。女の子ウケしそうなふわふわした世界観ではあるが、PRODUCE48以降K-POPにかぶれる48系メンバーが多い中でそういう方向性とは一線を画しているのと、同性ウケだけ狙っていて本来の男性ファンを置き去りにするような世界観ではないというバランス感も絶妙だと思う。どこまで続けられるかは不透明だけど頑張ってほしいところだ。
中井りかに関しては今も嫌う世間警察も多い一方で、再評価する声もちゃんとあり、見直し系のインタビュー記事が上がったり、テレ東のバス旅の番組に出た時も見直す声が多かった(思ってたよりいい奴じゃんという感じ)。一応はちゃんと賛否が成立した状況になっている。まあYouTubeチャンネルは登録者数も再生数もビミョーな感じであの蕎麦森さんよりちょっと多い程度なので人気自体は高くは無いようだけど、YouTubeにまで攻撃してくる世間警察もほとんどいなくなったようで低評価も少なめだ。対して荻野由佳は登録者数は中井りか以下なのに再生数は常に登録者数の2倍以上、どういう事かと言えば世間警察が低評価連発目的で押し寄せ続けていたようで心折れたのか半年前に発信を止めてしまった。ここまで嫌われっぷりに差がついていたとはなぁ…。
Type-Bのみ
3.Music Video Making Movie Vol.2
Aの続きとなっているようだが「Awesome」の終盤の高校生とのダンスシーン中心+「はっきり言って欲しい」MVメイキングという構成。