新作シングル感想

吠えろ!/スキマスイッチ

2021年4月14日
配信限定

2年ぶりの新曲シングル(新曲自体は昨年の『スキマノハナタバ ~Smile Song Selection~』収録「あけたら」以来)。

ジャケットには芸人のオラキオ、元レスラーでレスリングの浜口京子の父親で気合だー!で有名なアニマル浜口を起用、MVもこの2人が主演となっていてメンバーは出演していない。

吠えろ!

テレ朝深夜のバラエティ『アニマルエレジー』テーマ曲。2020年12月~2021年1月に開催されたツアー『スキマスイッチ TOUR 2020-2021 “Smoothie”』でも披露していた新曲。この模様を収録したライブCDがこの後21日に発売され、映像が5月26日に発売されたのでライブ音源が先にCD/Blu-ray/DVDパッケージ化された。

明確なサビが無く、平メロとサビに該当するウォーの繰り返し(表記上もウォー ウォー ウォー)というシンプルな構成だが、アレンジの雰囲気がどことなくOASISの「WHATEVER」(序盤部分)を彷彿とさせる。一切の声出しを禁じられた中でのライブで披露する新曲として「吠えろ!」は色々な意味合いが込められていると容易に察することができるが、歌詞は全体に明るく、聞き手を元気づけてくれるものとなっている。歌詞として文字にするとカタカナ3つで字面はダサいが(ウォー ウォー ウォー)、実際に吠えずとも魂の叫びとして静かに響いて闘志が湧いてくる1曲だ。意外と複雑で覚えにくい曲が多い中でも今作はシンプルでけっこう覚えやすい。今聞きたいのはやはりこういう曲だし、そろそろ1人1人がちゃんと吠えなければならない段階に達してきているようにも思うし、実際何かがおかしいと吠える人も増えてきた世の中にもマッチする1曲かも。

番組『アニマルエレジー』とジャケット&MV出演のアニマル浜口氏は一切の関係が無いアニマル繋がりのシャレで起用し、オラキオをエレジー(悲哀)感漂う設定にした事でタイアップとひっかけたようだ。内容も何をやってもうまく行かないエレジー感漂うオラキオを妖精となったアニマル浜口氏が見守り励ますというなかなか面白いものになっている。70を越えてさすがに広く知られたあの頃からだいぶおじいちゃん感は増したけどまだまだ気合だー!も気合が入っている。
★★★★☆

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