もう探さない
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | 不思議ね… | 坂井泉水 | 織田哲郎 | 明石昌夫 | 2ndシングル 最高30位 売上3.1万枚 2020年再発盤 最高112位 売上0.03万枚 2012年アルバムBOXは『Request Best〜beautiful memory〜』ミックスに差し替え |
2 | もう探さない | 坂井泉水 | 織田哲郎 | 明石昌夫 | 3rdシングル 最高39位 売上3.7万枚 2020年再発盤 最高128位 売上0.03万枚 |
3 | 素直に言えなくて | 坂井泉水 | 坂井泉水 | 明石昌夫 | 2ndシングルC/W 45thシングル(リメイク) 最高5位 売上4.8万枚 |
4 | ひとりが好き | 坂井泉水 | 栗林誠一郎 | 明石昌夫 | |
5 | Forever | 坂井泉水 | 川島だりあ | 明石昌夫 | |
6 | Lonely Soldier Boy | 坂井泉水 | 栗林誠一郎 | 明石昌夫 | |
7 | いつかは… | 坂井泉水 | 坂井泉水 | 明石昌夫 |
リリースデータ
1991年12月25日 1993年9月1日(再発) 2021年9月15日(リマスター) |
初登場48位、最高36位 - 初登場46位 |
売上33.3万枚 - 売上0.1万枚 |
Produced by DAIKOH NAGATO(BEING) | b.gram B-Gram Records B-Gram Records |
メンバー
Vocal | 坂井泉水 |
Guitar | 町田文人 |
Bass | 星弘康 |
Drums | 道倉康介 |
Keyboard | 池沢公隆 |
ZARD2ndアルバム。前作から9ヶ月でのリリース。Zard表記は2ndシングル「不思議ね…」までで、3rdシングル「もう探さない」以降ZARD表記になった。また坂井泉水以外のZARDのバンドメンバーが決定したらしくメンバー表記がされている。ブックレットには全作品中で唯一男性メンバー4人の写真も掲載されている(クレジットは次回作にもあるが写真があるのは今作だけ)。1stシングルはドラマタイアップでヒットしたが後が続かず、シングルの売上は伸び悩んだ。今作は初登場から8週ランクイン後に100位圏外になり、9月にトップ100復帰し連続でランクインしてから12月〜93年2月には断続的にランクインし、「負けないで」発売以降に最高位である36位を記録した。その後もロングヒットしてトップ100に合計57週ランクインした。「素直に言えなくて」は坂井泉水の死後、3周忌のタイミングでリアレンジされ、シングル化されている。前作同様に93年にB-Gram Recordsとして独立した事に伴い、権利を移動させて再発された。ポリドール盤は品番がPOCHだったが、再発盤はBGCHとなっている。
2021年に30周年を記念してオリジナルアルバム10作のリマスター盤と『時間の翼』のリアレンジ盤が一斉発売。『ZARD ALBUM COLLECTION』以来、単独では初のリマスターとなる。
発売後に「いつかは…」のミックスを変更して差し替えがこっそり行われていたらしく、この事は後に公式ライナーでも触れられている。公式に明かしているのはそれだけだが実際にはポリドール盤の初期出荷分(MT 1A1)と以降(MT 2A1以降)では音源が異なる。POCH品番のものであれば初期というわけではなく、POCH品番の初期出荷のみで差し替えになったため、CDの内周部に記載されているロット番号が「MT 1A1」となっているものだけがミックス違いとされている。2A1、3A1、4A1…やそれ以外の表記のものは全て変更後となる。前作同様にシングル以外の4〜7のミックスが異なる。全体に微細な違いでパッと聞きではほとんど分からないが、10秒近く長さが変わっている曲もあり、機械的にテンポを変えているようだ。これは同時再生すると徐々にズレていくという程度なのでさっと聞き比べたところでテンポが違うかは判別しにくい。
今作に関しては初期ミックスが何故かiTunesで配信されていたという情報もあったが、2021年のリマスター、配信を機に後期ミックスで統一されてしまった模様。初期ミックスはMT 1A1以外では聞けなくなった。
「不思議ね…」は08年の追悼ベスト『Request Best〜beautiful memory〜』に収録された際に一部演奏の左右の振り分けを入れ替えるようなミックス変更が施され、以降『ZARD SINGLE COLLECTION〜20th ANNIVERSARY〜』、『ZARD ALBUM COLLECTION〜20th ANNIVERSARY〜』でもその音源で収録されるようになった。歌い出し直前に鳴るシンバル音に注力して聞いていると思いっきり左右に振れているのでパシーーーンが左(オリジナル)だったのが右(08年以降)に変わっているのが分かる。
坂井泉水の生前は全曲がセレクション盤、ベスト盤に収録されたことが無く、「不思議ね…」「もう探さない」の初期シングル2曲を聞くためにも今作が必須だったため、けっこう重宝された1作。1stより今作を優先して入手したリスナーも多かったんじゃないかと思う。それ以外にも唯一男性メンバー4人の姿が拝めるなど今作ならではのポイントも多かったが、没後は一転して追悼盤に「もう探さない」「ひとりが好き」「いつかは…」が収録され、リクエストベストで「不思議ね…」が収録され、「素直に言えなくて」はリメイクされ…とこれまでスルーだったのに急に色々と掘り返された。
ジャケ写はZARD史上最高にダークな印象だが前作に比べるとだいぶZARD王道路線に近づきつつある。メンバー表記しただけあってギラギラ打ち込みロック感があった前作よりももう少しバンドっぽい感じも少しあるが、実際にこの男性4人がどこまで演奏していたのかは不明。「素直に言えなくて」「Lonely Soldier Boy」のような前作路線のダークなテイストのロックもありジャケット含めてそっちのインパクトが強いが、シングルである「もう探さない」は歌謡曲っぽいし、「不思議ね」は全盛期と並べても変わらないくらいの王道路線になっており、この時点ではまだA面だけよそ行き仕様だったというのはあるのかもしれないが、結局そっちが本流になっていった感じなのかも。また今回は坂井泉水が作曲も2曲手がけているが、これ以降も2曲しか作曲作品は出てこないのにこんな最初期に2作もあるのは少々謎だ。デビュー直後にこれだけ出来のいい曲を書けるならもう少し作曲作品が出ても良かったように思うが…。
印象度★★★☆☆
2021.4.8更新