Kissin’ Christmas (クリスマスだからじゃない) 2023/桑田佳祐&松任谷由実

2023年11月27日(単曲配信)
2023年12月20日(CD)
初登場1位 売上3.1万DL
初登場3位 売上3.1万枚

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11月29日発売を発表していたが11月13日になって追加するので延期を発表していた『ユーミン乾杯!!~松任谷由実50周年記念コラボベストアルバム~』のその追加曲が11月26日に今作だと発表された。ユーミンサイドではなく桑田佳祐サイドのビクターからの発売で、今作単独での桑田サイドによる特設サイトも開設された。『ユーミン乾杯!!~松任谷由実50周年記念コラボベストアルバム~』と同時発売、そのまま収録。

シングルCDのみOriginal Karaoke収録初回プレスは紙ジャケット仕様、ステッカー付属。開け口1枚の紙ケースとなっており、これはビートルズの『Now And Then』と同じ仕様の紙ジャケだが意識した?

歌詞カードの紙が指紋跡がベタベタと残りまくって経年で黒ずみやすい事でお馴染みのあの悪名高い『バラッド3』ブックレットと同じ黄土色のアレ。ビクタースタッフの元には経年劣化した『バラッド3』のあの惨状が残されていないのだろうか…。この黄土色の配色はマジで使用禁止にしてほしいぜ…。

Kissin’ Christmas (クリスマスだからじゃない) 2023

日本テレビで1986年,1987年の12月24日に2年連続放送した音楽番組『Merry X’mas Show』テーマソングとして松任谷由実の作詞、桑田佳祐の作曲で制作され、出演者全員でエンディングで歌唱していたがレコードにはしない!と宣言したため、プロモ音源が制作されたのみとなり幻の曲となっていた。桑田佳祐はこの後1992年『フロム イエスタデイ』、2002年『TOP OF THE POPS』とベスト盤的な作品をリリースしていたが、この曲に関してはマスターテープが無いといった理由で収録されることは無かったが2012年の『I LOVE YOU -now & forever-』には一転してマスターテープ発見という理由で収録された。1986年当時の桑田はサザンではなくKUWATA BANDとして活動していたためか、編曲はKUWATA BANDで演奏もKUWATA BANDメンバーが全員参加していたが何故か名義は「桑田佳祐&His Friends」となっており、ボーカルは桑田単独でユーミンは音源に参加していなかった

今作ではこれをリメイクし、現在の桑田佳祐&松任谷由実が新たにボーカルレコーディング編曲は桑田佳祐&片山敦夫という近年のソロ・サザンと同じ体制となっている。これに伴いKUWATA BANDによるバンド演奏から、近年の桑田サザンが多用している打ち込みサウンドへと変わった。「なぎさホテル」で初めて実現した片山敦夫、曽我淳一が2人でシンセ、プログラミング系を担当(それまでは片山が組むなら角谷仁宣とのコンビ、曽我は単独で担当)桑田はボーカルのみだったのがエレキ、アコギも演奏、原由子がコーラスアレンジとコーラス参加。琢磨仁(Bass)、松田弘(Drums)、小島良喜(Piano, Synthesizer)、今野多久郎(Percussions)といったKUWATA BANDメンバーによる演奏は全て片山&曽我のいずれかによるシンセ・プログラミングに差し替えられているが、KUWATA BANDメンバーのうち河内淳一のエレキギターのみクレジット末尾に残されている。基本的にギターは桑田が差し替えているはずだが、河内のギターパートも残したようだ(ラジオでギターが良かったので残したと桑田さん本人が言っていたとの情報をいただきました)。

そんなわけでバンドサウンドを近年の桑田サザンの打ち込みメインサウンドに差し替えた以外はアレンジはあまり大きく変わっていないが、ユーミンとのデュエットに変更した上で主に間奏以降で挿入される楽曲が「Joy to The World(もろびとこぞりて)」「お正月」に加えて新たに桑田歌唱の「恋人がサンタクロース」、ユーミン歌唱の「波乗りジョニー」、ほぼ桑田メインの2人で歌う「ルージュの伝言」が追加。この3曲の追加部分は歌詞カードにも追記されている。ラストの2人のつぶやきも「Happy Xmas(War Is Over)」のジョン・レノンのオマージュのように桑田が「Merry Xmas Yuming」とつぶやくがユーミンの返答は「ありがとう」になっており、オノ・ヨーコのオマージュにはなっていない(アドリブ1発でやってユーミンが気づかずにこうなったのか、こっちは夫婦じゃないしパロディは違うだろうとしてあくまでコラボへの感謝にしたのかは不明)。

曲は変わらずいいんだけどどういうわけかキーを変えずに桑田さんでも低めの原曲キーのままとなっているせいでユーミンのボーカルがこれは正直かなり散々な仕上がりに…。この曲ではほとんど声を張る高音に行かずに桑田佳祐は地声並に低いところで歌唱しており、Aメロは特に低い。いくらユーミンのキーが低くなっているからってここまで低いとAメロは低すぎて歌えないので仕方なくオクターブ上で歌う事になったと思われるが、本人曰く「普段使っていないキーレンジの高さだった」という事態に陥り、「ボイストレーニングにも行って、普段使っていないレンジで歌いました。この歌に合う透明感が出たような気がします。」とコメントしているが、多くの人が聞いて思うように声が瀕死状態になっててこれは辛すぎる…。桑田佳祐にとっても低すぎるくらいなんだから、2つ3つキー上げたってなんとかなっただろうし、それならユーミンも無理に上で歌わずに下で一緒に歌えただろうに…。ただ最初から3つも上げるとラストで上がるし今度は桑田さんがきついか?いっそ1番2番でメインとハモりに分けて大胆にキー変えるとかいずれにしてもこの2人で合わせるなら原曲のままではなく何かしらの工夫をしないと駄目だったのは確かだろう。

2番サビ終わりと最終サビ終わりのパートはそこまで低くないので無理なオクターブ上ではなく普通に歌唱しており、「波乗りジョニー」を1フレーズ歌っている部分もキーが合っていて普通に声が出ているだけに桑田さんももう少しユーミンに無理をさせないように気を遣ってほしかった。

このせいなのか、1番Aメロ後半、2番Aメロ前半、2番サビ終わり、「波乗りジョニー」、最終サビ終わりと5回出てくるユーミンのソロ歌唱部分以外でほとんどユーミンの声が聞こえない。Bメロとサビは2人で歌っていて主にユーミンがハモっていると思われるが、7,8割は主メロを歌う桑田ボーカルが覆いつくしていてユーミンの声というかなんか女性コーラスっぽいのが入っている程度しか判別できない。原由子のいつものコーラスよりも聞こえない上に原由子にもBackin Vocalクレジットがあるので一緒に入ってたとしたらマジでユーミンどこ状態。

曲自体は素晴らしいんだけど、コラボとしてはちょっと桑田寄りすぎてユーミンとしては残念な感じになってしまった。何よりAメロのオクターブ上の瀕死歌唱とか逆に損してしまったような…。音源でこんな瀕死なのに、生歌唱なんて近年のTV/ライブでの歌唱からして大事故にしかならないと思われ、これをTVでやったら「放送事故」「ユーミン」がトレンド入りしてしまうのではないかと心配になってしまう。

『ユーミン乾杯!!』においても現在ではなく過去の楽曲の音源とゲストとのコラボという形式で、いうなればユーミンは新たに何もしてないので新規での歌声はこの曲のみ。今の声がよりによってこれだと余計に衰えすぎた印象になってしまう。キー変更を要求せずにOKするなんて懐が深いとも言えるが…。曲はいいし、豪華コラボなのは間違いないだけに余計に残念だなぁ…。
★★★★☆

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