心にFlower/SKE48

2022年3月9日
初登場1位 売上25.2万枚
初登場18位 売上0.02万DL(Speical Edition)

B09T4Z329P

半年ぶりのシングル。

A,B,C,劇場盤の4パターン7種発売。A,B,Cには初回盤・通常盤がありCD/DVDの内容は同じだが、ジャケ写が異なり初回盤はオリジナル生写真(全18種中1種ランダム封入)、特典シリアルコード券封入。

Type-D廃止、C/W1曲削減以降3作連続で内容の省エネ化はストップしており、C/WのMV制作、特典映像収録は無事に継続している。

A~CのDVDは表題曲MVが3種共通、各C/WのMVがそれぞれ収録され、特典映像はAは大場美奈のドキュメント、Bは「心にFlower」Music Video Documentary &「じゃないロマンティック」 BEHIND、Cは「仲間よ」Music Video Documentary & SKE48 29thシングル「心にFlower」番外編~まりももチャンネル~となっている。

配信版は全5曲をまとめたSpeical Editionとして配信。

1.心にFlower

浅井裕華、井上瑠夏、江籠裕奈、大場美奈、鎌田菜月、北川愛乃、熊崎晴香、佐藤佳穂、坂本真凛、末永桜花、菅原茉椰、須田亜香里、髙畑結希、野村実代、林美澪、平野百菜、日高優月、古畑奈和

センターは2作連続で12歳の林美澪(発売翌日3月10日が誕生日で13歳)。前作時は研究生だったが昨年末に正規メンバーに昇格していた。なお林が生まれた半年後のAKB48のオーディションに合格していた大場美奈は今作が最終参加となるなど林の若さと大場の歴史の長さを感じられるトピックもあるがギリで林が生まれた時点では大場も合格前である。また大場より年上で30歳を越えた須田亜香里のSKE48合格は大場より2ヶ月ほど後なので、一応ギリギリで”センターが生まれる前から活動していたメンバー”には2人とも該当しない

作編曲は板垣祐介。秋元系とハロプロを両方手掛けるベテラン作家だが、SKE48においては表題曲の作曲は初か(「キスだって左利き」「未来とは?」は編曲のみ)。アレンジャー仕事が多くハロプロではアレンジャーしか基本的にやってないし。王道の爽やかアイドルポップナンバー。普通以上にいい曲ではあるが引っ掛かりは少なくするっと流れていってしまう感じ。どことなく昨年の坂道(「ってか」とか「君に叱られた」辺り)の雰囲気を加味しているような感じもする。

MVはダンスシーンとアクションシーンで構成。幽閉されているメンバーを解放するために謎の怪人組織集団とバトルアクションを繰り広げるみたいな展開になっていて楽曲に引っかけてメンバーが撃った銃弾や直接アクションの打撃がクリーンヒットするとカラフルな花が炸裂するという演出もあり、カッコよくも華やかな雰囲気。ただアクションの迫力を見せたかったのか炸裂・打撃音系の効果音の音声のみ全てONになっているので曲中にドッカンバッコンと鳴りまくりでただでさえアクションに持ってかれている曲の印象がさらに薄れる。また敵を殲滅して、解放するためにコンピューターをどうにかしようとするも良く分からず結局ハンマーでぶっ壊してRelease(解放)と表示されるも解放される様子は描かれず、そもそも檻の中にいるメンバーの姿はストーリーではなく単なるイメージシーン(リップシーン)なだけという扱いっぽく、結局誰を解放しに来たのか良く分からないことになっていてあまりちゃんと設定されていないのかもしれない。またダンスシーンのバックにある多数の花で彩られている巨大な物体は良く見ると戦車だったりするので、全体に戦闘集団SKE48のイメージをより増幅させるものとなっている印象。戦闘集団イメージは珠理奈絶対神様が引っ張っていたイメージが強かったが、絶対神様が去った後にそのまま戦闘モノのMVを作ってしまうとはなかなか驚いた。
★★★☆☆

2.生まれ変わっても(大場美奈)

Type-Aのみ
卒業ソロ。この人は元々AKB48の9期生で一抜け正規メンバーとなった横山由依以外は島崎遥香らと共に10期も含めてTeam 4としてAKB48全盛期に大々的に売り出されていたがTeam 4結成直後に過去ブログから加入前彼氏発覚で謹慎。3ヶ月程度で復帰してキャプテン復帰も果たしたがTeam 4は1年で解体消滅。当時は上がつっかえすぎていたのもあって事実上の新人まとめ売り失敗例となり、以後新人をまとめて売り出すことが無くなり、単体もしくは数人規模でいきなりセンター起用などするようになったがどれも続かず失敗続きで期待に反して人気が伸びなかったり、すぐに辞められたりで定着せずにAKB48衰退の遠因にもなったように思う。散り散りとなったTeam 4メンバーはその後兼任連発の流れの中で何人かは姉妹グループへの兼任となり、さらにその後完全移籍が発表されてAKB48籍を失いAKB48ではなくなった(フレッシュレモンの人とかゴルフの人とかも同じ)。大場美奈はその完全移籍になった1人であり、結果的に元AKB48総監督の横山由依も越えて9期最長30歳までアイドル活動を続けたことになる。正直近年若手センターが速攻辞めていく流れの中ではSKE48の中では戦闘集団的思想を持つ珠理奈様を持ち上げる御局様集団の1人という認識でグループを良くしたいとか未来を考えている熱心なメンバーとはいえそういうところで考えも年齢にも差がありすぎて若手が耐え切れずに離れていくんだろうなぁとも思っていた。

総選挙では2011年に35位(アンダーガールズ枠)に入ったのを最高としてTeam 4消滅、SKE48兼任となってからは順位を下げていたが、SKE48完全移籍となってから人気が上昇していて2015~2017年まで3年連続で20位台でアンダーガールズ枠に戻り、最後となっている2018年は8位まで急浮上するなど相当な太客を獲得していた模様。移籍後は既に年上メンバーになっていたのもあってか通常楽曲でそんなにメインメンバーとして扱われていないかったし、センター曲とかも無く、正直あまり印象は無かったんだけど、ソロ曲+本人の意向反映のMV+会場規模は小さめとはいえ卒コン3daysとか扱いが凄いのは世界8位(2018年は世界選挙扱い)という実績を考えれば当然でもあるのか。

曲自体はオーソドックスな卒バラ。作編曲は伊藤心太郎であの「恋するフォーチュンクッキー」作曲したベテラン作家で安定の良メロではあるがこうもあちこちで卒バラ続きだと当人のファン以外にはマジで何も感じなくなってくるな…。
★★★☆☆

3.じゃないロマンティック

Type-Bのみ

青海ひな乃、青木莉樺、赤堀君江、荒野姫楓、五十嵐早香、池田楓、石黒友月、石塚美月、伊藤実希、入内嶋涼、大谷悠妃、岡本彩夏、川嶋美晴、鬼頭未来、倉島杏実、澤田奏音、杉山歩南、鈴木愛菜、鈴木恋奈、竹内ななみ、田辺美月、中坂美祐、中野愛理、仲村和泉、西井美桜、藤本冬香

五十嵐早香は発売前2月28日で卒業済み。
バンテリンドーム ナゴヤイメージソング。作曲はフジノタカフミ、編曲はフジノタカフミ、島田尚。SKE48の表題曲ではかつて「コケティッシュ渋滞中」を作曲しているが、まあ安定の4846系アイドルポップを書く人というイメージ通りの量産型の良曲といった印象。

MVは文化祭でのダンス公演が中止になってしまったがその翌日メンバーは私たちだけの公演をしようと誰もいない体育館に集合して自分たちだけのダンス公演を行うという内容。中止の理由は一切明言されず、そもそも文化祭そのものが中止になってダンス公演が中止になったのか、ダンス公演だけが何らかの理由で中止になったのかも不明で、作中で登場する人物たちが自粛している様子もマスクしている様子も出てこない(ファミレスで普通に話をしたりカラオケしたりしている)。とはいえ、明らかに昨今の中止ムーブを揶揄しているものと思われる。まあ中止になった割に落ち込んでいる様子はほとんど描かれず(ソロカットで憂いの表情を見せている者もいるにはいるが)3人ずつくらいで各々楽しんでいる感じだし、最初に1人で体育館で踊っているセンターの青海ひな乃もそんなに決意溢れる感じで招集しようとしているわけではなかったりするので、そこまでシリアスに私たちには今しかないんだ感を押し出してたりはしていないライトな作風にはなっていてアイドル的には見やすい内容。
★★★☆☆

4.仲間よ

Type-Cのみ

相川暖花、青木詩織、荒井優希、井田玲音名、上村亜柚香、太田彩夏、北野瑠華、斉藤真木子、谷真理佳、都築里佳、福士奈央、松本慈子、水野愛理

FC岐阜 オフィシャルサポートソング。作編曲はYU-JIN。若い作家でまだ作品数も少ないようだがSKEには「世界のスーパーヒーロー」に続いての2作連続C/W起用。元気ロック系のナンバー。策士家時々知らされてないんじゃないかってくらい無関係な曲がタイアップにあてがわれる事があるが、今作は一応タイアップにある程度合わせたのかサッカーのサポートソングとしてあまりズレの無い1曲まあ歌詞が何も考えずに作詞家としての経験値だけで自動書記したかのような一直線に鼓舞するような正直ここまで来るとテキトーなんじゃないかってところはあって全然響いてこないけど…。

MVはそのままFC岐阜の拠点である長良川競技場を中心としたロケになっているがどうも様子がおかしく、メインとなっているダンスシーンは何故か競技上の外の広場で「長良川競技場」の看板が終始正面に見えているもののスタジアム内の映像になると客席とトラックよりも外側の部分でのリップシーンのみ。メンバーがサッカー遊びをしているシーンも登場するがこれは完全に別場所の練習場になっているので、メンバーが競技場のトラックより中に入っている映像が全く出てこない。これは芝生の問題等からトラックより中に入る許可が出なかったのか貸出料金が跳ね上がるのであえて取らずにロケをしたということなのだろうか。外で踊っているだけなら中には入らなかったんだなで済むのにわざわざ客席やトラック外での競技場内部の映像も中途半端に出てくるので余計気になってしまった。1年前の珠理奈絶対神様のラストシングル「恋落ちフラグ」ではナゴヤドームのど真ん中で思いっきりダンスしていたのになぁ…。
★★★☆☆

5.電線は消えても(プリマステラ)

劇場盤のみ

浅井裕華、岡本彩夏、上村亜柚香、坂本真凛、末永桜花、水野愛理

前々作のセブンネット限定盤に封入された10代メンバー限定のティーンズユニットシリアルナンバー付投票券で選ばれた上位6人で前作ではType-Bのみ収録のC/W「雨のち奇跡的に晴れ」が収録されていて2作連続2曲目となったが、劇場盤送りになったためMV制作はなしと扱いは悪くなった。まあユニットに連続で曲がもらえるだけマシか。

作編曲は園田健太郎。4846系への提供も少しはあるがメインは他のグループやアニメ系の提供が多い作家のようだ。ポップロック系で普通にいい曲。今回は全曲王道的で引っ掛かりのある曲は少なかったが、変な曲も無かったので普通にいい曲が並んでいた印象。
★★★☆☆

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