夏立ちぬ/TUBE

2022年6月22日
初登場14位 売上0.9万枚

B0B1M923LD

1年ぶりのシングル。

1種発売となり初回仕様にはグッズ応募ハガキ封入とはなっているものの、初回盤、通常盤に分かれていないのは2011年の『Touch Happy!』以来となる。

1.夏立ちぬ

前作同様にシンプルなアコースティックナンバー。夏関連の単語を並べる事で遠い過去の夏の風景を想起させると同時に2番に出てくるように戦争を憂うような内容にもなっている。ノスタルジーというよりも気がついたら日常が緩やかに破壊されてしまって一向に戻れない夏というか…非常にやりきれなさを感じてしまうんだけど、この曲をどうとらえればいいのか…。とりあえず心配になってくるほどのあまりの地味さは何度か聞いていたら馴染んではきたけど…でも去年より地味なのを表題曲にするとはなぁ…。2020年からの世相で前田さんすっかり参ってしまっているのだろうか。
★★★☆☆

2.真夏のピュ~!

編曲は宮崎裕介との共同名義。TUBEらしい明るいややおふざけノリのナンバー。冒頭から“顔パンツ?じゃないのマスクです”と強烈なフレーズが炸裂。あくまでおちゃらけてはいるがなんていうか目が笑ってないというか強烈な皮肉に感じられる。というのも2020年のアルバム最終曲「Route 567」で人がいなくなったあの夏を記録し、前作の2曲「BLUE WINGS」「スマイルフラワー」では相次ぐ緊急事態宣言下を描写して会えない日々が長引きそうな事を予感させ、そして今年の「夏立ちぬ」と、騒動以降に書き下ろされた新曲はどれもダイレクトに世相を反映させまくっている。前田さんはこんなに歌詞に3年も連続で時事ネタをダイレクトに反映させ続けるようなタイプではなかったと思うんだけど、ここに来てここまでダイレクトな世相反映歌詞が続くという事は相当思うところがあるんじゃないかと思う。そして今年は明らかに元気がないように感じられてしまうところは気になる。一応この曲明るいんだけど、覇気がないというか空元気全開っていうか。
★★★☆☆

3.ひまわり(Love & Peace ver.)

1999年の29thシングルのリメイク。アコースティックギター&ピアノメインで後半はパーカッションも入ってくるが「夏立ちぬ」同様の超絶シンプルなリメイク。キーはいくつ下げたんだというくらいガッツリ下がっており、メチャメチャ低い。-1や-2って感じではなく-3以上は下げているのではないか(音感皆無なのでテキトー)。落ち着いた味わいではあるが、ここまで今の声に適応させたバージョンで聞くと、近年の曲のインパクトが薄れているのは単純にメロディーのインパクトが落ちているのもあるが、高音全然張れなくなってしまったのが思った以上に大きいのかなと。

“あの太陽にもう一度咲かせたいよ”がサビに来るこの曲をわざわざチョイスしたというのはまあやっぱりそういう事だよな。前述のようにあからさまなここまでの流れからしてメンバーが30代半ばになっていた99年当時当時の”あの太陽にもう一度咲かせたいよ”とは全く響きが異なるのは気のせいではないだろう。
★★★☆☆

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