47thSg The Last Journey~47の扉~
初回生産限定盤と通常盤で3曲目のリミックス曲が異なる。
初回生産限定盤はインタビュー映像「DEEN for The Last Journey」+「mirror ball」MV収録Blu-ray付。アルバムでは2015年にはもうBlu-ray付に切り替わっていたが、シングルでのBlu-ray付属は初。
初回と通常の初回プレスに30周年メモリアルロゴステッカー付属となっているが5㎝四方のミニステッカーである。
配信は通常盤準拠となっているため、初回盤のみの「君へのパレード♪~Remix for The Last Journey~」は未配信。
30周年イヤー第一弾メモリアルシングルと堂々銘打ち、本当の30周年である2023年まで2年に渡って30周年を掲げた。なお”30周年イヤー”のうちシングルは今作ポッキリで第二弾を銘打った作品もリリースされなか
The Last Journey~47の扉~
作詞:池森秀一、作曲:山根公路、編曲:侑音
2007年に翌2008年に日本武道館でライブを行うために自分たちから全国に会いに行くという趣旨でメンバー3人だけの編成で行った47都道府県ツアー。武道館が恒例化した後も20周年、25周年の前年となる2012年、2017年は日本武道館公演を行わずに47都道府県ツアーを行うというのが恒例化していた。田川伸治脱退を最後に日本武道館公演は行われなくなったが、30周年2023年には5年ぶりに日本武道館公演を行う事を発表、その前年となる2022年に4度目となる47都道府県ツアーの開催が決定した。
47都道府県ツアーは今回で最後と明言。50代半ばを迎えたメンバー2人にとって仮に5年後2027年に開催するとしたら年上の山根さんは59歳となっている事もあり、主に年齢・体力面を理由としてここを区切りにしようという事になったようだ。実態としても3人編成でのアコースティックアレンジの中心だった田川伸治が脱退した事もあってか、今回の47ツアーは過去のようにアコースティックアレンジでの演奏ではなく、侑音をサポートギターに迎えた3人編成で原曲アレンジ(-1のキー)をベースドラムのほか侑音・山根両名で演奏しきれないオケを新規打ち込みで制作し、そのオケを流してピアノとギターとボーカルを生演奏で重ねるというなかなか衝撃的な同期駆使しまくりの方法で開催された。ベースドラムの新規打ち込みは生音に寄せるのではなく明らかに打ち込みと分かるポスポスパスパスした簡易な響きのものとなっていた。
過去3回ともツアーに合わせて複数の新曲が発売されており、最初はクラシックスシングルのみだったが特に過去2回は先行シングルに加えて『マリアージュ』『PARADE』とフルアルバムまで制作していたが新曲持て余してほとんど演奏されず今回は用意された新曲はこれ1曲のみ。後は『SINGLES+1』収録曲からの選曲として公演ごとに入れ替えながらのセットリストとなった。
これに合わせて今作もサポート演奏は侑音のギターのみで打ち込み主体の構成だが2番サビからは音数が増え、バンド編成であれば本格的にバンドインするような構成ながら打ち込みの軽い響きのまま進行していく。またIkki Chorusという謎のコーラス表記で花冷え、OZZといった事務所グッデイ所属の新鋭のグループが参加している…がIkki Chorusってそもそも何?という感じでたぶん最後のラララのところで声を重ねているとかだと思うんだけどほとんど分からない。OZZというのは2018年に池森プロデュース案件でソロデビューしていた小山翔吾が2020年に移行したユニットで2020年~2021年はKEN5との2人組だったが、一旦無かった事になり2022年には田谷紘夢との2人組として始動した事にしれっと変わっていた。2023年3月にシングルCDを発売し、6月にワンマンライブを行うまでは順調だったが突如解散を発表すると公式サイトは証明書期限切れ(?)で警告が出るようになってしまい、SNSは鍵アカウント化。田谷紘夢はサポートや楽曲提供で多忙な日々を送っている様子だが一方で小山翔吾はそのままSNSも停止してしまった。田谷紘夢の成功っぷりからしてもお察しという感じはするし、池森プロデュースとしては2018年からソロ→相方1人目→相方2人目と2年置きに環境を変えながらも明らかに小山翔吾にかなり肩入れしていて売り出そうとしていたのは明らかだがどれだけ手をかけてもどうにもうまくいかなかったということかな…。
歌詞はこれまで以上に47ツアー、それも最後の47ツアーに挑む覚悟と感謝が綴られた内容。2番だけなんか急にラブソングになるが全体には30年の道のりや最後の47ツアーをストレートに反映させており、終盤では最後の旅になってしまうとまで明言。そのままでは解散や引退してしまうのか心配になってしまうほどだが、これで終わりではなく始まりであり、これからも歌い続けるという決意を示して曲は終了する(ただし具体的にその先が明言されておらずこの時点で武道館以降の発表も無かったので心配な感じではあった)。初回盤のインタビュー映像「DEEN for The Last Journey」でも改めて47ツアーという企画自体はこれで最後になるがDEENが終わるわけではないという事を説明していた。
47ツアーへの区切りと感謝としてはもうそのまますぎるくらいそのままな曲だし、それなりにキャッチーななんだかんだで久々のシングルCDらしい1曲ではあるんだけど…それでも今までの曲に比べると普通かなぁ…というのとやはり打ち込みアレンジ軽さは気になるかなぁ…というところであまり回数を聞く事は無かった。キーが高いとかは抜きにしてシングルCD表題曲でたぶんカラオケでいきなり歌おうとするとうろ覚えで厳しい唯一の曲のままかもしれない。
普段と違う打ち込み主体の編成となったのと『マリアージュ』『PARADE』のような同路線のアルバム制作をしなかったため次のアルバムにも入れる余地が無くそのままアルバム未収録となった。30周年ベストにも収録されなかったので35周年で何らかの企画ベストがまた出る時まで放置されるかも…。
発売が梅雨時ながら撮影は梅雨入り前だったと思われるがMVは残念ながら雨天強行突破な感じで天気に恵まれなかった。
★★★☆☆
アルバム未収録
C/W mirror ball
初回盤BONUS TRACK
君へのパレード♪~Remix for The Last Journey~
作詞:池森秀一、作曲:山根公路、編曲:古井弘人
46thシングルのリミックス。2017年の47ツアーのテーマ曲。原曲と同じ古井弘人がアレンジャーとしてクレジットされているが、自らのアレンジ曲だったためより自由にやってみたのかかなり電子音主体のいかにもリミックスっぽい仕上がりに。for The Last Journeyとなっているからには47ツアー用のリミックスという事なんだろうけど、SEで使うにしても若干目的不明なリミックスではあった。
★★☆☆☆
通常盤BONUS TRACK
Smile Blue~Remix for The Last Journey~
作詞:池森秀一、作曲:山根公路、編曲:古井弘人
4thクラシックスシングルのリミックス。2007年の47ツアーのテーマ曲。こちらは山根編曲だったのが古井編曲に変更された。こちらはリミックスっぽい電子音よりも打ち込み主体の軽めの別アレンジみたいな仕上がりで方向性が異なる。しかしやはり謎の音源ではある。マジで「The Last Journey~47の扉~」1曲だけで他に全く曲を用意していなかったのなら無理にシングルCD出さずともここ数年のように「The Last Journey~47の扉~」を配信シングルとして出すだけでも十分だった気がする。
★★☆☆☆
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