5thBest PERFECT SINGLES+

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5thBest PERFECT SINGLES+

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2008年6月4日
1998年の『SINGLES+』以来となる本格的ベストアルバムとしては2作目。「DISC-Ⅰ Singles 1993-1998」「DISC-Ⅱ Singles 1999-2006+」の2枚組。通常シングルオリジナル曲の1曲目のみをリリース順に収録。両A面「少年」、カバー「見上げてごらん夜の星を」「夢で逢えたら」、セルフカバー「このまま君だけを奪い去りたい」「翼を広げて」、クラシックスシリーズ4作は未収録

初回盤は3作目となるクリップ集DVD『THE GREATEST CLIPS 2003-2007』付属、着うた全員プレゼント企画のコードも封入。シリーズ4作目単独リリース以降も単独発売は無い。また6作目も同様にベストアルバム特典となり今作同様に単独発売されなかった。

リマスタリング担当のエンジニアが記載されておらず、日本武道館ライブを前にフジテレビ『とくダネ!』の「朝のヒットスタジオ」コーナーに出演して「このまま君だけを奪い去りたい」を披露した際の小倉さんとのトークの最後に何故かやたら調べてきて詳しくなっていた小倉さんが今作を手にしながら「未来のために」が初の自作曲だった事など細かく解説しながら今作を告知してくれた際、小倉さんから「これはリマスタリングしてまたいい音になって…」と聞かれた池森さんが「素晴らしくいい音になってる、と思います」と返答したという一幕はあった。

…が、正直今作には再生した瞬間に違和感を覚えたリスナーがほとんどだったのではないか。

前ベスト『The Best クラシックス』でも音圧下げ傾向はあったが今作は再生した瞬間に異変に気付くくらいに、音が小さい。DISC-2に至ってはリミックスしたのではないかというくらいに一部の音が引っ込んで聞こえたりもするという音圧至上主義に真っ向反対するような仕上がりとなっているのが特徴。1993~1994年のオリジナル音源よりはまだ大きいけど、1995年以降の音源よりは音が小さく聞こえる…くらいの感覚。

ある程度音のいい環境でボリュームを上げて聞く事で聞こえなかった音が聞こえたり綺麗に聞こえるという効能はある。とりあえず普段よりボリュームは上げて聞かないとしょぼくしか聞こえないと思う。とにかく他のベスト盤ともオリジナル音源とも聞こえ方がビミョーに違うので違いを楽しむ目的で聞くと新鮮…かも?

「手ごたえのない愛」「遠い遠い未来へ」「STRONG SOUL」といったイントロからエレキギターが目立つ曲は再生した瞬間にこじんまりしているのが分かりやすい。「Birthday eve」「太陽と花びら」辺りも打ち込みベースの引っ込みっぷりなどミックス変わってね?と思うくらいの変化が分かりやすいと思う。

※次回作となるライブ盤『DEEN at 武道館~15th Anniversary Greatest Singles Live~』には新曲は無いのでここでは取り上げません。

明日へ続く道

作詞:池森秀一、作編曲:田川伸治
15周年記念の新曲。どこかオリエンタルな風味を感じさせるミディアムナンバー。これまで歩んできた道を振り返りながらこれからも突き進んでいくことを歌う希望の歌。記念曲の中では最も希望に満ち溢れたというか、15周年というのはやはり着実に歩んできて得た自信、まだやっていない事もたくさんあってやっていきたいという未来への展望も溢れていて充実していたように思う。実際初武道館だけでなく、リゾートライブ、3人だけのアルバム、AOR NIGHTなど様々な新しいアイデアを具現化していき、「60代でドームツアー」を目標として公言徐々に言わなくなり、60代まで10年を完全に切った辺りからは現実的じゃなくなってきて全く言わなくなった気がするが…したのもその流れの中だった。また武道館の少し前に良きトレーナーと巡り合って声の調子を上げ、以後は力強い歌い方やシャウトも交えるようになり、再度大きく声質が変化していく事にもなった。今にしてみると本当に充実していた時期だったなと思うし、そういった過去と未来が交錯した充実の名曲だったんだなと。

てっきり武道館でラスト付近に演奏するのかと思ったら、武道館は全オリジナルシングル(つまりこのベストに収録されたシングル曲)+47ツアーテーマ曲だった「Smile Blue」+武道館用新曲「歌になろう」を演奏するというコンセプトだったので今作はハブられてしまい、その次のツアーBreak13での初披露となった。“始まる次なるステージ”のフレーズがツアータイトル「NEXT STAGE」となり、その次のアルバムタイトル『DEEN NEXT STAGE』にもなったのでコンセプトの中心にあった曲だとは思うんだけど、『DEEN NEXT STAGE』に収録されたのは今作ではなく「歌になろう」だったりして…。

それにしても15年という果てしない道を歩いてきてこれからも歩いていく決意を歌ったこの曲からさらに15年が経過してしまったとは…(遠い目)
★★★★★

BONUS TRACK
ANOTHER LIFE

作詞:池森秀一、作曲:Kim Hyung Suk、編曲:DEEN・池田大介

Another Life
From 『AC+E NO2』2001年7月韓国では有名な音楽プロデューサーであるキム・ヒョンソクによる2作目の作品集にして2001年の韓国映画『猟奇的な彼女』のサウンドトラック。現地レーベルyou2pia Entertainmentで版元...

2001年にSHUとしてソロでリリースした楽曲のDEENバージョン全英語詞。日本で発売されるのは初だが、新規制作ではなく蔵出し音源で2001年の韓国映画「猟奇的な彼女」挿入歌として制作韓国版サウンドトラック『AC+E NO2』には収録されていたが日本では未使用・未発売になっていた。

『AC+E NO2』収録の音源ではストリングスによるイントロ「Another Life(Intro)」が別トラックに分けられていたが、今作では1曲にまとめてミックス変更が施されている模様。

R&Bアレンジ全開だったSHUバージョンとは異なり、サビのラスト以外は地声で歌えるキーまで下げてストリングスを入れたバンド演奏の王道バラードとなり感動的な仕上がり。DEEN・池田大介という編曲表記も2000年の『’need love』制作頃までの布陣だけに懐かしい。SHUバージョンは間違いなくソロ曲という装いだったがこう変えると完全にDEENになるんだなぁ…。

元々このベスト用の新録音でもない蔵出し音源のボーナストラックなので直近のライブでの演奏も無いままだったが、2010年の日本武道館では本編最後の曲としてふいに演奏され、演奏前のMCでは簡単な経緯を説明していた。

今作での着うた全員プレゼント企画での「プレミアム楽曲」というのは今作のストリングスによる前奏部分であった(『AC+E NO2』の「Another Life(Intro)」に入っていた台詞はカット)。当時まだ非対応の携帯を使い続けていたので買い換えたばかりの親の携帯でDLしてもらったらストリングス前奏だけで終わるもんだからあまりの使い道の無さに唖然とした記憶。こんな優雅なストリングス流れても着信に気づかねって。
★★★★☆

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