Mr.Children 2011-2015
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | Produced by | 備考 |
1 | hypnosis | 桜井和寿 | 桜井和寿 | Mr.Children&小林武史 | 4th配信シングル(着うた限定)、 17thアルバム『[(an imitation)blood orange]』収録曲 |
2 | REM | 桜井和寿 | 桜井和寿 | Mr.Children&小林武史 | 5th配信シングル、18thアルバム『REFLECTION』収録曲 |
3 | Marshmallow day | 桜井和寿 | 桜井和寿 | Mr.Children&小林武史 | 17thアルバム『[(an imitation)blood orange]』収録曲 |
4 | 祈り〜涙の軌道 | 桜井和寿 | 桜井和寿 | Mr.Children&小林武史 | 34thシングル3曲A面1曲目 最高1位 売上27.6万枚 |
5 | End of the day | 桜井和寿 | 桜井和寿 | Mr.Children&小林武史 | 34thシングル3曲A面2曲目 |
6 | pieces | 桜井和寿 | 桜井和寿 | Mr.Children&小林武史 | 34thシングル3曲A面3曲目 17thアルバム収録Ver. |
7 | 常套句 | 桜井和寿 | 桜井和寿 | Mr.Children&小林武史 | 17thアルバム『[(an imitation)blood orange]』収録曲 |
8 | Melody | 桜井和寿 | 桜井和寿 | Mr.Children&小林武史 | 35thシングルC/W、18thアルバム『REFLECTION』収録曲 |
9 | 足音〜Be Strong | 桜井和寿 | 桜井和寿 | Mr.Children | 35thシングル 最高2位 売上17.5万枚 |
10 | 忘れ得ぬ人 | 桜井和寿 | 桜井和寿 | Mr.Children | 18thアルバム『REFLECTION』収録曲 |
11 | 放たれる | 桜井和寿 | 桜井和寿 | Mr.Children&小林武史 | 6th配信シングル、35thシングルC/W、18thアルバム『REFLECTION』Nakedのみ収録曲 |
12 | 幻聴 | 桜井和寿 | 桜井和寿 | Mr.Children&小林武史 | 18thアルバム『REFLECTION』収録曲 |
13 | 進化論 | 桜井和寿 | 桜井和寿 | Mr.Children | 18thアルバム『REFLECTION』収録曲 |
14 | 未完 | 桜井和寿 | 桜井和寿 | Mr.Children | 18thアルバム『REFLECTION』収録曲 |
Orchestration Arranged by 小林武史&四家卯大(Strings
& Brass:1,3,4,5,6,7,11、Strings:8)
BRASS Arranged by 小林武史&山本拓夫(8)
Orchestration Arranged by 桜井和寿&四家卯大(9,14)
Orchestration Arranged by 森俊之(10
※『[(an imitation)blood orange]』収録時は小林武史&Mr.Childrenだったプロデュース表記は今作では一括表記でMr.Children&小林武史に変わっている。
※「忘れ得ぬ人」はOrchestration Arranged
by 森俊之だけでなく、Arranged by 森俊之という編曲表記が唯一あったが今作にこの表記は無い。
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | Produced by | 備考 |
1 | innocent world 『【es】 Mr.Children in FILM/1995 Tour Atomic Heart』 |
桜井和寿 | 桜井和寿 | 小林武史 | 5thシングル |
2 | Dance Dance Dance 『【es】 Mr.Children in FILM/1995 Tour Atomic Heart』 |
桜井和寿 | 桜井和寿, 小林武史 |
小林武史 | 4thアルバム『Atomic Heart』収録曲 |
3 | 抱きしめたい 『regress or progress '96-97 IN TOKYO DOME』 |
桜井和寿 | 桜井和寿 | 小林武史 | 2ndシングル(アルバム同発) |
4 | CROSS ROAD 『Mr.Children"HOME"TOUR 2007〜in the field〜』 |
桜井和寿 | 桜井和寿 | Mr.Children&小林武史 | 4thシングル |
5 | Tomorrow never knows 『Mr.Children Tour 2018-19 重力と呼吸 in TAIPEI』 |
桜井和寿 | 桜井和寿 | Mr.Children | 6thシングル |
6 | シーソーゲーム〜勇敢な恋の歌〜 『ap bank fes '12 Fund for Japan』 |
桜井和寿 | 桜井和寿 | Mr.Children&小林武史 | 9thシングル |
7 | 名もなき詩 『regress or progress '96-97 IN TOKYO DOME』 |
桜井和寿 | 桜井和寿 | 小林武史 | 10thシングル |
8 | ニシエヒガシエ 『Mr.Children Stadium Tour 2015 未完』 |
桜井和寿 | 桜井和寿 | Mr.Children | 14thシングル |
9 | 光の射す方へ 『Mr.Children Stadium Tour 2015 未完』 |
桜井和寿 | 桜井和寿 | Mr.Children | 16thシングル |
10 | つよがり 『Mr.Children Tour 2009〜終末のコンフィデンスソングス〜』 |
桜井和寿 | 桜井和寿 | Mr.Children&小林武史 | 9thアルバム『Q』収録曲 |
11 | 口笛 LIVE FILM『Mr.Children REFLECTION』 |
桜井和寿 | 桜井和寿 | Mr.Children | 18thシングル |
12 | NOT FOUND 『Mr.Children Tour 2018-19 重力と呼吸』 |
桜井和寿 | 桜井和寿 | Mr.Children | 19thシングル |
13 | 終わりなき旅 『Mr.Children STADIUM TOUR 2011 SENSE-in the field-』 |
桜井和寿 | 桜井和寿 | Mr.Children&小林武史 | 15thシングル |
初回盤DVD
『Mr.Children-THEN-』TALK & DOCUMENTARY
リリースデータ
2022年5月11日 | 初登場2位 | 売上24.8万枚 | TOY'S FACTORY |
メンバー
Vocal&Guitar | 桜井和寿 |
Guitar | 田原健一 |
Bass | 中川敬輔 |
Drums | 鈴木英哉 |
Keyboards | 小林武史(1,2,3,4,5,6,7,8,11,12) |
Mr.Children5thベストアルバム。00年『Mr.Children 1992-1995』『Mr.Children 1996-2000』、12年『Mr.Children 2001-2005<micro>』『Mr.Children 2005-2010<macro>』の続編で今回も2作同時発売。この期間のシングルCD2作からC/W含めて全6曲と2作のアルバムから収録。配信シングルでは「かぞえうた」が未収録。また18thアルバム『REFLECTION』収録曲は『Mr.Children 2015-2021 & NOW』とまたがって収録されている。DISC-2は『Mr.Children 1992-1995』『Mr.Children 1996-2000』収録曲のライブ音源を収録。ライブ時期は全期から選出されていていずれも映像で発表済みのライブのCD化となる。ただし「innocent world」「Dance Dance Dance」は当時のVHS/LDのみでDVD化されておらず、「Tomorrow never knows」の台北公演はYouTube公開のみ、「シーソーゲーム〜勇敢な恋の歌〜」はBank Bandの映像作品収録のみとなっている。初回盤は過去のライブ映像ダイジェストを織り交ぜながらメンバー4人がこれまでを振り返るトーク映像&ドキュメントを収録したDVD付。
前4作のベストに掲載されていたヒストリー解説と楽曲解説は掲載されていない。また前4作では背景に当時のアーティスト写真を使用していたが今作は全てアートワークとなっていて当時のメンバー写真が使用されていない。年表とディスコグラフィー(CD/映像)は今作の期間のみを掲載。年表には配信シングルのリリース日も記載しているがディスコグラフィーに配信シングルは掲載していないため掲載CDがシングル2作、アルバム2作しかない。DISC-1のリマスターはGAVIN LURSSEN、DISC-2のマスタリングは内田孝弘が担当。
初回盤と通常盤の初回プレス分封入のIDを入力すると特設サイト『SPECIAL ENTRANCE 1』でいくつかの特典映像を視聴できる。今作では2020年末に1週間限定でYouTubeで公開されていた『Memories Sessions』(「Documentary film」「memories」)(前者のギターソロで田原が登場する以外は中川、鈴木は不参加・見学で桜井と小林武史とストリングス演奏)、2021年9月18,19日に開催された『B'z presents UNITE #01』から「Tomorrow never knows」「口笛」「DANCING SHOES」、2022年4月8,9日に開催されたFC限定ライブ『FATHER&MOTHER Special Prelive エントランスのエントランス』から「永遠」、最初期の渋谷La.mamaでのライブ映像「CHILDREN'S WORLD」を視聴できる。期間は発売から1年限定で2023年5月9日まで。
ライブ音源のプロデュース表記は90年代は小林武史単独、00年代以降は小林武史&Mr.Children、小林武史が制作から離れた2014年以降はMr.Childrenと時期で区別されているようだ。なお今作では小林武史がキーボードのサポートメンバーとして参加していた曲はそのままMr.Children&小林武史表記となっている4曲となる。
シングル2作からC/Wまで全6曲に加えてアルバムリード曲と主要タイアップ曲を網羅、「かぞえうた」が未収録ではあるもののタイアップや知名度での優先順位を考えると今作への収録はボーダー線上といったところになると思うので概ね最大公約数に応えたこの期間の総集編的な内容。しかしこうして振り返ってみるとやはり厚みがないというか年数の区切り自体は概ね今までのベストと同じなのにやたら選曲範囲が狭く感じるのは単純に作品数が少ないからか。シングルを積極的にリリースしなくなり、配信にも消極的だったのでいわゆるヒット曲らしいヒット曲が無くなってしまった事も改めて感じられ、外向けには前の4作と比較すると正直かなり魅力に乏しいベスト盤なのかもしれない。
この時期の特色としてはコバチルが行き過ぎ、バンドの存在感が希薄になりすぎたところでマネージャーの独立をきっかけとして分社化で小林武史の直属から離れ、セルフへ踏み出した事。これによりバンド色が戻ったのが大きなトピック。「忘れ得ぬ人」での森俊之をアレンジャーとして起用して今作では唯一四家卯大ではないストリングスを入れたりしている。ただ「忘れ得ぬ人」以外のストリングスは小林武史だったのが桜井和寿に変わっただけで四家卯大は継続起用、セルフになってコバチル末期に比べればバンドサウンドは力強くなっているんだけど結局ストリングスな「足音〜Be Strong」、小林武史も四家卯大も起用してないんだけど結局ピアノストバラな「忘れ得ぬ人」、コバチル末期の「放たれる」…という謎に曲順を前後させてコバチルをセルフの後に再度持ってくるこの流れはいかんともしがたく、これでは特に何も変わってないように聞こえてしまう。それ以前にバラードばかりじゃないかという…。『REFLECTION』を単体で聞いた時の感動は今作の流れでは感じにくいなと。
改めて聞いてこのキャリアでもまだまだ過去に負けないいい曲が揃っているなとは思うんだけど、この時期に全く馴染みが無い状態で今作を聞いてどう感じるかというと、ベスト盤としては知らない曲ばかり、バラード多すぎ、セルフになって何が変わったのか全く分からない…とファンじゃないリスナーはそう思うか、そもそももう今作を手に取らないくらい興味を失っているか(配信無しで過去最低売上)といったのが実際のところだと思う。
リマスターに関しては前2作のベスト(micro,macro)に引き続き『[(an imitation)blood orange]』『REFLECTION』共にTed Jensenだったので原盤は比較的迫力のあるサウンドで仕上がっていたが、今回初めて担当したGAVIN LURSSENは全体に抑えめて小綺麗にまとめた感じ。波形にすると前の音源より小さくなっているのが明らかに分かるくらいになっているので普通に聞いても音が小さくなったように聞こえる(はず)。これがけっこう新鮮に聞こえる。ピアノストリングスが最前に出過ぎていた「hypnosis」に顕著なようにピアノストリングスの音圧が下がり窓際だったギターが相対的にもう少し聞こえるような感じになってバランスが良くなったように聞こえる。一方で「足音〜Be Strong」「未完」のようにバンドの音を強調していたような曲だとバンドのガツンとした感じが抑えられて、ストリングスがもう少し出てきた感じになっているような。つまり目立っていた音が下がって目立っていなかった音が少し聞こえるようになるというそんなバランスのリマスタリングなのかなと。
Mr.Children 30th giving 1
映像化されているとはいえ「innocent world」と「Dance
Dance Dance」はDVD化されずにVHSのまま放置されている映像作品からなので貴重といえる。1992-2000のベストオブベスト的な選曲っぽくはなっているが、「つよがり」をここで選ぶのかというのと全体に何故その時のライブなのか、それがベストテイクなのかというのは気になるところ。というのも選出理由が全くの不明で、当のメンバーは自分たちのライブ音源は気になってしまってまともに聞けない、全く聞けなくはないけど全部は聞けないと「『Mr.Children-THEN-』TALK
& DOCUMENTARY」で語っている事からして明らかにメンバーによる選出でもない。歴代ライブ映像作品を全部持っているファンでも何故このライブ…?という声はあるようだ。まああからさまにナンダコレというのは無いにしてもアコースティックアレンジの「抱きしめたい」とかよりバラード改変されてピアノまみれ、ストリングスまみれなこれぞコバチル化した「CROSS
ROAD」とか明らかにオリジナルとは違う音源も聞けるのはどう捉えるべきか。この「KOBACROSS
ROAD」はちょっと無いんじゃないかと思うが…このツアーから小林武史がキーボードメンバーになり、さらにこのツアーだけはストリングスも生で入れていたので生ストリングスは貴重音源だが、正直主張の強いキーボードプレイヤー化した小林武史がこういう改変を繰り返して『Sprit the Difference』に至っていったという悪い意味でもドキュメント的記録であって、これまで小林武史の存在をそこまで気にしてなかったようなファンの間からもアレンジに対して疑念の声は上がってくるようになったのも改めて納得ではあった。今作においては2007〜2012の時期の曲に小林武史がそのまま参加しているが参加していない初期と近年の音源の方がやはりキーボードの存在感が適度にまとまっているように思う。あとCDにおけるremixで生演奏に差し替えたと言っても打ち込みアレンジに忠実に差し替えすぎて結局あまりバンド感がないというか変わらなかった「Tomorrow
never knows」は『1/42』でもそうだったがやはり生のライブになると明確に生演奏っぽくなって熱さが出るなと思った。
『Mr.Children-THEN-』TALK &
DOCUMENTARY
4人の振り返りトークとDISC-2のライブ音源の映像と思われるライブ映像がダイジェスト収録されている内容。もっと桜井、もしくは鈴木が進行するのかと思いきや今回は4人がちゃんとトークしていて寡黙な田原・中川もちゃんとトークに参加していてセルフ以降の積極的な姿勢が継続している事が分かる。雑誌等でも桜井のインタビューばかりになりがちで実際今作のネットインタビューも桜井のみだっただけに4人がちゃんと4人でメンバーだという雰囲気で振り返っている姿はやはりいいなと思う。
前4作にあった解説が無くなってしまったのと歴代アー写も何故か無くなって全部アートワーク、それもジャケットの光のカーテンみたいなやつのバリエーションが全ページ掲載され続けるというのは率直に残念だった。セルフになった変化とか知らない人向けに解説すべき事は山ほどあったはずだが…。解説を担当していた小貫信昭氏としては映画『REFLECTION』、アルバム『REFLECTION{Naked}』ライナーを執筆した上に、2020年に『道標の歌』で『SOUNDTRACKS』発売直前までの全歴史を総括しているのもあって前に書いたことの引用ばかりになってしまうとかあったのかもしれないが、解説は必須だったと思う。今回ライブベストを入れたり、メンバー4人対談映像を入れたりと気合が入っているところは入っているのになぁ…。1年限定の特典映像にしても明らかにDVD収録案件なのに1年限定にしてしまうし。
印象度★★★★☆
2022.6.11更新