2023年7月の配信シングル(前編)

Brilliant Queen/愛内里菜

2023年7月1日
昨年12月以来の新曲。既にR名義から2021年より愛内里菜名義に勝手に戻しており、セクハラ裁判を起こした中でGIZA側からは勝手に名前使うな裁判を起こされていた。セクハラ裁判は敗訴したが、勝手に名前使うな裁判には勝利し、愛内里菜名義が使用OKだと裁判所公認、GIZAも認める声明を出す形できっちりさせてからは最初の新曲となった。R名義でリリースして今年5月に裁判終了後に愛内里菜名義で配信で再発したアルバム『Ring』に収録されていた「NOPE」のラストに唐突にくっついていたどう聞いても別の曲のサビ…のようなパートを独立した1曲として完成させた楽曲となる。

愛内里菜時代から変わらないような爽やかポップな方向性。今作も石井健太郎なのでブレは無いが、GIZA時代末期に起用するようになった作編曲の石井健太郎としか組まないのか、組めないのか。以前は明らかにこっそり活動せざるを得ない感じが漂っていただけに(でなきゃ「R」なんてアルファベット1字のネット検索殺しな名義にしない)裁判が終わったこれからはどうなるのだろうか。
★★★☆☆

I just feel good(Prod.TeddyLoid)/鈴木亜美

2023年7月1日
CDとしては2013年のミニアルバムを最後に10年途絶えている状態のようだが、配信含めても2016年以来とかなり久々の新曲。デビュー25周年という事で7月1日に25周年ライブの開催を大々的に発表、それに合わせての新曲制作となった模様。6月19日にタイトルを発表した際に何故かプロデューサーの名前を隠して引っ張った後に23日にTeddyLoidだったと発表。TeddyLoidも有名トラックメイカーではあるが伏せて引っ張るほど食いつきがいいネームバリューではないと思われ、かつて提供した小室哲哉もしくは中田ヤスタカのような大物との再コラボがあるかもしれないと思わせようとしてわざと煽ったのではないか…。

声も曲調も面影無さすぎてこれが鈴木亜美ですと言われても全く分からないんだけどこれは…。亜美以降はほとんど聞いていない(ベスト『Ami Selection』で聞いただけだが2011年の事でありとっくに覚えてない)のもあるが、それにしても久々に出せた新曲が最早誰だか分からないような今風本格エレクトロ路線とは攻めるなぁ…。
★★★☆☆

空っぽ/miwa

2023年7月2日
日本テレビ『ぶらり途中下車の旅』テーマ曲。2018秋クールと2019冬クールに「タイトル」「Holiday」で担当して以来3度目。テーマ曲は1クール交代で概ね1アーティスト2曲連続半年担当というのが多いが昨年秋クールより3組連続で1曲交代だったようなので今回はmiwaも2曲続くかどうか不透明。

作詞作曲はmiwa・her0ismによる共作名義、編曲はher0ismのようだ。いかにもコライト形式っぽい洋楽志向が出た時の方向性のような打ち込みナンバー。サビでまっさらな気持ちで旅に出ようみたいな事歌っているとはいえ『ぶらり途中下車の旅』にしてはちょっと無機質であんまり旅っぽくない軽めの打ち込みに仕上げているなぁ…。
★★★☆☆

大団円 feat.ZORN/RADWIMPS

2023年7月4日
3ヵ月ぶりの新曲。Jリーグ開幕30周年を記念し制作したアンセムとされる。今回もゲストを招いており、ラッパーのZORNによるラップパートが盛り込まれている。

ここのところほぼ野田ソロ状態で最早ギターすら聞こえないエレクトロ路線もしくはサントラ路線に傾倒しつつあったが、久々にロックバンドらしいロックナンバー。ただサビどこ案件ではあり、特にキャッチーに歌い上げるサビも来ないので、アンセムとして盛り上がるのかはかなり謎。高揚感はあるしウォウウォウパートはあるのでなんとなくノリで盛り上がれそうではあるけど全体に分かりにくくないか…。途中でZORNによる本格ラップも入ってくるが、こういうDragon Ash以降のミクスチャーロックと呼ばれたような方向性でのラップもヒットチャートではあまり聞かなくなったような気がするなぁ…。
★★★☆☆

ヒアソビ/flumpool

2023年7月7日
“コロナ禍の中でお客さんの声もライブの重要な要素だという気付きから生まれた楽曲。誰もが一度は経験した一夏の青春をイメージさせる、前向きだけどちょっぴり切ないラブストーリー。コロナ禍や自らの「解放」をテーマに、1・2・3で前に踏み出していくflumpoolのデビュー15周年イヤーを飾るに相応しい。新たなflumpoolの夏曲”と紹介されている。1年前に”周年目”という誤用を用いて前倒しする手法が流行る昨今だが、2008年10月1日の配信シングル「花になれ」が起点なので”デビュー15周年に向けた夏の新曲”というのは正しい。10月9日に2作目となるベスト盤『The Best flumpool 2.0~Blue[2008-2011]& Red[2019-2023]~』発売も告知されておりベストの先行配信になるのだろうか。

安心安定の爽やか系ロックナンバー。正直sumikaの新曲と言われてもあまり変わらない感じではあるが(ピアノが目立たないところに差はあるけど)普通にいい曲。
★★★☆☆

アオゾラ/chiaki

2023年7月7日
1年1ヶ月ぶりの新曲。強い決意を持っての歌手活動再開2作目で前作同様にポケットビスケッツ時代のメイン作家だったパッパラー河合による楽曲。ブラックビスケッツは昨年の年末特番であっさりと再集結を果たしていたが、ポケビ再開の条件を「100万人登録者運動」として自ら高難度にしてしまったため達成には程遠い現状となってしまっており(2020年12月立ち上げ、2021年9月に10万人達成して現在19.5万人なのでこのペースだと達成する頃には内村還暦越えはほぼ確定でヘタしたら全員還暦越えも視野に入ってくる)、番組企画での1発再結成の可能性を使えなくしてしまったのはどうだったか…(ポケビ自身がこの手を使って24時間テレビで1度再集結した事がある)。しかも高難度な割に達成しても番組1発企画と大して変わらない「1日限定再結成」だしさ…。

前回がポケットビスケッツを彷彿とさせる明らかに意識して寄せにいったナンバーだったのに対して今作はウキウキポップみたいな独特の軽やかな方向性になっていて全く方向性が違う。歌い出しとかかなりかわいらしい歌声で一瞬誰だか分からないし…。サビのメロディーはさすがにキャッチーだが終始アレンジが薄めでさっぱりしたまま過ぎ去っていってしまう。C/Wとかアルバム曲で光るタイプの曲だと思うんだけど(それこそ前作のC/Wだったらコントラストが面白かった)、あまり後が無い状況で出してくる1年ぶり2曲目としては随分と異色の方向性に攻め込んだなぁ…という印象。まあ1人ポケビみたいな曲をパッパラー河合と作り続けても仕方ないのでこれもこれでありだとは思うんだけど、再度活動が止まってしまう事態だけはなんとか避けていただければ…。
★★★☆☆

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